1031ビジネス・コンサルティング

経営コンサルタントの目で、日々の出来事から、参考になるキーワードを取り上げて、解説したり、情報発信をします。

農福連携について

2021-05-13 16:07:32 | 独り言
■農福連携
 京都でおばんざいの研究をし、優れた全国の食材の販売なども手掛けておられ、関西6サポWESTという6次産業化プランナーのグループを代表している藤掛さんから、以前農福連携の重要性について教えていただきました。
農業と福祉の連携ということで、非常に重要な考え方です。一億総活躍社会の中でも、大切な意味を持つと思います。
吉本興業の女性タレントの中でトラ柄の服を着た「おばちゃん」が、ずいぶん昔になりますが、関西のTVコマーシャルなどに時々出ておれました。
実はお嬢さんが体にハンディを負われており、柑橘類を栽培しその果汁をジュースや飴にしたり石鹸にしたりして事業を起こし、会社の運営と製造を娘さんに任せながら営業を担当されていました。
すばらしい活動ぶりに頭が下がります。トラ柄でだまされてはいけないと思いました。活発な営業活動の裏では、そうした「ストーリー」があるのです。東急ハンズなどで販売をされていましたが、催事展開だけで基売場はもらえていないようです。店頭で「おばちゃん」のあのキャラクターがないと売れないのでしょうか。最近はTV CM等で拝見しなくなりましたが、どうされているのでしょうか。
地元奈良には社会福祉法人ぷろぼのという素晴らしい事業を行っているところがあります。訪問した時外観には奈良県産の木材を使い、CLT法によって建てられた木造5階建ての事業所で、中には就労移行支援プログラムを提供する「テクノパーク」、自立訓練に取り組む「アースカラーズ」、社会で必要とされる基礎的スキルを学ぶ「スコラ」、福祉的配慮を受けて働ける「ITセンター」、施設利用者に食事を提供する「ぷろぼの食堂」が入っており、理事長の山内民興さん自ら案内してくださいました。ハンディキャップを持つ多くの方たちが生き生きと仕事をされている姿に大変感銘を受けました。さらなるそうした方たちのために新商品開発や事業を起こそうとされる姿に、いたく心を動かされたものです。心から応援したくなりました。
全国でこうした農福連携の動きがみられますが、継続した活動になるように支援を行う必要があります。売れ続けるためには売れる商品の開発が必要ですし、福祉に甘えるのではなく、消費者の変化に対応しながらも商品としての価値を市場に出せるよう我々は支援する勘所を押さえておく必要があると思います。
6次産業化の推進に当たって、実は多くの雇用を生み出すヒントがあります。
どのように役割分担を果たしていくか、商品だけではなく広く地域のブランド化を図っていくためにも、連携して少しでも大きな動きにしないと、埋もれてしまいまいます。ビジネスとどのようにうまく結び付けていくか、「農福連携」は全国の動きを総合化して、商品や活動を通じた全国ブランド化を図るような動きも必要なのではないでしょうか。
 古い記事で申し訳ないのですが、平成29年3月8日に開催された「全国農福連携推進協議会」設立記念フォーラムの内容が時事通信社の「Agrio」に掲載されていました。
いろいろとハンディキャップを持たれる方を「障害者」と記述されていました。せっかくの良い試みの中でその名称を使われているのにショックを受けました。
少なくともどこかに「障がい」を持たれているとはいえ、そうしたハンディをものともせず生涯頑張っていただければと思うと、「障涯者」とか害という文字は外してほしいと感じた次第です。
どなたか、良い言葉を提案してほしいものです。
コメント
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