本書では、著者の生い立ち、検事になるまでの流れ、検事時代、弁護士時代、そして石橋産業事件にて懲役3年の実刑が確定し服役するところまでが書かれている。
検事時代では、検事の本音のようなもののが書かれていて、「やっぱり」という感想をもった。例えば、「被疑者に人権がある、などど本気で考えている検事はいない。」(271頁)。だから、冤罪が絶えない。
また、政治家と裏社会とのつながりも記載されている。有名な政治家が何人も登場している。
しかし、苦学して検事となった著者が検察の体質に嫌気が差して、検事を辞めてしまい、闇社会の守護神と呼ばれるような弁護士となったが、それも詐欺罪でピリオドを打つこととなったのかについては、よくわからない。お金に目がくらんだからということだけでは、説明ができないからだ。