妄想日記

本当にあったこと、妄想してみたことごちゃ混ぜにして全部詩にしてみた。

住の江

2020-08-26 21:00:00 | 妄想日記

もう会うことのない君を探している。

彼とは2年前に別れた。一緒に見た朝日、冬の寒い日に一緒に探した陽だまり。明日は晴れだねって笑い合った夕焼け、ずっと一緒にいたいと願った流星群。まだ、私の中には彼が住みついていて、あの頃と似ている、だけど決定的に違う景色を見るたびに鼻の奥がツンとする。

彼が好きだった映画は俳優さんの名前まで覚えてしまった。彼が好きだった小説は主人公の台詞を言えるようになった。観るたびに、読むたびに、彼が傍にいるような気がして、でもいなくて寂しくて。

大昔の人は和歌で夢の中でさえ会えないと嘆いていたけれど、確かにその通りで、夢の中でさえあなたは私に会いに来てくれなくて。

毎晩ベッドに入って目を閉じる時彼のことを考える。今日こそは会いに来てくれますように。夢の中でくらいは手を繋いで歩きたいわ。そんな風に考えているといつの間にか眠ってしまっていて。

朝日の中、また会えなかったと涙が一粒。

住の江

2020-08-26 21:00:00 | poem

もう会うことのない君を

いつだって探している。


君と見た

朝日の中に、陽だまりの中に。

夕焼けの中に、星空の中に。


君が好きだった

映画の中に、小説の中に。


夢の中でさえ会えないと

昔の人は嘆いたけれど


確かにその通りだ。


毎晩ベッドに入って目を閉じる時

私は君のことを考えている。


そうしたら夢の中では

君に会える気がして。


今夜こそは君に会えますように。