ふぶきの部屋

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今時の女の子に読ませたい昭和の少女漫画6

2014-04-17 07:00:00 | 昭和の少女漫画

 みなさん、盛り上がっていますね。

少女漫画がつなげる「友達の輪」という所でしょうか。

今回はまずは山岸涼子いきまーーす。

山岸涼子の初期の作品といえば「アラベスク」が有名ですが

その頃の絵って苦手であまり読んだ事はないのです。

後年、愛蔵版で色々読み進めてすっかりファンになり、揃えました。

それは後々ご紹介するとして。

 

 「妖精王」(昭和52年 花とゆめ)

登場人物・・・爵 (ジャック)

        風野林 (クーフーリン)

        プック

        クイーン・マブ

ストーリー・・・北海道に転地療養に来たジャックは、そこで妖精の世界に

        引き込まれ、妖精王としてエゾジカのプックと一緒に冒険の

        旅を始める。

 

日本とイギリスの妖精神話が混在する、温かでわくわくする妖精王の物語。

今回読み直して思ったのは、主人公のジャックとプックの語らいがなんとも

愛しいって事です

10代の頃に読んだ時のプックはただうるさくていい気な奴程度の認識でしたが

親になった今、息子のように可愛いです。

クーフーリンのかっこよさは格別っ

クイーン・マブの恐ろしさ。そうそう、宝塚の「ロミジュリ」を見た時

「マブの女王」というタイトルがあって・・・すぐに「妖精王」を思い出した私。

マブの女王、ニンフィディア、エルフ、コボルト、ヒッポテス等々

知っているような知らないような名前が数々出てきて非常に勉強になります。

 

次は「河あきら」です。小さい頃、河さんの描く自画像を見て、男なの?女の?って

不思議に思いましたが・・・女性でした。

男か女かと迷ったのにはその作風もあったと思います。

少女漫画らしくないというか。

故国の歌は聞こえない」に代表されるハードボイルド系を描くかと思えば

いらかの波」のような作品も描く・・・表裏がはっきりしている印象です。

私はどちらかというとほのぼの河あきら作品が好きですが。

 「わすれな草」(昭和50年 別マ)

登場人物・・・上原緋沙 (表紙左)

        永沢護 (表紙右)

        北村佑介

ストーリー・・・「わすれな草」の花言葉は「私を忘れないで」

         小さい頃に生き別れになった兄、護はずっと妹、緋沙を思っていた。

         偶然の再会、しかし、緋沙は父親に虐待されている。

         そんな緋沙が御曹司の佑介と恋に落ちる。何とか成就させようと

         護は妹守る為に犯罪を・・・・

 

護にはなさぬ仲の母親がおり、その母子関係がラストで大きく変わり

感動の涙を流します。

今の生活を受け入れる事が出来ず、過去の妹にこだわりをみせる護。

妹を思い出す事が唯一のアイデンティティであるという事ですね。

妹の為に人を刺す兄がいれば、娘の為に身を隠す父もいる。

なさぬ仲の息子を愛する母がいて・・・という沢山の愛の物語がここにはあります。

 

 西谷祥子作品はこれ一冊きりです。

わりと大人っぽい作品を描く人で、この人の漫画はマニアの間では

高額になっています。

別冊マーガレットに掲載されてから何度も読んでついにコミックスにまで

手が出ちゃったという代物です。

 「オリンポスは笑う」(昭和49年 別マ)

登場人物・・・リーリ(表紙左)

        ユーリアス (表紙右)

ストーリー・・・人間なのに神々より美しいユーリアス。でも彼がもっとも愛しているのは

        妹のリーリ。

        ある日、月の女神アルテミスに見初められたユーリアスはそのまま

        天界に連れ去られてしまう。

        リーリは兄の行方を追ってオリンポス山の神殿に。

        そこでビーナスの息子であるエロスとマンテーロス兄弟に言い寄られ

        実はエロスの愛の矢がアルテミスを恋に導き、ユーリアスがリーリに

        恋心を抱くように導き、太陽の神、アポロまでリーリのとりこになり・・

        やがて意外な事実がわかる。

 

