ケルンから列車であっさり国境を越え、スイスはチューリヒへ。
チューリヒは湖畔の町。
ユーレイルパスを持っていればチューリヒ湖の遊覧船にも乗ることができる。
これは乗るしかないでしょう。
午後五時過ぎ、1時間50分周遊型に乗り込む。
湖上で優雅に夕食を。鶏肉・・多分鶏肉ね、よしよし。みたいな感じで
アバウトにドイツ語のメニューで頼んだら。
山盛りのフライドチキン。山盛りのフライドポテト。
厨房、注文入りました!
よし、揚げて揚げて揚げまくれ!
そんな感じでしょうか。もう揚げなくてよろしい。
ともかく景色を楽しむ間もないまま食べて食べて食べて30分。
ようやく食べ終わり、オープンデッキから湖上を見渡せば、
そこにはセラドングリーンの美しい水面が広がっていた。
が、ふと目を元に戻すと、向かい側にはにかみつつ佇む人影。
ぱっと見たところインド系の人にも見える、褐色の肌に暗いスーツが似合う長身の男性。確か彼は隣のスイス人らしき父子と相席していた男性・・。
彼「ここいいですか」
・・・・できれば一人でゆっくり写真を撮ったりしていたいんだけどな。もしくは、もっと早く来てフライを食べるのを手伝ってくれればよかったのに。と思いつつnoと言えない日本人な私。
彼「どちらから?」
私「日本です。どちらから?」
彼「アフランド」
・・・・アフランド?
「ポーランド?」「NO」
「オーランド?」「NO」
「アフランド?」「YES」
「どこの近くですか?」「ドイツ」
「(地図を出し)指差していただけます?」「ここ」
・・・てドイツ国内ですけど。ドイツ国内で「ドイツの近く」って表現がよくわからない。その後も、私の英語力のなさと、彼のなまりが強い英語での意思疎通はなかなか難しく、会話は膠着状態に。
博物館に一緒に行かないかだのホテルはどこに泊まっているかだのをやたら深刻なトーンで聞かれ、丁重にお断りさせていただく。(どのホテルに泊まっているか聞かれて数㎞離れた岸を指し「あっち」で果たして丁重なのかは、この際置いておこう。)
こういうところで声をかけてくる人は、話好きな人だから、別に以後のことに無理に繋がらなくても、その場は楽しく終わらせればいいと思うんだけど(←基本的にはその場は和やかに終わらせたいタイプ)、この時は本当に気まずかった。ともかく雰囲気が重い。彼みたいな根明とは言いがたい青年と私のように引きやすい人間が船で相席はハードルが高すぎるのだ。
視線を上げると彼の凝視。
昔、ギリシアには目があった人間を石にするゴルゴンという怪物がいた。ふと、そんなことを思い出すチューリヒ湖湖上。もう、見たら最後!くらいに高まる緊張感。
っていうか湖見たいのに、空気が重すぎてろくに風景も見られないんですけど・・・。
気がつくと、さっきまで隣でパパとアイスを食べていた2歳児くらいの男児が、我々を挟んで隣のテーブルへちょこちょこと歩いていく。
見れば隣のテーブルでは男児と同い年くらいの女の子が、ゴージャスな風車をまわしつつにっこりしている。
女の子は、ちょっと歩いてはたまに思い出したようにこちらを振り返り、男児を奥へ奥へと誘い出している模様。
男子諸君、湖を見るんだ湖を!!!
ちなみに。次の日はメキシカンの陽気な男性に「あなた日本人か?」と日本語で話しかけられた。ATMを探していたらしく、案内してあげる道すがら話したところ、ルームメイトが日本人なので日本語が上手いらしい。
「俺のルームメイトの友だちも君と同じ名前だけど、彼女、もっとちびっちゃい。」等数々の素敵トークを繰り広げ、さくっとメアドを聞く懐っこさ。そしてこちらの僅かな躊躇を見破り、「はっはっーん。さては英語のメールが苦手なんだな?(←その通りです)」とあっさり去っていく諦めの良さ。
うーん、ラテン系って素敵だ。
その日、私は知人にメール(←海外でも使える携帯)をうった。
「私のペーター探しはまだまだ続きます」と。まあ、本音は出会わないでいいから放っておいて欲しい感じですけど・・。
チューリヒは湖畔の町。
ユーレイルパスを持っていればチューリヒ湖の遊覧船にも乗ることができる。
これは乗るしかないでしょう。
午後五時過ぎ、1時間50分周遊型に乗り込む。
湖上で優雅に夕食を。鶏肉・・多分鶏肉ね、よしよし。みたいな感じで
アバウトにドイツ語のメニューで頼んだら。
山盛りのフライドチキン。山盛りのフライドポテト。
厨房、注文入りました!
