このチューブはリハビリで使うもの。
これから仲良くなっていこうと思ってます。
まぁまぁ打ち解けてきたかなってくらいです。
完治するころにはガチ、ダチ!くらいの感じでいきたいと思います。
僕の今入院してる病室。
この前までいた。青春真っ盛り友達沢山お見舞い楽しそうだな君は退院して。
新しい同室君とかれこれ1週間くらい一緒の部屋です。
この新しい同室君はラグビーをやっています。
呼び方があれなのでこれからは少年もしくは彼と呼びます。
少年はラグビーで膝の前十字靭帯と内側とその他そこらへんを痛めた。
そこまではまぁ普通の話。ラグビーだからあるよね。
彼はすごい。
最初は不器用そうな少年だと思った。彼は高校2年生。
まずケガしたときのエピソードが半端ない。
ラグビーでケガをしました。うん、ここまでは普通だね。
そして大ケガをした次の日。なんと1年付き合ってた彼女にフラれた。
いや、マジタイミング!笑 もうちょっと彼女タイミング考えてあげて!
彼にとっては笑い事ではない。
そして心も体もボロボロのままこの病院に入院した。
この病院はリハビリが終わるととにかく暇。
それは入院してる人はみんな知っている。
そしてそれは傷心中の彼にはさぞかしツラいであろう。
そういえば最初なんかすごい勢いで勉強してたな。それは確かにじっとしてるのツラいから没頭することはいいことだと思う。今になって没頭してた理由が分かった。
そんなことがあって。勉強が落ち着いて何日かして。
少年からその話を食事のときに聞いたときは。なんともいたたまれない思いと少し笑ってしまうという事態になった。
ごめん!笑ってしまったのは悪かった。
そこはみんなで励ました。大丈夫。まだ若いからこれからだよ。まだ高校生やん!
でもひとつ言わせてもらった。忙しいから別れたいと言われたのは一番都合のいい別れかただから。そこは鵜呑みにするなよ。って。
少し少年に厳しい現実も教えつつ。でもそれ以上に励ました。
でもこんなことは正直序章に過ぎない。
少年には壮大かつ少し無茶な目標がある。
彼の高校がラグビーの全国大会に出るというのだ。ここは普通。普通にすごいことだよね。
彼はケガをしている。さらに今はガチガチの松葉づえ。
だからせっかくの全国大会にプレーすることは叶わなかった。残念だけどしょうがない。
しかし彼は今月の30日にその全国大会の入場行進があるから。
それに歩いて出たいというのだ。
な なんという志。みんなと歩きたい!
それを初めて聞いたのはこの部屋に入院した頃だから約1週間ちょい前。そしてもちろんその頃もガチガチの松葉づえ。
僕は少し思ってしまった。そ それいけるの!?ガチガチの松葉づえじゃん!(笑)
でも少年は諦めない。時には諦めそうなこともあった。無理っすかねー?って聞いてきたときもあった。
僕は正直無理だと思ったけど。
彼の歩きたい気持ちも分かる。全国大会なんて県に1つの高校しかいけないせっかくの晴れ舞台。
そこでチームメイトのみんなと思い出に歩きたい。分かるよ。高校生だし。
彼にも言ったけど俺の年齢だったら諦める。それよりもしっかり治して。競技に復帰する。歩くことのリスクは高い状態だから。そして彼の競技への復帰時期は秋くらいだそう。
でも彼は高校生。せっかくの晴れ舞台。んー分かるよ!分かる。
そして30日までのカウントダウンは始まった。
僕は見守った。でもいつになってもガチガチの松葉づえが取れない。ん?これ大丈夫なん?!
って日に日に僕は思った。
3日前くらいに。リハビリ中隣のベッドになった。
僕「調子はどう?ガチガチの松葉づえだけど歩けんの?マジ。」
少年「いやーどうなんですかねー。これ歩けるんですかね?」
僕「いや結構厳しいんじゃないかなー?だってガチガチの松葉づえやん!笑 少し歩く練習もしたほうがいいんじゃない?」
少年「そうなんですよねー。でも歩くの怖いんですよねー。」
僕「だって結構ヤバいケガだもんねー。」
少年「そうなんですよ。ヤバいですよー。でも歩きたいんですよー。そして試合のラスト1分くらい出れないですかねー?」
彼は諦めてなかった。
そして僕は思った。
いや出るのは無理だろ!笑 タックルされたらどうすんの?!
そしてさらに僕は気付いた。
その日彼が来ていたTシャツの背中に文字が書いてあることに。
ん?なんて書いてあるんだ?
え!?
なんくるないさー。
な なんくるないさーって書いてある!(笑)
なんとかなるさーってことか!(笑)
な なるほど!それは確かに!ん?確かになのか?いやんーでもその調子!
それを見つけた時は正直笑ってしまった。
なんくるないさーって背中が去る姿はガチガチの松葉づえだけど!