当時、10歳くらいの私は天文クラブに入って、プラネタリウムに行ったり

星座の勉強をしたりしたのですが、星の動きよりも神話の方に興味を

持ちまして

この作品でギリシャ神話の神々の名前を憶え、図書室で「ギリシャ・ローマ神話」

という本を借りて読んでおりました

6年生の学芸会では「人間の火」というプロメテウスの火の話が演じられ

初恋の彼がアポロをやるので、ぜひぜひ主役クラスになりたいと立候補したのに

私に回ってきたのは飲み物を運ぶだけの侍女の役・・・・・

一晩泣きあかし (本当に泣いたんですっ そりゃあ私は美人でもないし

頭もよくないし、大学教授を親に持っているわけでもない。

彼のようなイケメンで秀才の傍には近寄れないけど舞台の

上では・・せめて舞台の上なら対等でいられると思ったんです)

その悔しさがやがて「ガラスの仮面」をして演劇部への熱に変わり・・・中学では

演劇部にっ という流れになったんですが。

だから私はこの作品を読むと、ほろ苦く片思いで終わった小学校時代の

初恋を思い出し、誰かを好きでたまらない気持ちを思い出すのです。


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8 コメント

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妖精王! (うさのうさみみ)
2014-04-17 07:30:44
出た出た出た~! 妖精王! 懐かしい!
いやちょっと待てよ 全巻もってたはず
どこにやってしまったか・・・結婚して実家を離れるときに売ってしまったかも バカな私(泣)
どうかどなたか山岸ファンの手元にありますように・・・

山岸先生と言えば「日出処の天子」もありましたね
つい昨日池田理代子先生の「聖徳太子」をアマゾン中古で取り寄せて読みました 盗作だのなんだの言われたようですが山岸先生のお作とは違いますね

どちらも先生の個性があって面白い!
う、語りだしたらきりがない(笑)

西谷祥子先生もお名前知らずに読んでます
なんか覚えがあります 絵を見ただけで記憶がよみがえる~ ふぶき様のおかげです ありがとうございます
返信する
おしゃべりです! (そば茶)
2014-04-17 09:17:01
連レスやめようと思ってるのに~。。。

いやしかし、「西谷祥子」「河あきら」「山岸凉子」ときたひには引っ込んでいられないですわ。

「河あきら」は別マの巻末にある印象。男性だと思っていました。「山岸凉子」はうさみみさまとおなじく「日出処の天子」が強烈!もはや法隆寺に行ってもアノ顔しか浮かんでこず、聖徳太子は私の中で両性具有になっております。「西谷祥子」の絵って高橋真琴さんに似ていますね。目が顔の半分ぐらいあって。。セブンティーンに連載していたのは面白かったなー。
ダメ元でお尋ねするのですがふぶき様「鈴原研一郎」ってご存じですか?私よりお小さいのでご存じないかしら?と~~ってもきれいな男性を書く人でした!
返信する
山岸先生、大好き (ピアノを愛するおばさん)
2014-04-17 14:05:41
山岸凉子センセイの大ファンです。
一番最初に読んだのがりぼんの付録の「水の中の雲」という題だったか、母親が亡くなってまもなく子連れの後妻がやって来て、その新しい母親、義理の兄弟たちが別に悪い人ではないのなだけど、なんとなく新しい家族に馴染めなくて孤立して、最後は亡くなった母親の元に行ってしまうという悲しいストーリーでした。そして、それからまもなくあの名作アラベスクの連載が始まったのでした。
で、山岸凉子の代表作といえば、私もやっぱり「日出ずる処の天子」を上げたいです。漫画の中の聖徳太子が良からぬことを考える時に浮かべる凍りついたような微笑。なんだか若い頃のM妃の顔とオーバーラップするのは私だけかな。
あと、山岸凉子作品にはサイコ系ホラーというのか、人間の心理をすりどく描いたものも多くて、そういうのも好きで大人になってから読んでいました。
あー、でも、そういうのは女の子にはお勧め出来ませんね。
子供の頃、母の教育方針でおこずかいが少なめだったのでマンガは月に1冊しか買えず、小学生の頃はりぼん、高校生の頃は花とゆめしか買えなかったのが残念です。


返信する
Unknown (翡翠)
2014-04-17 16:00:20
こんにちは!
ううううううーーーー
大好きな漫画家ばかりです。
有難うございます!

