昨日の夜は、籘真千歳の小説『スワロウテイル人工少女販売処』を読んでいました。
籘真千歳の小説は初読みです。
関東湾の浮遊島には、日本国から自治独立を勝ち取った「種のアポトーシス」感染者が男女別に隔離されて暮らしている。
男女が共に暮らせない自治区内では人のパートナーとして作られた人工妖精が人と共に生活している。
その一体である揚羽は、不可解な連続殺人事件の犯人を秘密裏に殺害すべく事件を探っていた、のだが……。
う~ん?
面白いですよ?
特に後半は私のSF心を揺さぶられるシーンが幾つかありました。
ただ……。
戦闘+少女型人工生命体=魅力的なキャラクター、という図式は手垢のついた手法でもう何度も色々な所で繰り返し描かれてきました。
この小説の主人公も魅力的なキャラクターではあるのですが……。私は萌えの概念をよく理解していない人間なので、この小説の主人公は「どうなのだろうなぁ?」と思ったりもするのです。いや、面白くて魅力的な主人公ではあるのですよ。でも「またそのパターンかい」って気にもなるのです。
ここまで世界を設定したうえで、例えば主人公に少女型人工生命体を持ってこなかったならどんな小説になったんだろう?
別のキャラを主人公にしても物語は成立するとは思うのですが。
あ、でも、それは私の趣味の問題かなぁ?
でも、気になるなぁ。小説に登場する男性がそんなにナイーブな奴ばっかでいいのかい?