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先輩たちのたたかい

東部労組大久保製壜支部出身
https://www.youtube.com/watch?v=0us2dlzJ5jw

『各ビール会社の諸君よ! 各飲料水会社の諸君よ!  !!! 団結は我らを救う。労働組合を造れ』 金線サイダー争議 1925年の労働争議(読書メモ)

2022年08月10日 07時54分10秒 | 1925年の労働運動

『各ビール会社の諸君よ!    各飲料水会社の諸君よ!
 !!! 団結は我らを救う。労働組合を造れ
  金線サイダー争議団』(1925.7.5)

『各ビール会社の諸君よ!   各飲料水会社の諸君よ!  !!! 団結は我らを救う。労働組合を造れ』金線サイダー争議 1925年の労働争議(読書メモ)
参照 協調会史料(金線飲料株式会社職工解雇の件1925年)

金線サイダー争議
 労働者122名(男58、女64名)の京橋区新栄町にあるビールやサイダーなど製造販売をしている「金線飲料株式会社(金線サイダー)」では、職工長の暴力的横暴に憤慨した労働者有志が「団結の力によって抗争すべし」と1925年2月に日本労働総同盟に加入し、職場労働者に働きかけ、5月11日日本労働総同盟関東醸造労働組合京橋支部を75名で結成した。

(全員解雇攻撃)
 日本麦酒鉱泉株式会社と合併した会社が、突然6月30日、「本日限り全員解雇する」と通告してきた。しかも解雇手当としてわずか9日分の日給分を支給するだけという内容であった。憤激した労働者は工場内で直ちに集合し協議した。ここに参加した113名全員が関東醸造労働組合京橋支部に加入し、以下の要求を決定した。
一、退職手当として6ヶ月分の給料を支給すること
一、解雇手当として2週間分を支給すること
一、帰郷旅費として、世帯主には50円、独身者には30円を支給すること

 7月1日午前7時、解雇された約100名の労働者が工場出入口に集合し抗議した。会社は工場出入口を封鎖したが、労働者全員は「我らは解雇を承諾していない。当然工場に入場できる権利がある。こんな冷酷な仕打ちがあるか」と怒り、口々に抗議し開門を要求した。関東同盟京浜支部が会社に面会を求めたが、拒絶された。

 7月2日、関東醸造労働組合野田支部聯合会、関東鉄工組合らと会社の交渉が始まる。
 7月4日、会社が争議参加者113名全員に1万5500円を支給すると回答し、妥協が成立し解決した。
覚書
113名に対し退職金及び解雇予告手当並びに倒産手当金1万5千円を支給する
内訳
イ、退職手当2890円
ロ、解雇予告手当1842円
ハ、解雇手当3562円
ニ、その他ン解雇手当金7026円
支給日大正14年7月9日

(同業労働者に向けての報告ビラ)
7月5日、争議団による同業労働者に向けての報告ビラ(上の写真)が発行された。 
『各ビール会社の諸君よ!    各飲料水会社の諸君よ!  !!! 団結は我らを救う。労働組合を造れ 金線サイダー争議団』

『親愛なる諸君
労働者の利益の為に訴ふ
 ・・・かようにして、九日分しか出さないと言い放った会社をして、ついに屈服せしめた。七月四日従業員一名に対し、五ヶ月分の手当を支給することになって、大勝利の解決を得たのであります。

 ・・・しかし、諸君よ、金線会社を見よ、社会の実情を見よ、資本家の都合の為には、百人でも千人でも一度にクビを切り「九日分の手当」で追い出すことを?

 幸いにして私たちは労働組合の力で五ヶ月分の手当を得た。これは全く常日頃労働組合の組織があり労働者自身の相互扶助の精神に目覚め、かつ完全なる組合教育があったからであります。

 しかし、いかに団結すればよいと言っても急ごしらえでは、駄目だ。それは烏合の衆であるからである。

 親愛なる諸君よ! 労働組合に入れ、組合の旗の下に団結せられよ。労働組合は、我らを守る唯一の武器である。城である。

 待遇の改善も、賃金の値上げも、社会的地位の向上も、労働者自身がなさねば誰も与えてはくれない。

   各ビール会社の諸君よ! 
     各飲料水会社の諸君よ!
    !!! 団結は我らを救う。労働組合を造れ。
                     (金線サイダー争議団)
                     日本労働総同盟関東醸造労働組合京橋支部』



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