動物園日和

日々の徒然なる思いを綴ります。

旅のお供にモレスキン

2007-05-27 22:17:03 | 日々のつぶやき
モレスキンの都市手帳買っちゃいました♪
モレスキンとはピカソも愛用した(←モレスキンの受け売り)こだわりの手帳ブランドです。で、モレスキンはロンドンとかプラハとか都市をテーマにした手帳を出していて、地図はもちろん小路の名前がインデックスになっていたり、下手なガイドブックより素晴らしいんです。

手帳の帯とかが航空チケットを模していたり、旅の思い出を書き込む欄があったり、博物館とか劇場といったカスタマイズ用のシールがあったり、にやにや眺めているだけで幸せな手帳です。

ちなみに買ったのはウィーン。
そう、今年は友だちのいるウィーンに行ってきます。
オープンジョーにしたのでフランクフルト着ウィーン発。間は列車。11日間の旅。
ユーレイルパスを買ってのんびりスイスとかに寄り道しながらウィーンを目指します。新幹線の乗車券すらなくす人が一人で3カ国回れるのかはなはだ疑問ですが、まあマイペースに行ってこようかと思います。

映画インディ・ジョーンズシリーズ。世界地図に小さな飛行機をオーバーラップさせてジョーンズ博士の旅程を示すシーンが小さい頃から好きでした。地図やクック時刻表を見たときの、どこでも行けるようなあの感覚。外国の広大な吹き抜けの駅に立ったときの、心細いような、誇らしいようなあの感覚。

とりあえずクック時刻表は6月に改訂版が出るのにうっかり買ってしまったのでまた買わないといけません。・・・・今の段階で既に不安要素満点。

本日の一曲 サカナクション「三日月サンセット」
やめられない、とまらない。かっぱ○びせんのような一曲です。



RONGAI-GIRL

2007-05-24 22:18:45 | 日々のつぶやき
チョコレートを買う女の子。okですね?
むしろ、いい。ウエッティ辺りがCMで演じられます。

チョコレートを買う出勤前の女性。あり。おおありです。
篠原さんとかに演じて欲しい。

チョコレートをうっかり溶かしてしまった女子会社員。んもーおちゃめさん。
「溶けたって美味しいんだもんッ」みたいな。まあ、好きな人はいますね。

じゃあこれはどうだろう。

「ふと鞄を見たら朝買っておいた『たけのこの里』のたけのこが2,3個鞄の底に落ちていた女性会社員」。RONGAI?やはり論外ですか?

だってたけのこの里好きなんだもん。朝蓋開けてたの忘れてたんだもん。

もんとか、語尾につけるの赦されるの何歳までかな・・?

どうでもいいけど論外って、横文字にするとNUMBER GIRLの曲名とかにありそうですよね。


全部が欲しかった頃に捧げるバラード。

2007-05-22 22:51:41 | 回想
体調がいまいちなので早めに出勤して早めに帰ることにした。

いつもは日が沈んだ後に帰るんだけど、
今日は帰りの電車の
疲れた顔をした背広のおじさんごしの窓に夕陽が見えて
おじさんの肩からあふれんばかりの赤い日射しに
「おじさん、おじさん、ほら、そんな顔してないで振り返ってごらん。あなたのその肩にたった今夕陽が乗っかってたんだよ。」って教えてあげたかった。

まあそんなこと言えるはずもなく

おじさんが広告のつまんない中吊りに気を取られている間に
もしかしたら今年見る夕陽で一番美しかったかもしれない夕陽は
町の底へ沈んでいった。

太陽といえば

学生時代に撮った写真の中で
特に好きな写真がある。
私は海岸にいて
片手で太陽をすくっている。

それは4枚のシリーズものになっていて
友だちは両手を輪っかにしてその中に空へと昇っていく太陽を捕らえている。
一人の先輩は夏季限定の焼きそばやの屋台の前で
その朝放たれたばかりの真新しい日射しを受けてしゃがんでいる。
もう一人、
私の曖昧な記憶ではこの写真の発案者である先輩が
水平線から生まれたばかりの太陽を、
右手にちょこんと得意げにのっけている。

きっかけは夏の夜にかかってきた一本の電話だった。
電話はサークルの友だちからで
「自分のロマンチスト度は何パーセントか?」という問いだった。
その問いに何らかの企みを感じつつ
0%か120%か迷ったあげくに「120%」と答えたところ
これから海に行くのに、後一人追加で入れるメンバーを探していたところで
ロマンチスト度が高いほうを連れて行こうということだったらしい。

まだ大学一年生で、その日は友人がマネージャーを勤めるスポーツ部との飲み会(というか合コン?)だったけど
それを途中で中座して、先輩の運転する車に乗り込んだ。

着いた海はまだ夜の海で
後先考えずにはしゃいだ私と友人は替えもないのに服を濡らし過ぎ
深夜の海辺のコンビニで買える衣服に選択の余地などあるはずもなく
どうみてもトランクスなトランクスを「短パンだよ」と言いつつ
近くの民家のガレージで着替えた。

今20代も折り返し地点となり
愕然としてしまう。
やがて昇ってきた太陽にはしゃぎながら写真を撮っていた私が
「先輩は写真撮らないんですか?」と聞いたときに
「私は、覚えておくから いい」
と、さらりと答えた当時の彼女が私より年下になったことに。
日に焼けた腕で乱暴にハンドルを切りながら
時に機関銃のように質問を繰り出しながらも、
唯一の男性陣として我々後輩のトランクス姿に微妙な恥じらい(というより苦々しさなのか)を示していた当時の彼の年を追い越してしまったことに。


