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conscience

my diary

FIRE生活?

2022年10月16日 | 日記
 NHKの番組の「ねほりんぽほりん」が久々に再開されたので見ていると、FIREということが取り上げられていた。FIREとは、Financial Independence(経済的自立), Retire Early(早期退職)」の頭文字で、端的にいえば「早期退職して、お金のためにヘトヘトになるまで働く縛りから自分を解放する」というライフプランや概念を指すとのこと。人々の意識や生活スタイルが自由になってきて、会社などに縛り付けられた生活から自由になりたいという人が増えているとのこと。私も、40年間仕事をしてきて、特に、いろいろと私生活まで制約されかねないような職場であったので、早期リタイアにあこがれがあったし、何よりも職場での人間関係(昇進するにつれて、上司からのパワハラ的な圧力や部下からの突き上げ的な圧力などがあったこともある。)に、毎日神経をすり減らした経験もあったので、FIREを望む人の気持ちに共感しつつ、番組を見ていた。
 しかし、やはり一番問題となるのは、お金の問題で、この番組に出ていた二人のFIRE生活者も、数百万とか、三千万円の貯金があるとか言っていたが、生活の為には食費を月に数万円以内に収めているとか、野草を採って食べているとかの発言をしていた。理想的には、年間の生活費の25倍、すなわち、年の支出が300万円平均として、8500万円の貯蓄があれば一応はFIRE生活に入っても生活できるということらしいが、しかし、現在の物価高の状況などを見ていると、その貯金がいつまで持つかという不安もあるだろう。年利4%で回すことが出来れば目減りも抑えられるというが、株価なども乱高下している中で、年利4%が確実な投資先があるわけでもないだろう。
 一方、この生活の敵となるものは、お金以外には、「遊んで生活している」という周囲からの見る目や、自分自身の内なる意識の問題もある。例えば、結婚なども、FIRE生活に同意してくれる相手がいれば良いが、そんなに好都合にはいかない。贅沢に暮らさなくても良いから自由を得たいといっても、様々な障害が待ち構えている。しかも、世の中は、定年が65歳に延長され、それを過ぎても働いてる人が半数はいるという。
 私も、現在68歳であるが、6年前に、いわばFIRE生活に入った。年金もあるが、夫婦で20万円余りの年金では、世帯平均支出が25万円としても、毎月赤字であることは間違いない。例えば、最近では、スーパーに行っても、リンゴや葡萄などの果物でも値上がりしていて手が出ないし、コロナ禍もあるものの、外出や旅行なども極力控えるようにしている。それでも、しがらみのない生活の有難さというものは感じている。毎日が日曜日の生活で、高齢でも働いている人を見ると申し訳ないという気持ちもあるが、今更、少々のお金で働く気持ちにもなれない。人生は有限であり、他人や社会の為に働くことで自分の時間を浪費したくないという気持ちが大きい。
 今は、好きなテレビ番組や好きな本を読んでいても、何処に行こうとも、誰からも咎められることはない。その上、お金さえあれば、高価な食事もし放題だし、家も好き放題に持つことが出来る。そんな夢を見て、また、ネットで宝くじを買ってしまったことだった。
 
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