1031ビジネス・コンサルティング

経営コンサルタントの目で、日々の出来事から、参考になるキーワードを取り上げて、解説したり、情報発信をします。

北海道から思うこと・・

2009-03-31 15:29:08 | Weblog
中小企業大学の友人に誘われて、北海道の企業に、経営診断にお伺いしました。

2泊3日のスケジュールでしたが、2日間雪が降る関西では考えられない気候でした。

いろいろな地域を回りましたが、元気なスーパーの開店にであったり、厳しい環境の企業とお話したりでしたが、皆さん、地域の資源をいかに活用しながら、地域としての「復活」を願うか、思いは共通している気がします。

全国、お伺いする企業のどなたもが、積極的に地域の活性化を願っています。

お話したり交流する中で、いくつかの共通する気になることがあります。

ご指摘出来たところもあれば、聞く耳持たずの企業(地域)もありました。

気になるのは、地域の資源を活用しよう、皆で助け合っていこうという高邁な気持ちとはウラハラに、地域資源の勉強が足らないということです。

助け合うのなら、お互いの強みを持ち合って、より優れたものを創造して欲しいのですが、意外と自分都合の考えの経営者が多いということ。

簡単な例でお話しすると、地域資源としてある野菜があり(例えば大根)、栽培するのに遊休地を使い、企業として参加が許される範囲で農業に進出するとします。

加工しなければ付加価値がつかないと思えば、栽培だけでなく漬物などへの加工の事業化を考えます。

農家では自家漬けされるところも多く、それほどノウハウもいらないと思い、ある程度の知識を持つ経営者なら、簡単に事業化を考えるのですが、全ての面で経営者としてのこだわりが足りません。

栽培の面での土壌や農薬(無農薬)へのこだわり、栽培後の加工のこだわり、漬物ならどのような味付けをするか、例えば京風の味付けにするため北海道のどこの「こんぶ」を味付けに使えばよいか等々。

北海道のどの地域の昆布が漬物に向いているか、お出汁に向いているか区別はすぐ出来ます。しかしあえて挑戦し新開発することも出来ます。

事例だけでなく、意外と簡単に考えている経営者が多いのに驚きです。

製造業の方に気をつけて欲しいのは、いいモノを作れば売れるという発想。

事業化して失敗に気づくのでは、後の祭り。

本業にまで影響します。

顧客のニーズに応えているか、競合を考えているか、新規性はあるか、ちゃんと押さえているでしょうか。

町興しでも同様。

いわゆる箱物を作って、後々の運営・メンテナンスの金がないなどはザラ。

事業と同じなのですが、地域への貢献という意識が強く出て、経営につながっていないのです。

儲けるとかではなく、息長く続けられ真の地域貢献が出来ているのか、出来るのか、その辺が非常に甘いと思われます。

環境が厳しい時期、多くの人を集めたり、たくさん買ってもらえる時代は終わりました。

コツコツとしっかり地に足の着いた経営を行い、景気回復時への備えを抜かりないように進めて欲しいもの。

蓄積のある企業は、皆さん次をにらんで、何をすべきか考えています。

個人も然り。

あなたは、そしてあなたの企業は・・・・?

コメント (2)
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