よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

とりとめもなく

2010-04-13 07:39:32 | とりとめもなく

 医療施設で築15年の改修工事の概算がまとまり、今後この概算書を元に、仕分けを行い本設計に反映させなければならない。
営業しながらの工事となるため、事故のないよう工程をにつめ工事進行を決めなければ予算に無駄が出る。

15年がメンテナンスの目安の年月となるが、建物を調査した結果、15年でかなり劣化が観られ、屋根葺き材のシングル葺きも、表面仕上げが無くなり、繊維がむきだしになっている。

外壁には亀裂の入った所から水が染み込み、内部鉄筋が錆び、膨張しコンクリ-トの亀裂を大きくし劣化を進めることになる。

今回は、これらの補修も含め、外部の塗装だけの補修ではない外断熱材を貼り付け、建物を劣化させない性能も兼ね備え、建物の断熱効果を高める仕様となる。

CO2削減の補助金も制定され、基準を満たすと年間25%程度のエネルギ-削減も可能となる計算結果も出ており、完成後もデ-タ-収集をしコンピュ-タ-制御による、電気の基本料金を下げる事も可能になりる。


とりとめもなく

2010-04-12 07:56:18 | K邸リホ-ム

 大阪K邸、築85年の大改修がいよいよ始まる。
工務店見積もりでは2850万円のかかるとの概算が出たが、建物面積60坪有るとは言え、私の考える予算としては高すぎるため、目標2200万円で検討をし、基礎補強や耐力壁の補強等を考え直し結局2300万円まで調整が出来、目標額より100万円オ-バ-したが、御施主様もその努力を認めて頂き、工務店との契約を完了させた。

70歳を越えるK様、とても楽しい性格のおばあちゃんで、打ち合わせではしばしば脱線し、何時も同席されている娘さんが軌道修正をするが、結局は彼女も話しに加わる事になり収集がつかなくなってしまう。

85年間守られてきた建物、3世代を守ってきた建物を残してあげたいとの思いと、ここに嫁ぎ長い年月を過ごされ子育てをされたおばあちゃんが、お孫さんと一緒に住み、次の世代に伝える事の出来る強い建物と、快適な建物にしてあげたいと言う思いで、この家の改修工事は始まる。


とりとめもなく

2010-04-10 08:03:09 | N邸新築工事

 奈良のクライアントN様の土地取引が昨日完了し、銀行の融資手続きが完了した5月末には所有権移転となる。
60坪500万円の土地に出逢えたのもラッキ-であり、土地が安くついた分だけ建物の品質を優先することとなるが、手放しで喜べないところもあり、気を引き締めて行かないと、最終予算が出たとき夢を縮小しないとならなくなるため、N様は穏やかではないかも知れないが、ここは心を鬼にしなければならず、控えめに進めなければと自分にも言い聞かせている。

依頼者は出来るだけ多くの要望を満たしたいと思い予算の事は分かっていても、全体のバランズでは理解出来ないのは当然の事で、こちらとしては歯止めをかけながら進まないと後に収集がつかなくなってしまう。

予算が余ってその中で追加していくのは簡単な作業になり、負担もなく書き加えることが出来るが、その逆は、心地よく無く、諦めと夢を消し去る事は辛く、出来るだけそうならないよう進めなければならない。

設計者としては「大丈夫です!・・やりましょう!」と言ってあげたいのはやまやまで、私の中でも、そうしてあげたいとの思いは強くても、それを言葉にだせない辛さもある。
進める過程の中より、予算が出て、工事が完了し、引き渡す時、その答えは出て、その時の満足度が私達設計者に与えられる採点となる。


とりとめもなく

2010-04-09 08:17:17 | とりとめもなく

 春になるといろいろな生き物が動き出す。
人も同じように、春の日射しを浴び、元気になり、新しい環境の中で動き出す者、夢を実現するため動き始める人など、生き物全ての躍動が始まりる。

そんな中、住まいづくりに挑戦し、夢を叶えようと動き出す人が最も多いのがこの季節で、気候的にも住まいを造る上では良い季節だとも言える。
住まいづくりを実現しようと動き出す人の全ての人が、夢を持ち、居心地のいい家を創ろうと動き出す。

しかし、全ての人が満足を得、予算に見合った家を手に入れる事が出来るとは言えない。
踏み出す第一歩により方向性が決まってしまう場合もあり、動き出してしまえばその中身が分からないまま、出された内容に不満を持ちつつも納得せざるを得ない。

