蔵書目録

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「音楽奨励会演奏会(第35、38、39回)」 (1919.3ー 10)

2020年02月13日 | ピアニスト 2 小倉末子

       
     
     大正八年三月十五日(土)後七時、十六日(日)後二時開会
     於本郷追分東京帝国大学学生基督教青年会館

 洋琴音楽発達研究第四回演奏会
         クラ井“コード及びハープシコード時代より
         現代に至る発達の跡を六回に亙りて発表す。 
             (山葉洋琴使用)

   第三十五回音楽奨励会演奏会
   独奏者小倉末子嬢 

   フレデリック フランソア ショパン

 一、練習曲:
       い)作品 十,  第五番, 変と長調
       ろ)作品 十,  第九番, ホ短調
       は)作品二十五, 第一番, 変い長調
       に)作品二十五, 第七番, 嬰ハ短調
       ほ)作品二十五, 第九番, 変と長調
 二、諧謔曲,作品三十一, 第二番,  変ロ短調
 三、夜の曲:
       い)作品 十五, 第一番, へ長調
       ろ)作品 十五, 第二番, 嬰へ長調
       は)作品三十七, 第二番, と長調 

       ※ 休  憩  (二十分間) ※

 四、い)円舞曲:
       イ)作品六十四, 第一番, 変に長調
       ロ)作品六十四, 第二番, 嬰ハ短調  
   ろ)マヅルカ, 作品七, 第一番, 変ろ長調
   は)前奏曲:
       イ)作品二十八, 第三番, と長調
       ロ)作品二十八, 第六番, ロ短調
       ハ)作品二十八, 第七番, い長調
       ニ)作品二十八, 第十番, 嬰ハ短調
       ホ)作品二十八, 第十五番, 変に長調
 五、い)幻想即興曲, 
         作品六十六, 嬰ハ短調
   ろ)揺籃曲, 作品五十七, 変に長調
 六、物語曲,   作品二十三, ト短調

   

     大正八年六月廿二日(日曜日)午前十時開会
     於上野公園 東京音楽学校奏楽堂

 洋琴音楽発達研究第六回演奏会
         クラ井“コード及びハープシコード時代より
         現代に至る発達の跡を六回に亙りて発表す。

   第三十八回音楽奨励会演奏会
   独奏者小倉末子嬢 

   現代諸作家

 スィンディング:                 (千八百五十六年ー       )
       春の響      作品三十二, 第三番   
 ルービンシュタイン:               (千八百三十年ー千八百九十四年)
       旋律       作品三, 第一番      
 ラッフ:                     (千八百二十二年ー千八百八十二年)
       童話       作品百六十二, 第四番
 レシュティッツキ:                (千八百三十年ー       )                
     併歩調終楽曲, ドニツェッディ作「ラマームーアのルチア」中より
        (左手弾奏)
 ラフマニノフ:                  (千八百七十三年ー       )
     前奏曲        作品三, 第二番
 スィリル スコット:               (千八百七十九年ー       )
     黒人の踊       作品五十八, 第二番

       
       ※ 休  憩  (二十分間) ※

 ゴッドフスキ:                   (千八百七十年ー       )
     タムブラン(ラモー原作)
 スガムバーティ:                 (千八百四十三年ー千九百十四年)
     夜の曲        作品二十, 第一番
 シェーンベルヒ:                 (千八百七十四年ー       )
     洋琴曲        作品十一, 第一番
 ドゥビュッスィ:                 (千八百六十二年ー千九百十八年)
     洋琴曲
      甲、前奏曲
      乙、サラバンド
      丙、觸敲曲
 チャィコフスキ:                 (千八百四十年ー千八百九十三年)
     秋の歌        作品三十七, 第十番
 サンーサエンス:                 (千八百三十五年ー       )
     狂想曲 グルック作「アルセスト」の舞曲の旋律に據る

  

     大正八年十月三十日(木曜日)午後七時開会
     本郷追分東京帝国大学々生基督教青年会館

 第三十九回演奏会曲目 

   独奏者
    小倉末子嬢
                音楽奨励会

 〔プログラムは、上の写真参照:日本語の記載なし、下は蔵書目録によるその日本語プログラム〕

 参考:

 一、ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)
      半音階的幻想曲とフーガ 二短調

 二、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770ー1827)
      ソナタ Op.110 変イ長調

      モデレート カンタビーレ、モルト エスプレッシーヴォ
        アレグロ モルト、●短調
         アダージョ マ ノン トロッポ、●短調
          フーガ、 アレグロ マ ノン トロッポ、変イ長調

 三、フランツ・ペーター・シューベルト(1797-1828)
      幻想曲(さすらい人幻想曲)Op.15, ハ長調

       アレグロ コン フォーコ、マ ノン トロッポ
         アダージョ
           プレスト
             アレグロ

       ※ 休  憩  (二十分間)

 四、フレデリック・フランソワ・ショパン
      バラード,   Op.23, ト短調

 五、ヨハネス・ブラームス(1833-1897) 
      ラプソディ Op.79, 第1番

 六、クロード・ドビュッシー(1862-1918年)
      ピアノ曲
       a)プレリュード
       b)サラバンド
       c)トッカータ       

 なお、このプログラムには、次の文があるものと無いものの二種類ある。

       舌代

 一、小倉末子嬢によって演奏されたピアノ音楽発達の研究会は予想以上の好評を得まして吾々一同も非常にうれしく思ひます就ては全六回の総勘定として全体の内から難曲のみを六つ選んで一回の演奏会を開くことに致しましたこれを以て本会本年度の序開きと致します。
 二、十一月には柳夫人の独唱会を開きます。
 三、今後演奏会には臨時会員の入場を御断りするのを原則といたします但し会員の紹介ある向きに限り会場の都合で入場を承諾することもあります此場合には会費を御壹名壹圓五拾錢とします。
 四、会費は今回より一回一口につき壹圓五拾錢とし入場券二枚を差上げることは従前の通りです。
   大正八年十月
               音楽奨励会
                  幹事一同



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