株式会社大島の木の住まい瓦版

 石川県金沢市の工務店で、自然素材を生かし
3代にわたり職人が、木造住宅を手加工で造り続けています。

木材は乾燥が大事

2021-03-10 | 木材の管理・市場
 木材製品の品質を決める要素は、“木自体が持つ材質”が基本になるのは当然なのですが、“乾燥の度合い”が重要となります。
 木材の乾燥は科学的に様々な研究がされていますが、今回は弊社のこれまでの経験を踏まえ、「木を乾燥させる」とは一体どういう事でしょうか?
 山に生えている木(立ち木と呼びます)は、水を豊富に含んでいます。 
 杉と桧の場合は、木材自体の約1.5倍の水分を含んでいます。
 木材に含まれる水分量を表す指標として、「含水率」があり、立ち木の場合だと150%という事になります。
 一般に「乾燥材」とされる基準は、含水率20%とされています。 150%近い状態から20%まで落として行く工程が、乾燥作業に当ります。原木から製材したばかりの木材製品は、まだまだ水分をたくさん含んでおり、「生材(なまざい)」と呼ばれる状態です。
 建築資材として乾燥材が求められる理由は、この生材は乾燥が進むにつれ、変形や収縮が起こってしまい、建築構造上、不具合が出るからです。
 乾燥するという事は、木材から水分が抜けるという事で、乾燥による変形・収縮で、曲り・反り・割れが生じる事になるので、生材の状態のまま使用して住宅を建築した場合には、後に自然乾燥してき際、この変形や収縮の度合いが大きい為に、家の構造に歪みが起きる可能性が高くなります。
 だから乾燥材が必要になるわけです。
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