よし、揚げて揚げて揚げまくれ!
そんな感じでしょうか。もう揚げなくてよろしい。
ともかく景色を楽しむ間もないまま食べて食べて食べて30分。
ようやく食べ終わり、オープンデッキから湖上を見渡せば、
そこにはセラドングリーンの美しい水面が広がっていた。
が、ふと目を元に戻すと、向かい側にはにかみつつ佇む人影。
ぱっと見たところインド系の人にも見える、褐色の肌に暗いスーツが似合う長身の男性。確か彼は隣のスイス人らしき父子と相席していた男性・・。
彼「ここいいですか」
・・・・できれば一人でゆっくり写真を撮ったりしていたいんだけどな。もしくは、もっと早く来てフライを食べるのを手伝ってくれればよかったのに。と思いつつnoと言えない日本人な私。
彼「どちらから?」
私「日本です。どちらから?」
彼「アフランド」
・・・・アフランド?
「ポーランド?」「NO」
「オーランド?」「NO」
「アフランド?」「YES」
「どこの近くですか?」「ドイツ」
「(地図を出し)指差していただけます?」「ここ」
・・・てドイツ国内ですけど。ドイツ国内で「ドイツの近く」って表現がよくわからない。その後も、私の英語力のなさと、彼のなまりが強い英語での意思疎通はなかなか難しく、会話は膠着状態に。
博物館に一緒に行かないかだのホテルはどこに泊まっているかだのをやたら深刻なトーンで聞かれ、丁重にお断りさせていただく。(どのホテルに泊まっているか聞かれて数㎞離れた岸を指し「あっち」で果たして丁重なのかは、この際置いておこう。)
こういうところで声をかけてくる人は、話好きな人だから、別に以後のことに無理に繋がらなくても、その場は楽しく終わらせればいいと思うんだけど(←基本的にはその場は和やかに終わらせたいタイプ)、この時は本当に気まずかった。ともかく雰囲気が重い。彼みたいな根明とは言いがたい青年と私のように引きやすい人間が船で相席はハードルが高すぎるのだ。
視線を上げると彼の凝視。
昔、ギリシアには目があった人間を石にするゴルゴンという怪物がいた。ふと、そんなことを思い出すチューリヒ湖湖上。もう、見たら最後!くらいに高まる緊張感。
っていうか湖見たいのに、空気が重すぎてろくに風景も見られないんですけど・・・。
気がつくと、さっきまで隣でパパとアイスを食べていた2歳児くらいの男児が、我々を挟んで隣のテーブルへちょこちょこと歩いていく。
見れば隣のテーブルでは男児と同い年くらいの女の子が、ゴージャスな風車をまわしつつにっこりしている。
女の子は、ちょっと歩いてはたまに思い出したようにこちらを振り返り、男児を奥へ奥へと誘い出している模様。
男子諸君、湖を見るんだ湖を!!!
ちなみに。次の日はメキシカンの陽気な男性に「あなた日本人か?」と日本語で話しかけられた。ATMを探していたらしく、案内してあげる道すがら話したところ、ルームメイトが日本人なので日本語が上手いらしい。
「俺のルームメイトの友だちも君と同じ名前だけど、彼女、もっとちびっちゃい。」等数々の素敵トークを繰り広げ、さくっとメアドを聞く懐っこさ。そしてこちらの僅かな躊躇を見破り、「はっはっーん。さては英語のメールが苦手なんだな?(←その通りです)」とあっさり去っていく諦めの良さ。
うーん、ラテン系って素敵だ。
その日、私は知人にメール(←海外でも使える携帯)をうった。
「私のペーター探しはまだまだ続きます」と。まあ、本音は出会わないでいいから放っておいて欲しい感じですけど・・。