「山岸涼子」全て読みました。全て持っています。
「妖精王」大好きです。指輪物語の影響を感じさせながらも独自の世界を見せてくれました。
「メタモルフォシス伝」や「ゲッシングゲーム」、
ギリシャ神話からの「黒のヘレネー」等
古事記等から触発された一連の作品等
それぞれの時期によって傾向がありましたね。
あと「蛭子」は、実に実に怖かったです。
「私の人形はよい人形」何度も読みましたが
ゾッとする怖さ・・・。ホラーも描ける。
「日出るところの天子」も力作です。

河あきらも大好きでした。
本当に楽しんで読みました。
私もほのぼの系が好きですね。

そして西谷祥子
はじめてみたのは「春子のみた夢」
その次に「りんごの並木道」これで
もう完全に夢中、真似して描きました。とっても可愛い
絵柄で「マリイルウ」や「ジェシカの世界」
「とんでいく雲」「学生達の道」など
いい作品がたくさんありますね!
懐かしいです!!

イイ時代だったなあと思いますね。
今は見たいと思う少女マンガが
あまりないので寂しいです。
昔はレベル高かったような気がします。
(それとも私が年を取ったせいでそう
感じるだけでしょうか・・・。)W
返信する
西谷祥子さん懐かし~ (笑うねこ)
2014-04-17 16:01:13
ついつい出てきてしまいました。年甲斐もなく。
子供のころは三度の飯より本(とマンガ)が好き
でした。西谷祥子さんのマンガ今も大切に持って
いますよ。ご紹介の「オリンポスは笑う」は記憶に
ないのですが、「レモンとさくらんぼ」持っています。
名作だと思ってます。
 
この方は一時すごい人気でしたが、ある時期から
ふっと作品が出なくなりました。でも何十年経っても
心に残っています。マイナーな小品で「不良少女」
という作も今だに思い出します。

こうしてとりあげて下さってありがとうございました。
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Unknown (ふぶき)
2014-04-17 19:21:26
>うさのうさみみさま
うちも5巻だけなくてーーどこへ行ったーーって感じです。
文庫で買いなおしたくらいですから。
「処天」は永遠の名作ですよね。

>そば茶様
私も聖徳太子はあの絵しか浮かばず。
鈴原さんは存じ上げないですね。
私がしらない人がいるとは・・・

>ピアノを愛するおばさんさま
いやーー処天の人気は不動ですね。
同じく私もやっぱり大好きな作品。
確かに厩戸皇子が何かをたくらむ時の顔は
似ているかも。

>翡翠さま
「メタモルフォシス伝」はそのうち紹介しましょう。
他も多数・・・
でも「私の人形はよい人形」だけは怖すぎて
ページが開けません。
あんなに怖い漫画、他にありませんって。

>笑うねこさま
西谷さんの漫画はどれも高額になってます。
絶版が多いからですね。
幻の漫画家です。水野英子とともに。
返信する
西谷祥子に反応・・・ (スナッチャー)
2014-05-13 15:54:45
漫画は買ってくれない家だったので
幼馴染の家に遊びに行くと、
漫画の“貯めよみ”してました。

お兄さんの部屋では、少年マガジン等
妹の部屋では、フレンド、マーガレット

少女マンガでは、
「西谷祥子」の絵がお気に入りでした。
そのうち、遊びに行っても読まなくなりましたが・・・

そうですか・・・幻の漫画家なんですか?
返信する
Unknown (ふぶき)
2014-05-13 19:19:32
>スナッチャーさま
はい。西谷さんの漫画はなかなか再版されないので
高値がついているのです。
「オリンポスは笑う」も結構な値段だと聞いた事が
あります。
返信する

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