今より前に知り合った人たちがいて
それは大学時代だけじゃなくて
小学校や中学校の頃に知り合った人たちも含めてなんだけど

その人たちと私の間には比喩的な意味ではない、地図上の隔たりがある。
その人たちと私の間には実際の山脈や河川や海峡や三角州が横たわっていて
その上にさらに時間があるせいで、物覚えの悪い私の記憶は風化していく。


あの時、太陽を無造作に掴んだ罰なのかもしれない。
こんな時間がずっと続くと思っていたこと。
一度くらいいいやと思って返事をしそびれた手紙。
人づてに聞くのが悔しくて聞けなかったメールアドレス。
知らない振りでやり過ごした夜や
忙しい振りで断ってしまった誘い
そんな細い細い糸が知らずに途切れる時の小さな亀裂音に耳もかさずに
どの糸だっていつだって手繰り寄せられると思っていた傲慢さ

あなたの知っている誰かは
その瞬間以降はどんどん過去の誰かになっていて

ある時、ふいに記憶の中のその人は年をとらなくなる。
あなたはふいに自分が記憶の中のあの人の年を越えたことに気がつく

古い写真を見ているとき
あなたはその人が今、どんな風に年を重ねたか知りたいと思う。
あなたは、その人と会って、昔の話ができればいいのになと考える。
昔と同じように、自分がいて、その人がいて
昔と同じようにくだらない話で笑っていて。

あなたは電話張をめくってみる。
最後にその人から来た手紙の消印を調べる。
その人に向けてメールを書いてみる。

件名「久しぶり」
元気にしてますか?私は・・・
あなたの指はいつもそこで止まる。果たして相手は今の自分に興味を持つだろうか?メールアドレスが変わっていたら?返信が返ってこなかったら?
今度こそそこで終わりだ。
あなたは携帯を閉じる。
うん。まだ大丈夫。
ある日、ふいに電話が来るかもしれない。突然、メールが届くかも。
こうしてまた1日僅かな望みの糸を繋ぐ。こうしてまたあなたの記憶の中の誰かは記憶のままの姿で生きながらえる。

なんだかあまりプラス思考のようではないけれど
私はそんな風に半分ひからびかけた関係が嫌いではない。
もう二度と取り戻せないような まだ望みが持てるような
往生際の悪い揺らぎの中でこそ光り輝く思い出がある。

あの夜。あの夜明け。
そこには海と太陽と夏があって
私たちは黒々とした海から朝が生まれてくるのを見た。
あの時私たちの掴んだものは、確かに太陽だった。

今朝の夢
caravanのライブに行ったらcaravanが空中ブランコしてました。しかも本格的な超スペクタクル!もちろんちゃんと歌つき。知らない歌だから多分新曲(←誤った解釈)。











ここも、また、一回きりの世界

2007-05-20 21:41:53 | 日々のつぶやき
休日出勤。
随分と日が長くなった。
夏至が近づいている。

小さい頃よく読んでいた児童向け文庫。
中でも本当に好きだったのが、舟崎克彦さんの「森からの手紙」という短編集と安房直子さんの「魔法をかけられた舌」という短編集だ。

安房直子さんは「さんしょっ子」や「きつねの窓」で有名な児童作家だ。
昨日は、彼女の第一作品集を読んだ。
3回くらい泣きそうになった。「さんしょっ子」にはくだらない恋愛小説なんかよりよっぽど美しい恋が書かれている。

どうして彼女の描く世界はあんなに哀しくて懐かしくて美しいんだろうか。
登場人物は、自分の仕事に誇りを持っている、けれどひっそりと目立たない職人が多い。きちんと背筋が伸びている。生活の匂いがする。

普通の登場人物が、ふいに遭遇する、思いもよらないほど遠い、不思議な、でもどこか懐かしい世界。登場人物は、そこでとても人間的な、時には本当に些細な過ちを犯す。でも、その些細な過ちによって、その美しい世界は崩れ去ってしまう。

きつねの染物やで染めてもらった指をうっかり洗ってしまった僕は、二度ときつねの窓を見ることはできない。失ったものは二度と帰ってこない。

本当にいい作品は、絵本でも児童書でも生きることに厳しくて真剣だ。

もちろん、安房さんの作品も。

そこにオブラートはない。あるのは生のままで差し出される、息をつめるような一回きりの世界だけ。どの物語の底にもひんやりとした死の手触りがある。


「児童文学」とかそういうんじゃなくて本当にいい作品は大人でも子どもでも味わうことができるんだと思う。



花を拾う

2007-05-18 23:25:33 | 日々のつぶやき
見慣れない花が落ちていて
それを拾って駅へ向かう

丸めたこぶしの中で
花がつぶれないように 空間を作って

そういえば、小学校の頃
整列したときに自分の斜め前になる小柄な男の子は
いつもこぶしを握り締めていたなと思った。

今でも、
視界の端に映る 
彼の握りこぶしをありありと思い出せる。

彼がこぶしの中で握り締めていたものは何だろう。
同窓会にも音沙汰なしだから聞けずじまいだった。

握りこぶしに慣れていない私は
いつの間にかこぶしをほどき
駅に着いたときには小さな花はなくなっていた。