宇宙飛行士の若田光一さんが4度目の宇宙へ飛び立ちました。もう早速映像が届いてますね。
しかも今度は船長だそうですがアジア人としては快挙ですね。NASAは若田さんの能力を高く評価しているのですね。大役を果たしどうか無事地球に帰ってきてください。
人類が宇宙への挑戦を始めた1960年代初頭。有人飛行を果たし地球へと帰還した宇宙飛行士は体の異変に気づく。
宇宙飛行士が地球に帰還した時のシーンで印象的なのが飛行士が両脇を抱えらないとまともに立って歩くことが出来ない様子だ。その時の様子をソ連とNASAの飛行士は後にこう表現した。
「渡された花束がとても重たく感じられた」「まるで大人1人担いでいるみたいに体が重たく感じられた」と。
無重力空間が及ぼす人体への影響の調査によると、およそ6ヶ月間宇宙空間に滞在した人は全身の筋肉量が減少し、ふくらはぎは30%も痩せ細ってしまった。また骨滅度の減少や内臓機能も低下していた。(内臓も筋肉でできている)
こうして宇宙空間における無重力の環境では筋肉は退化してしまうということが分かってきた。
地球上では1Gの重力が存在している。普段私たちは重力のことなど気にも留めずに生活しているけれど、この1Gという重力に抗い行動していることで筋肉は刺激を受けている。実はただじっと立っているだけでも抗重力筋が活動し姿勢維持に働いている。
【抗重力筋】
無重力の環境と似た状況では病院へ入院したことががある方なら筋肉が痩せ細ってしまった経験をお持ちかも知れない。これは経験したことがある人にしか分からないことだが、動かないだけで筋肉は痩せてしまうのだ。
実際にNASAやソ連でも寝たきりの生活による人体への影響について研究されてきた。最近ではフランスで3ヶ月間寝たきりのまま生活して1万ドルの報酬というアルバイトがあった。
昔NASAが1週間の実験を行ったが、まさに寝食も排泄も何をするにもずーっとベットの上で基本的に起き上ってはいけない。1週間の実験を終えた被験者はとてもダルそうですぐに立ち上がることが出来そうもない。中には貧血を起こしてその場で倒れてしまった人もいた。たった(?)1週間でこの有様なのだから、3ヶ月という期間はとてつもない苦行に近いものであることが想像できる。
宇宙空間で人間を長期滞在させる研究は旧ソ連時代からロシアが優れていて、今では無重力下でも筋肉トレーニングをすることで筋肉量の減少を抑えられるようになっている。
宇宙から帰還した宇宙飛行士に「燃え尽き症候群」に陥る人がいる。人類で初めて月に降り立ったアポロ11号の飛行士エドウィン・オルドリンも帰還後に鬱病になった。
宇宙へ行って帰ってくるということは平凡な生活を送っている私達には想像もつかない偉業だ。そうした大役を成し遂げて大きな目標が達成されて燃え尽きる、そう聞くと気持ちの問題なんじゃないかと思われる。しかし鬱病は近年研究が進んできており、従来の気分的で捉えようもない精神的な病気というよりも、脳の機能的な病変により脳内の神経細胞が他の各細胞とネットワーク出来なくなってしまい様々な症状を引き起こしていることが分かってきている。
無重力空間では筋肉への負荷や刺激が少ない、だから筋肉が痩せてしまうという話をしてきた。それともうひとつ、実は脳内の神経細胞は運動不足などの体にかかる外部からの刺激量が少ないと他の細胞とネットワークできなくなり、情報伝達がスムーズにいかなくなる。逆に運動をすることで神経細胞は盛んに触手を伸ばし他の細胞と連絡を図るようになるので鬱病患者の治療に運動を取り入れることは理にかなっているのである。
羽村市の整体/緑ヶ丘カイロプラクティック