専門的知識を積み上げられ、根拠のない金額であってもそれさえ見分けることの出来ない中、高額な予算を出され夢を縮小し予算を合わせに行くか、又は夢を振り出しに戻し、良心的だと思われる業者を新たに探し始めなければならなくなる。

 


夢づくり

2010-04-08 07:02:20 | 住まいづくりの進め方、考え方

 ビフォ-アフタ-で”匠”と紹介された設計図を依頼者K様から見せて頂いたが、在来木造で延面積は50坪を越えており、2階の耐力壁は有るが、有効に働かない場所に配置されていた。

まず予算2000万の費用では50坪の家は建たない事はないが、面積の大きさで建物本体の費用が上がり、納得出来る住まいを造ることに限界がある為、安心できる構造と予算の内に納める為、N様には設計をやり直す事を条件に、大阪の設計事務所の契約解除と、確認申請の取り下げを含み了解してもらい、一から設計を組み直すこととなった。


まとまったプランは、延べ面積45坪、外断熱、高断熱サッシ、別注システムキッチン、アイランド作業台、ウリンで創ったウッドデッキ、ロフト、等多くの要望を見たし、予算は1900万円で納まった。
オ-ル電化も使い、年平均電気使用量は月1万円以下となり、真夏のピ~ク時にも電気代は1万円を越える事は無い言う。

結局N様には180万円の設計費用を諦める事が、無駄を無くす事に繋がり、満足出来る家を創る勇気とその情熱が人を動かす力となったのだろう。



夢づくり

2010-04-07 08:22:31 | 住まいづくりの進め方、考え方

 物づくりは費用だけを考えて作れるものではないが、しかし現実は”費用ありき”は否定することは出来ない。
物を動かすだけで費用は発生し、組み立てる手間がかかれば高くつく。
設計段階では、それを念頭に置きながら設計しなければならない筈が、無責任な設計者はデザインを優先し書き上げた設計図が予算に合わなくなる場合があり、施主の望むものと違った所で予算があがり、設計者の欲望を満たす為の作品になる場合もある。

過去の、ビフォ-アフタ-の番組に取り上げられた大阪の設計事務所に依頼したクライアントが、その事務所で設計してもらい、予算を出したところ2700万円の金額となり、予算を700万円もオ-バ-し、当初から予算は2000万円だと伝えて設計してもらった筈が、結果は予算を無視した設計図面となった。

私がその設計者に電話をし、高くついた理由を聞くと、クライアントの要望を満たすとそうなる」・・との無責任な解答が返ってきた。
彼にはメディアに取り上げられたと言う”おごり”があり、自分を生かす設計となったのだろう。
私は彼に、クライアントに設計費用の半額を返済するよう勧めたが、彼は一切応じなかった。
有名人を作り出すメディア側にも責任があるが、それを有名だからという理由で受け入れてしまう視聴者にも問題は確かにある。

番組の冒頭に「人は 夢づくりの貴公子と呼ぶ」とそんな”ふり”で設計者を紹介するのが定番となっているが、そう呼ぶ人は誰も居ないだろうが、視聴者側からするとその言葉が意味を持つことになる。

無責任な演出をするメディア側、その演出に答えようとする設計者、一番大事なのは施主の筈が、主役は自分だと考える馬鹿な設計者だったのかも知れない。


 

 


夢づくり

2010-04-06 08:09:33 | 住まいづくりの進め方、考え方
 38年間建築の世界に身を置き構造計算事務所、設計事務所、現場監督と多くの経験をさせて頂いき、15年前今の事務所を開設し、その時の夢は、住まいを原価で建てると言うことだった。

駆け引きのない所で仕事がしたいとの思いと、日本の流通の複雑さの中で、多額の経費を支払わなければ買うことの出来ない事に不満もあり、そのしわ寄せが消費者に負担を強いる事になっている。

殆どの消費者がその流通の仕組みさえ分からず、高いと思いながらもどうすることも出来ないまま支払わなければ買えない。
38年も建築をやっているからこそ分かる金額もあり、高いと思う根拠を見つけ出し、それを分析すれば答えは出てくるが、経験の無い人は高いのか安いのかさえ分からず、これは消費者に限らず、机上の仕事にしか関わった事のない建築のプロの中にも金額を査定できる能力を持つ人は少ないかもしれない。




