2月29日

日々の思いつき及び読書の感想

再読 円地文子著『食卓のない家』(新潮文庫)

2009-08-03 23:52:42 | 読書
「鬼童子信之は、過激派の同志虐殺と<八ヶ岳山荘事件>に連座して獄中にいる長男・乙彦に面会することも、進んで弁護士をつけることもしない。信之は、息子には息子の、自分には自分の生き方があるという信念を貫き、職を辞することなく、マスコミの取材も拒否した。そのため、彼と家族への世間の指弾は一層厳しくなっていく。連合赤軍事件を潜在的なテーマとし、家族とは何かを問う長編。」(ブックカバー上の裏面)

「日本の家、日本の家族というものは、法律では割り切れてもなかなか個人の生活では割り切れない」(496ページ)

「一人の人間が必死に頑張って見ても、動いて行く自然の勢いには逆らえないのだ。(略)それでもその時その場で個人が何をしたかという事実は残るのだ。」(同ページ)

この本に描かれている家庭が、『テロルの決算』に出てきた家庭と似ていると思って再度読んでみたが、結局のところ、わからない。
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