株式会社大島の木の住まい瓦版

 石川県金沢市の工務店で、自然素材を生かし
3代にわたり職人が、木造住宅を手加工で造り続けています。

木造住宅の木材の乾燥④乾燥

2021-03-26 | 木材の管理・市場

私の40年以上木材を扱う経験から
伝統的な木造建築が発達した日本では、昔ながらの天然乾燥がずっと行われていました。
天然乾燥とは、桟積し、風通しによって乾かしていくものです。
天然乾燥した木材は、人工乾燥と違って木が本来もつ粘りや香り、美しさや色艶を残しつつ、もっとも大切な油分を保つことが最大のメリットです。
高温で乾燥させると、木材が本来持っている脂分や防虫成分などもいっしょに揮発してしまうので、木材の美しい艶がなくなり、耐久性を損なうこともある。
天然乾燥のために木によっては、年単位の時間がかかるというデメリットがあるものの、木材を理想的な形で乾かすことができます。
また、天然乾燥の方が油分や木の香りが揮発しにくいですし、天然乾燥では、平衡含水率である15%程度の水分量に落ち着つきますが、現代の住宅は冬場のエアコンの使用により、さらに室内が乾燥するので、十分に乾燥させた材でも微妙に乾燥は進みます。
しかしその乾燥もわずかなものであり、1年程度で落ち着きます。
木の香り豊かな住まいを、天然乾燥で、木造住宅を作りたいです。
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