少年にもつっこんでしまった。少年も苦笑いだった。
そこはなんともならないさーにならなければいいよねって話で落ち着いた。
そしてそろそろリハビリの先生たちもざわつき始めた。昨日からは病室にまで電気を流す機械が搬入された。
そして今日27日。少年が歩くまで3日。
てかあと3日かよ!ガチガチの松葉づえだけど!あー心配だ。
朝リハビリ中に話した。
僕「大丈夫なん!?ガチガチの松葉づえだけど。」
少年「いやーヤバいです。でも装具つけたらなんとかいけないですかね?」
僕「いやー分かんないなー。いけたらいいよね。」
少年「明日の朝とかになっていきなり良くなったりしないですかねー?」
僕「うーんそれは俺も願ってるけどねー」。
少年「ですよね。歩くってスゴいですよね」。
僕「うん。分かるよそれ。歩くってスゴいよな。少し歩く練習とかしたら?」
少年「いや怖いから無理です。」
いやあと3日!笑 だ 大丈夫なんか?
少年は僕より足が曲がってなさそうだけど大丈夫なのだろうか。
体を大きくするために毎日ご飯を沢山食べて。
リハビリも上半身を鍛えるために苦しい顔して頑張ってる。
でもいまだガチガチの松葉づえ!
僕は少年を応援してる。
少年は無事みんなと入場行進できるだろうか。
さっきご飯が終わって部屋に一緒に帰ってるとき。
前にアキレス腱を切って入院してる女の子。この前まで松葉づえだったけど、昨日か今日からか松葉づえをつかずにゆっくり歩いてる。
そうだ!腱だから大体の目安になるでしょと少年と一緒に聞いてみた。
僕「あのさ!大体どれくらいでそのくらい歩けるようになったの?」
女の子「えーとですね。手術して3週間たってやっと松葉づえ取れましたー。」
僕「なに!?3週間もかかったのか。」
隣にはポカンの少年。
少年「え?!3週間ですか?僕まだ入院して2週間ですよ!」
え?! が ガビーン!!(笑)
この話のあと二人でうなだれて部屋に帰ったのは言うまでもない。
うーん。少年よ!マジ頑張って!
な なんくるないさー!!
てかもう彼女の話とか完全に忘れたわ!(笑)
もう彼が無事歩けることだけを祈ってる!
みんなと歩けるといいね!
みなさんも歩けることを願ってください。
これから仲良くなっていこうと思ってます。
まぁまぁ打ち解けてきたかなってくらいです。
完治するころにはガチ、ダチ!くらいの感じでいきたいと思います。
僕の今入院してる病室。
この前までいた。青春真っ盛り友達沢山お見舞い楽しそうだな君は退院して。
新しい同室君とかれこれ1週間くらい一緒の部屋です。
この新しい同室君はラグビーをやっています。
呼び方があれなのでこれからは少年もしくは彼と呼びます。
少年はラグビーで膝の前十字靭帯と内側とその他そこらへんを痛めた。
そこまではまぁ普通の話。ラグビーだからあるよね。
彼はすごい。
最初は不器用そうな少年だと思った。彼は高校2年生。
まずケガしたときのエピソードが半端ない。
ラグビーでケガをしました。うん、ここまでは普通だね。
そして大ケガをした次の日。なんと1年付き合ってた彼女にフラれた。
いや、マジタイミング!笑 もうちょっと彼女タイミング考えてあげて!
彼にとっては笑い事ではない。
そして心も体もボロボロのままこの病院に入院した。
この病院はリハビリが終わるととにかく暇。
それは入院してる人はみんな知っている。
そしてそれは傷心中の彼にはさぞかしツラいであろう。
そういえば最初なんかすごい勢いで勉強してたな。それは確かにじっとしてるのツラいから没頭することはいいことだと思う。今になって没頭してた理由が分かった。
そんなことがあって。勉強が落ち着いて何日かして。
少年からその話を食事のときに聞いたときは。なんともいたたまれない思いと少し笑ってしまうという事態になった。
ごめん!笑ってしまったのは悪かった。
そこはみんなで励ました。大丈夫。まだ若いからこれからだよ。まだ高校生やん!
でもひとつ言わせてもらった。忙しいから別れたいと言われたのは一番都合のいい別れかただから。そこは鵜呑みにするなよ。って。
少し少年に厳しい現実も教えつつ。でもそれ以上に励ました。
でもこんなことは正直序章に過ぎない。
少年には壮大かつ少し無茶な目標がある。
彼の高校がラグビーの全国大会に出るというのだ。ここは普通。普通にすごいことだよね。
彼はケガをしている。さらに今はガチガチの松葉づえ。
だからせっかくの全国大会にプレーすることは叶わなかった。残念だけどしょうがない。
しかし彼は今月の30日にその全国大会の入場行進があるから。
それに歩いて出たいというのだ。
な なんという志。みんなと歩きたい!
