東京都小平市で持ち上がった都道328号線新設問題。その道路と引き換えに、大事な自然が残る中央公園の雑木林が失われるという問題。それもこの道路計画は半世紀前に作成されたものであるという。当時とは社会的な状況が大幅に変わっていると考えるのが普通だろう。しかし、それでも計画が進んでいくことに疑問を感じた人々が計画の見直しの要否を問う住民投票の実施のために動き、住民投票は実施されたのだが、投票率が有権者の半分に満たない場合は開票されないという条件が付けられたために、未だ開票されておらず、その開示を求めて訴訟が続いている。
行政のあり方がこの問題の核心であることが本書を読むと分かる。
本書は2013年9月初版だったので、もっと早く読めばよかったと後悔させるほどである。今年はまだ始まったばかりだが、本書は今年で一番かもしれない。
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