日経コンピューターんの2005年6月13日号の特集は「IT Doesn't Matterは本当か?」という題で、IT Doesn't Matterというアメリカの論文(日本では、この論文を訳した 「ITにお金を使うのは、もうおやめなさい」という本が出ているそうです)についてと、経営者へのアンケートに付いて載っています。
それについて、書こうと思いつつ、時間がなくて、かけない状態が続いているので、とりあえず、大事な部分のメモをとりあえず抜き出し。
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質問1:情報システムが役に立っているという答え(複数回答)
業務の効率化 58.2%
情報共有の促進 54.6%
(顧客サービス向上31.5%、業務改革の推進36.3%)
質問2:経営戦略を遂行する上で、情報システムは、欠かせない存在である 78.9%
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質問3:経営戦略を遂行する上で、情報システムをどのように位置付けているか
1万人以上 欠かせない存在 96.3%
299人以下 欠かせない存在 62.5%
質問4:情報システムの活用によって、企業の活力が増すと思うか
強くそう思う 19.5% そう思う 61.0%
質問5:情報システムを利用することで、活力を生み出しているか
生み出せている15.1% まあ生み出している 56.6%
質問6:具体的にどのような効果が出ているか
定型的な業務やその他の雑務の自動化、効率化 82.8%
情報共有を密にできるようになった 75.0%
業務環境をリアルタイムに把握 41.7%
業務プロセスの標準化 23.9%
新規ビジネス創出(しつつある)1.7%
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質問7:今後、活力を生み出すために情報システムを活用する方策を立てる予定があるか
具体的な方策を策定済み 39.8%
方策を立てる予定 39.0%
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質問8:どのような効果に期待するか
定型的な業務やその他の雑務の自動化、効率化 61.4%
情報共有を密にできるようになった 56.9%
業務環境をリアルタイムに把握 60.9%
業務プロセスの標準化 19.8%
新規ビジネス創出(しつつある)11.7%
具体的に目を引くのは、質問6と質問8。
期待していることは、「定型的な業務やその他の雑務の自動化、効率化」と「情報共有を密にできるようになった」であり、「業務プロセスの標準化」は効果がさほど出ていない。そして問題なのは、「新規ビジネス創出(しつつある)」は、1.7%なので、「まずない」といっていいだろう。しかし、期待だけは11.7%もある(期待しすぎ)。
この調査結果から、いえそうなのは、システム開発により、業務プロセスの標準化は期待できないし、新規ビジネス創出に関しては、期待されているけど、効果は出ていないといえる。
この結果は、業界的に見ると、しごくあたりまえ(そのように、この業界が動いているから)である。というと、「なぜ、業務の標準化や、新規ビジネスを創出できないように、業界が進んでいるといえるのか?」と、思われるであろう。
これを説明するのに、稚北大学の宣伝文を引用しようとおもった。
そのメモは、別の機会で。。。