夢づくり

2010-04-05 08:26:23 | 住まいづくりの進め方、考え方

 住まいづくりの夢も、スタ-トラインはみんな同じ多くの夢を家に託し、家族の思いを叶えよう一歩を踏み出そうと踏み出す時、どちらに踏み出したらいいのか迷い、分からないまま安心を得られそうな会社や、坪単価の安い会社を選び結局夢を縮小し、ありふれた家になってしまい、愛着が湧かない家となってしまう。

分からないまま夢を追うことは出来ず、夢を託したままでは夢は叶えられず、夢を叶える為には、こだわりを捨てず、妥協することなく、無駄な時間や無駄な経費を強いられない進め方を自らが自覚し理屈に合った選択肢を自分の中に持つことが最も大事な事で、物の値段には必ず原価がある事を忘れず、
原価が分からない会社は信頼出来ない会社だと考えてもいいかもしれない。



夢づくり

2010-04-04 15:53:45 | 住まいづくりの進め方、考え方

 人々が持つ夢の中で、共通する夢は”住まいづくり”の夢かも知れない。
家族共通の夢であり、最も大きなイベントと言ってもいい、家族が思い思いの夢を託し、気に入った家にしたいと望み、家族は共通の夢に向かって時間を共有し、出来上がるまで夢を膨らませ、今まで話すことの少なかった家族の会話も多くなり、夜遅くまでああだ,
こうだと会話は尽きない。

おじいちゃんもおばあちゃんも、子供達も、夫婦も、同じ夢を共有する。
夢の中にも、こんなほのぼのした夢がある。
家族が一つになる夢はあるが、殆どがすぐ終わってしまう。

家づくりの夢だけは、創る楽しみと、夢を叶えた楽しみと、その中で暮らす楽しみが続く。


夢づくり

2010-04-03 08:10:53 | 住まいづくりの進め方、考え方

 夢は全ての人にあり、叶わない夢もあれば、叶えるには難しい夢もあるが、人は夢があるから楽しめ、努力を惜しまず苦労があっても納得出来る事がいっぱいある。

報われない苦労であっても、その途上で多くのことを学び、人との繋がりも出来、決して無駄な時間でを過ごしたことにはならず、夢は人を育てるのかも知れない。

夢は多く、人の数だけ夢はあり、ドラマをつくり、生きる力を与えてくれるのが私達が抱く夢、時の流れに影響されながら、夢は動き、人も夢に動かされ、
夢を動かし叶えるのに難しい夢ほど人を強くさせ、諦めない強さも育てていく。
人に頼らず育てる夢は、叶った時の喜びも大きい。


夢を作る

2010-04-02 09:46:21 | 住まいづくりの進め方、考え方

 新入生が生まれ、新社会人が生まれ、新しい時代を作っていく人達が動き出す。
失望という言葉はまだ無く、夢を膨らませ新しい環境になじみ春に新芽が芽吹くように、生き生きとした新鮮な力を感じるこの年に、いつも思うことは時の流れえに流されず、困難に立ち向かった時、逃げること無く向かっていく強さをもって欲しいと願わずにはいられない。

”可も無く不可も無く”の生き様ではなく、自分の足跡を振り返ってみたとき、”これでいいのか?”と自分に問いかける人であって欲しいと願う。

流されない強さ、諦めない強さ、大衆の中に埋もれてしまわない強さをもって欲しいと願う。


とりとめもなく

2010-04-01 08:16:36 | とりとめもなく
 国民の雇用保険料を使って建てられた箱物が閉館されると言う、建設費、維持費を含め900億円もの大金を結果的にまた溝に捨てることとなる。

特別行政法人が企画し進めてきた多くの箱物、それを認めてきた霞ヶ関の連中が私利私欲の為と、自分の金じゃないとの無責任で事を進め、60年もの間、霞ヶ関に依存してきた政権のしわ寄せがこの不況を造り上げた要因とも言える。

ある日突然造成が始まり、何が出来るのか分からないまま何の疑問も起こさず見守ってきた私達国民にも問題があるり、任せっきりの依存体質の中で生まれてきた負の遺産が全国に存在し、それの要した何百億もの資産を1050円で売却しても、怒らない国民が私達日本人であり、誰も責任の所在を求めず、時の流れで忘れてしまう私達国民の意識にも問題があるのだろう。