先輩たちのたたかい

東部労組大久保製壜支部出身
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3千名農民の総決起! 香川県金蔵寺小作争議 1925年主な小作争議(読書メモ)

2022年09月02日 08時00分00秒 | 1925年の労働運動

上・日本農民組合スローガン「立禁、差押、強制執行反対、小作法を制定しろ」 

3千名農民の総決起! 香川県金蔵寺小作争議 1925年主な小作争議(読書メモ)
参照 「日本労働年鑑第7集/1926年版」大原社研編

 香川県の仲多度郡龍川村大字金蔵寺では、1923年(大正12年)頃より小作農民は小作組合を組織し地主側と対抗していた。1924年(大正13年)末に日本農民組合に加入し小作料減額闘争に奮闘した。1925年(大正15年)2月、90名の農民は一致結束して、地主15名に対し前年の深刻な不作減収を理由とする小作料3割減を要求し完全なる不納同盟を断行した。一方地主側は随所で「土地立入禁止」を強行してきた。

(稲の差押と競売)
 1925年10月14日、15日両日にわたり地主側は「稲立毛の差押」をし、11月4日には差し押さえた稲の競売を執行してきた。

(3千名農民総決起) 
 稲の競売執行日、日本農民組合は総決起した。仲多度郡は勿論三豊、綾歌両郡の組合員は組合旗や支部旗を翻して続々と押し寄せ、競売開始時刻の午前11時にはその数約3千名にものぼった。稲の競売が開始された。第一回競売で最初は小作農民側の「1円」「1円50銭」の声ではじまった。しかし、突如債権者代理人が「70円」と声を挙げたとたんに3千群衆は俄かに決起し壇上に駆け上がった。この時は警官隊の介入で「70円1銭」で競落した。第二回競売も農民たちの低額を示す声ではじまったのに、地主側の「80円」の叫びに群衆は一斉に殺気立ち一挙壇上に殺到し、阻止せんとする債権者代理人と警官隊を殴打するなど暴行を加え大乱闘になった。稲の競売は中止となった。しかも地主代理人はそれまでの競落を取り消した為、結局反当たり35円、全部で303円51銭で小作人側がすべて競落することとなった。

 しかし当局はその直後、38名の農民組合員を「騒擾罪、傷害罪、公務執行妨害罪」で検挙し、起訴してきた。予審が続いている。



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