陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「ガントレット」

2013-12-27 | 映画──SF・アクション・戦争
1977年のアメリカ映画「ガントレット」(原題:gauntlet )は、重要証人の女性を守るアウトロー刑事の奮闘を描くポリス・アクション。クリント・イーストウッド主演&監督作とくるから、だいたいどのような筋書きになるかはおわかりかと。

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はみ出し者の刑事ベン・ショックレーは、アリゾナ州ラスベガスからフェニックスへ売春婦ガス・マレーを護送する任務を命じられる。彼女はある裁判の重要証人だった。
目的地をめざす途中、何者かに襲撃を受ける。出発前に、マレーが競馬のごとく賭けのネタにされていることを知ったショックレーは意地でも逃げ切ろうとするが…。

警察の上司に応援を頼んだのに、なぜか待機している民家で蜂の巣にされそうになったショックレー。乗っていた車も爆発し、警察の内部に裏切り者がいて嵌められたのだと気づかされます。警察とギャングとが癒着し、不利な証言を避けようとしているのですね。

あの「スピード」が参考にしたというカーチェイスや銃撃戦などは70年代とはいえ迫力満点。ただし逃走は救急車だったりパトカーだったりバスだったり。そして、あの容赦のない銃撃の嵐。車を潰したり、家を崩れさせるほどの銃撃ってのもすごいですね。

共演はソンドラ・ロック。
清純そうな女子大生ふうから、商売女に顔つきが変わるところがみごとですね。怒ってる方が若く見えます。

ガントレットとは、軍隊内での刑罰、インディアンの部族における刑罰、すなわちリンチのこと。二列に並んだ兵士のあいだを通り抜け、棍棒や鞭で殴られる刑罰で、これに耐えられた者は許されるとされています。このシーンが有名なクライマックスにつながっているのですね。

後半はご都合主義展開といえなくもないのですが、はみ出し者とはいえ、警察の高潔さを信じて疑わず、裏切られたと分かってもなお市民に犠牲を出そうとしない主人公の正義感と、その男を奮い立たせようとするために時にしおらしく時に勇ましくなるヒロインとのコンビがいいですね。

(2011年7月19日)

ガントレット - goo 映画

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