鎌倉を歩く 20
鎌倉称名寺の不動滝
(写真はクリックして見てください)
「おや、どうしたの?歩き方がへんだ」「神経痛だ。今日はお手柔らかに頼む」「そうか、
お前も神経痛になるのか」「年だからなあ」「オレが昨年、足が痛むと言ったら何と言った」
「何か言った?」「鍛え方が足りん、と言った」「そうか、そう言ったか」「1年ガマンす
るんだね」「1年もか」「しだいに、痛みは消える」「そう?」
「バスに乗って滝を見に行こう」「え?鎌倉に滝があるの?」「変な顔をするなあ。鎌倉
には陰陽の滝、三郎の滝など、いっぱい在る」「ほんと?」「いっぱいは冗談として、今日
は陰陽の滝を見に行こう」「とにかく…」「お手やわらかに、だろう?」「頼む」
歩く:大船駅のバス乗り場 鎌倉湖畔循環バス 今泉不動下車
「静かだ、車は通るが人影がない」「観光名所ではないからだろう」「登り道か」「歩い
て3分だ」「おや、この工場は?」「ゴミの焼却場」「なるほど、ふさわしい場所だね」「そ
う言ってるうちに着いた。案外、歩けるね」「筋肉が暖まると歩くのがラクになる」
「看板がある。今泉山一心院称名寺とある」「右側に行くとゴルフ場だ」「そうか、そっ
ちに行ってみよう」「今日は滝を見に来た」「そうだった」「話しているうちに、六地蔵の
前に来た」「いい感じのお地蔵さんたちだ」「それにしても、静かだね。ちょっと休もうか」
「案内書には、伝説によると弘法大師が老翁老婆に出会い、水が乏しいことを聞かれて
陰陽の滝を流されたので、今泉山というようになった、とある」「そう」「鎌倉時代には
源頼朝をはじめ、歴代将軍や北条氏の参詣もしばしばだったと伝える」「なぜ、頼朝は
ここを訪れたのだろうか?」「その話はあとにして、先に陰陽の滝を見よう」
「おや、これは、いい滝だ」「案内してよかった。大師が二つの穴を掘られて男滝と
女滝になったと案内書にある」「滝修行ができそうだ」「大正の初めころ修行者のおこもり
堂があったが関東大震災で倒壊したそうだ」「水のある景色はいいねえ」
「この石段を登って不動堂へ行く?」「脚が痛むから、いやだ」「そうか、元の道に戻っ
て、散在ケ池森林公園へ行ってみよう」「登り道か?」「もう少し歩かないとビールが美味
くないよ」「歩く、あるく」
「こんなところに池があるとは知らなかった」「池というより湖の感じだ」「けっこう、
広い。鯉がいる」「静かで別世界の感じ」「鶴岡八幡宮の前の雑踏とこの静かな池が同じ
鎌倉に在る」「その雑踏にもどって飲(や)るか」「もう、少し歩こう」「まだ歩かすのか」
「せせらぎの小径を案内するよ」「お手柔らかに、頼む」「小径を通ってバス停へ出よう」
「頼朝のころ、この池があったの?」「案内書には池が出来たのは幕末の1864年。大船、
岩瀬、今泉の村でたびたび水争いとなり、馬草の入り会い地を用水池としたとある」
「なぜ、頼朝がたびたび、称名寺にきたのか、話したいのだろう?」「そう。称名寺とい
う名の由来についても」「飲りながら、珍説、いやご高説を承りましょう」「そうか、それ
なら駅前へ急ごう」
鎌倉称名寺の不動滝
(写真はクリックして見てください)
「おや、どうしたの?歩き方がへんだ」「神経痛だ。今日はお手柔らかに頼む」「そうか、
お前も神経痛になるのか」「年だからなあ」「オレが昨年、足が痛むと言ったら何と言った」
「何か言った?」「鍛え方が足りん、と言った」「そうか、そう言ったか」「1年ガマンす
るんだね」「1年もか」「しだいに、痛みは消える」「そう?」
「バスに乗って滝を見に行こう」「え?鎌倉に滝があるの?」「変な顔をするなあ。鎌倉
には陰陽の滝、三郎の滝など、いっぱい在る」「ほんと?」「いっぱいは冗談として、今日
は陰陽の滝を見に行こう」「とにかく…」「お手やわらかに、だろう?」「頼む」
歩く:大船駅のバス乗り場 鎌倉湖畔循環バス 今泉不動下車
「静かだ、車は通るが人影がない」「観光名所ではないからだろう」「登り道か」「歩い
て3分だ」「おや、この工場は?」「ゴミの焼却場」「なるほど、ふさわしい場所だね」「そ
う言ってるうちに着いた。案外、歩けるね」「筋肉が暖まると歩くのがラクになる」
「看板がある。今泉山一心院称名寺とある」「右側に行くとゴルフ場だ」「そうか、そっ
ちに行ってみよう」「今日は滝を見に来た」「そうだった」「話しているうちに、六地蔵の
前に来た」「いい感じのお地蔵さんたちだ」「それにしても、静かだね。ちょっと休もうか」
「案内書には、伝説によると弘法大師が老翁老婆に出会い、水が乏しいことを聞かれて
陰陽の滝を流されたので、今泉山というようになった、とある」「そう」「鎌倉時代には
源頼朝をはじめ、歴代将軍や北条氏の参詣もしばしばだったと伝える」「なぜ、頼朝は
ここを訪れたのだろうか?」「その話はあとにして、先に陰陽の滝を見よう」
「おや、これは、いい滝だ」「案内してよかった。大師が二つの穴を掘られて男滝と
女滝になったと案内書にある」「滝修行ができそうだ」「大正の初めころ修行者のおこもり
堂があったが関東大震災で倒壊したそうだ」「水のある景色はいいねえ」
「この石段を登って不動堂へ行く?」「脚が痛むから、いやだ」「そうか、元の道に戻っ
て、散在ケ池森林公園へ行ってみよう」「登り道か?」「もう少し歩かないとビールが美味
くないよ」「歩く、あるく」
「こんなところに池があるとは知らなかった」「池というより湖の感じだ」「けっこう、
広い。鯉がいる」「静かで別世界の感じ」「鶴岡八幡宮の前の雑踏とこの静かな池が同じ
鎌倉に在る」「その雑踏にもどって飲(や)るか」「もう、少し歩こう」「まだ歩かすのか」
「せせらぎの小径を案内するよ」「お手柔らかに、頼む」「小径を通ってバス停へ出よう」
「頼朝のころ、この池があったの?」「案内書には池が出来たのは幕末の1864年。大船、
岩瀬、今泉の村でたびたび水争いとなり、馬草の入り会い地を用水池としたとある」
「なぜ、頼朝がたびたび、称名寺にきたのか、話したいのだろう?」「そう。称名寺とい
う名の由来についても」「飲りながら、珍説、いやご高説を承りましょう」「そうか、それ
なら駅前へ急ごう」