2月29日

日々の思いつき及び読書の感想

読書 加藤陽子著『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社)

2011-08-22 23:48:23 | 読書
本書は、2007年に高校生相手に行われた5日間の講義内容がベースとなり、日清戦争、日露戦争、第1次世界大戦、満州事変と日中戦争、そして太平洋戦争の5章立てとなっています。
著者は、感情的な宣伝文句を付けて売られている近現代史の本では、「戦争の実態を抉る『問い』が適切に設定されていない」ことと、「史料とその史料が含む潜在的な情報すべてに対する公平な解釈がなされていない」ことから、過去の戦争に関する理解が満足に得られないという(407頁)。
高校生相手だったからかもしれないが、日本が他国を侵略したという視点が弱い印象を受けた。
しかし、ともあれ本書が二十数万部も売れているのは朗報である。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 洗濯機 | トップ | 今朝は曇り »

読書」カテゴリの最新記事