新しい曲の練習が始まった。
定演の次の日に、楽譜を全部印刷してファイルを入れ替えた。
元の木阿弥、ではないけれどまたゼロに戻る。♪呼んでいる〜胸のどこか奥で〜♪
弾いたことがある曲がひとつもないのはいつものこと。
とある曲の冒頭、ギターは休み。
最初の和音で指揮者の先生が合奏ストップ。
「誰かソを弾いてますね。ここはミとシしかないはずです。ミとシの完全五度の和音は空虚なんです。ソが入ると色が出ます。」
ボケっとしていてソが入った音をよく聞けなかった。
家に帰って、この日はワインを飲むつもりだったので調理して飲んで片付けて、お風呂に入って寝てしまった。
しかし日曜になっても覚えていたので、スマホで調べた。完全五度、ふむふむ。そしたらその関連語に「空虚五度」という言葉があった。へー、空虚な和音て大袈裟じゃなかったんだ。
それでWikipediaの「空虚五度」を読んだら、あれこれわかりやすくて感動した。
完全五度、空虚、中音を加えてメジャーコードとマイナーコード、パワーコードにスモークオンザウォーター。あの最初のミとシから、今までの細切れの知識が繋がって、なるほどと気持ちよかった。
ついでに見たパワーコードの説明はロック魂。コードありきで、同じ音を語るのも立場が違うと意味が変わって面白かった。
というわけでまた、必死な日々が始まった。まだ半分も楽譜見ていない。