ゆめのように大空を浮遊したら、そのあと地上に降り立ったときどんな気分になるのでしょう?
昨夜久しぶりに夢を見ました。
昔数え切れないほど体感し、長いこと夢とは気付かなかった、あの天然色の不思議な世界です。
広げた両腕を羽ばたくように揺らして、ゆっくりと数十歩駆けてから、そっと足を蹴ってみる・・・
本当に飛べるだろうか? とても不安でした
どんな高いところからでも飛び降りたらすっと着地できる ! あの快感が実は夢だったとは長い時間信じられなかったのだから。
それ以来今日の日までもう二度と現れてはくれなかったのだから。
ふわり、と体が浮きました。 やった!
いつも100メートルくらいの低空です。
きまって眼下に青田が広がり光る川が流れ、
でなかったら何故か狭い体育館の天井の鉄骨の間などアメーバのように擦り抜け飛び交い、
絵を描いているのに対象は美しいものとどこか違っている、
貧しい心が絵に表われそうな怖さ、
本当は現実見たままのイメージしか持てないのだろうかとこっそり悲観もしたものですが。
昨夜。
眼下にはパステルを流したような淡い色彩が波打っているのを見ました。あれはきっとお花畑です。
浮遊、それは文字通りまさに夢見る心地なのに、
意外にもあの爽快感は、遠く記憶のかなたに置き忘れたのか少しも湧きません。
思いがけず訪れた、かつて心弾ませた夢の記憶で、過ぎ去った年月の長さを推し測らずにいられないとは。
今モデルのPちゃんが回想に耽る絵の背景に、何をおこうか思案していたところでした。
モチーフとしてまとまらなくても、ちょっと心ひかれるシーンでは…
ほんとうに今日は、時間の流れがいつもと少し違うのです!