ウイグル語辞典、シルクロードの世界の人々

ここ数日、新聞のトップを飾るニュース。

中国の＜新疆ウイグル州での動乱です。＞

抑圧された民族間事情の渦巻くこの地は「シルクロードの火薬庫」ともよばれる。サミットの出席を取りやめて、胡錦濤主席は急遽帰国してしまった。

「新疆ウイグル」いっても私達にはなじみが薄いかもしれません。

シルクロード舞台となるの旧ソ連との境に位置する自治区です。


したの地図ピンクが今回の動乱の地。「ウルムチ」です。

南はローランの美女などが出土したことで有名なタクマラカン砂漠やロブノールの移動する湖で有名です。、正倉院の獅子狩文錦再生でも、中学校の教科書にもこの地方のお話が出ています。

孫悟空が三蔵法師のお供をして旅をするお話の中で火の山、火焔山のモデルになったのはこの近くのトルファンの山です。

孫悟空のおはなしは、フィクッションですが三蔵法師は実在のお坊様です

天竺（今のインド）に釈迦の教えを書いたお経を求めて,唐の都から歩いて何年もかかって持ち帰り、サンスクリット文字でかかれた経典600部を翻訳したのです。
西安から、地図の緑の線で彼の旅を記しました。



私も、こんなにシルクロードが有名になる前、約10年まえ旅行をしました。

ウイグルの州都、ウルムチなどを、旅をしてすっかり気に入ってしまいました。
東と西の人種のルツボにもかかわらず、人びとはのんびりと、人懐こく私たち外人を受け入れてくれます。
毎晩夜になると人の集まるところへでかけて、涼しくなった屋外のテーブルで、私たちは現地の人と、勿論言葉は通じませんので筆談です。
みなウルムチの人は人懐こく、きらきら瞳を輝かせて、いろいろ楽しくお話した思い出があります。

其の旅からかえって、すぐ地元の国立大学の留学生にウイグルから来た人がいるということを知り
ウイグル語を習いました。
今度はウイグル語を話せるようになって、又人々と接したいと思ったからです。

その時に本屋で入手した辞典！



なんとウイグル文字はアラビア語の親戚に近く右から左に書く文字とそっくりです。

簡単な日常語と書くことを教わりました。今ではほとんど使わないので忘れてしまいましたが、、


覚えていることは、語学ではなくて彼によって語られたことでした。

彼はウイグル人ではなくて、其の隣のカザフスタンのカザフ人だったのです。
地図をご覧になると分かりますね。

親類はほとんど旧ソ連領、ある日起きたら国境ができて、いけなくなっていた。


小学校まで羊を追って、山にお日様の入る角度で時間を見てスゴしていた。

いろいろの過程を経て大学に入った。海外の留学は夢のまた夢であった。自分はカザフ人であるのでいろいろ難しかった。

このブログには書いていいのか、分かりません。大半は漢民族との確執です。

大学の研究室という場でどういうことがあったのか。彼の経験を聞きました。

故国を離れて、東京やアメリカで活動してる人々とのコンタクトの様子もはなしてくれました。


その後、わたしが南のチベットのほうに行ったときも、少数民族の抱える問題というのは一旅行者でも感じてしまいました。

チベットにしろ、ウイグルにしろ漢民族が増えるほど、地元の昔からの習慣が崩れ、治安が悪くなったりしていくのは不思議です。

のんびりとした大雑把な、ウイグル人がしてやられて、不満が募るのでしょうね、
彼らの大半はイスラム教の信者です。

北京の飛行場などで何時も思うのですが、笑ったら罰が当たると思っているのではないかと思うくらい、店員がつんつんしています。
お釣りをごまかすのは当たり前、品物が悪いのに摩り替わっていたことすらありました。

オリンピック後は行っておりませんので変ったかも知れませんが、、

北のウルムチ、南のターリー(大理）、昆明あたりの女性は、にこにことしてやさしい。


「ホーオンコー」という気功集団だと思ったが、其のグループが逮捕された事件の時に、ちょうど中国の北京に入る時でした。
「厳戒令がでてるから北京には入れないかもしれない」と迎えの通訳からいわれました。

すごく厳しい検問を何とか切り抜けましたが。その後、天安門広場は見学ができませんでした。
立ち止まってもいけなかったです。
フランスの憲兵も恐ろしいときいておりますが、国家権力の行使者はわけもなく、怖いとおもいました。



私ごとき一介の旅行者がたまに行っただけで。あ～こういう資格はありません。

新聞やいろいろなマスメディアも、事実を公平に伝えているかも、判断のしようがありません。

しかし、いつの日にか私の旅のお供になるはずのウイグル語辞典はとても大事です。
あの人たちが無事に平和であるように思いをはせます。