それを初めて聞いたのはこの部屋に入院した頃だから約1週間ちょい前。そしてもちろんその頃もガチガチの松葉づえ。
僕は少し思ってしまった。そ それいけるの!?ガチガチの松葉づえじゃん!(笑)
でも少年は諦めない。時には諦めそうなこともあった。無理っすかねー?って聞いてきたときもあった。
僕は正直無理だと思ったけど。
彼の歩きたい気持ちも分かる。全国大会なんて県に1つの高校しかいけないせっかくの晴れ舞台。
そこでチームメイトのみんなと思い出に歩きたい。分かるよ。高校生だし。
彼にも言ったけど俺の年齢だったら諦める。それよりもしっかり治して。競技に復帰する。歩くことのリスクは高い状態だから。そして彼の競技への復帰時期は秋くらいだそう。
でも彼は高校生。せっかくの晴れ舞台。んー分かるよ!分かる。
そして30日までのカウントダウンは始まった。
僕は見守った。でもいつになってもガチガチの松葉づえが取れない。ん?これ大丈夫なん?!
って日に日に僕は思った。
3日前くらいに。リハビリ中隣のベッドになった。
僕「調子はどう?ガチガチの松葉づえだけど歩けんの?マジ。」
少年「いやーどうなんですかねー。これ歩けるんですかね?」
僕「いや結構厳しいんじゃないかなー?だってガチガチの松葉づえやん!笑 少し歩く練習もしたほうがいいんじゃない?」
少年「そうなんですよねー。でも歩くの怖いんですよねー。」
僕「だって結構ヤバいケガだもんねー。」
少年「そうなんですよ。ヤバいですよー。でも歩きたいんですよー。そして試合のラスト1分くらい出れないですかねー?」
彼は諦めてなかった。
そして僕は思った。
いや出るのは無理だろ!笑 タックルされたらどうすんの?!
そしてさらに僕は気付いた。
その日彼が来ていたTシャツの背中に文字が書いてあることに。
ん?なんて書いてあるんだ?
え!?
なんくるないさー。
な なんくるないさーって書いてある!(笑)
なんとかなるさーってことか!(笑)
な なるほど!それは確かに!ん?確かになのか?いやんーでもその調子!
それを見つけた時は正直笑ってしまった。
なんくるないさーって背中が去る姿はガチガチの松葉づえだけど!
少年にもつっこんでしまった。少年も苦笑いだった。
そこはなんともならないさーにならなければいいよねって話で落ち着いた。
そしてそろそろリハビリの先生たちもざわつき始めた。昨日からは病室にまで電気を流す機械が搬入された。
そして今日27日。少年が歩くまで3日。
てかあと3日かよ!ガチガチの松葉づえだけど!あー心配だ。
朝リハビリ中に話した。
僕「大丈夫なん!?ガチガチの松葉づえだけど。」
少年「いやーヤバいです。でも装具つけたらなんとかいけないですかね?」
僕「いやー分かんないなー。いけたらいいよね。」
少年「明日の朝とかになっていきなり良くなったりしないですかねー?」
僕「うーんそれは俺も願ってるけどねー」。
少年「ですよね。歩くってスゴいですよね」。
僕「うん。分かるよそれ。歩くってスゴいよな。少し歩く練習とかしたら?」
少年「いや怖いから無理です。」
いやあと3日!笑 だ 大丈夫なんか?
少年は僕より足が曲がってなさそうだけど大丈夫なのだろうか。
体を大きくするために毎日ご飯を沢山食べて。
リハビリも上半身を鍛えるために苦しい顔して頑張ってる。
でもいまだガチガチの松葉づえ!
僕は少年を応援してる。
少年は無事みんなと入場行進できるだろうか。
さっきご飯が終わって部屋に一緒に帰ってるとき。
前にアキレス腱を切って入院してる女の子。この前まで松葉づえだったけど、昨日か今日からか松葉づえをつかずにゆっくり歩いてる。
そうだ!腱だから大体の目安になるでしょと少年と一緒に聞いてみた。
僕「あのさ!大体どれくらいでそのくらい歩けるようになったの?」
女の子「えーとですね。手術して3週間たってやっと松葉づえ取れましたー。」
僕「なに!?3週間もかかったのか。」
隣にはポカンの少年。
少年「え?!3週間ですか?僕まだ入院して2週間ですよ!」
え?! が ガビーン!!(笑)
この話のあと二人でうなだれて部屋に帰ったのは言うまでもない。
うーん。少年よ!マジ頑張って!
な なんくるないさー!!
てかもう彼女の話とか完全に忘れたわ!(笑)
もう彼が無事歩けることだけを祈ってる!
みんなと歩けるといいね!
みなさんも歩けることを願ってください。