博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『精忠岳飛』その5

2014年02月08日 | 中国古典小説ドラマ
『精忠岳飛』第22~27話まで見ました。

金国では粘罕を総大将として南進を開始。高宗は恐れをなして帰徳から建康へと遷ります。我らが岳飛は激戦のすえ水関に攻め寄せる粘罕の軍を打ち破り、敵軍の撃退に成功。このあたりのアクションシーンはそこそこ見応えのある出来に仕上がっていますが、一方でなぜ圧倒的劣勢の岳家軍が金軍を打ち破ることができたのかイマイチよくわからんのですよね。これはこの場面に限った話ではないのですが……

金国では水関の戦いで負傷した粘罕にかわり、四太子兀朮が総大将に。後年岳飛の好敵手となる(はずの)彼ですが、劇中の台詞でも岳飛をライバル認定しております(^^;)



で、その岳飛は戦いの後に皇陵の守備と功臣たちを称えるための凌煙閣の造営に当たることに。そして金との前線に近い湯陰の地で暮らす家族を皇陵に呼び寄せます。ここで楊再興が岳飛一家の世話役となりますが、かつて山賊曹成の先鋒であった楊再興が岳飛の弟岳翔を死に追いやったという因縁があるので、岳飛の母はなかなか楊再興に心を開きません……

その間に兀朮は胙城を攻め、宗沢を援軍としておびき寄せ、更に岳飛に敗れた後に金国に逃亡していた曹成に皇陵を奇襲させます。宗沢からの支援要請と皇陵奇襲の報を受けた岳飛は、取り敢えず自らは宗沢救援のために胙城へと向かうこととし、皇陵にいる家族の保護は楊再興に一任します。が、岳飛が駆けつけた時には宗沢は既に敵襲により重傷を負って虫の息。楊再興の方も旧主の曹成を誅殺して岳母らの救出に成功するも、岳飛夫人の李孝娥と娘の安娘は曹成の残党に捕らえられ、金国へと護送されてしまいます。

そして救出された宗沢も「過河!」(黄河を渡れ)という言葉を残して陣没。かつての都の汴梁で葬儀が営まれます。その葬儀の場で高宗皇帝は宗沢の副将杜充を新たな元帥に任命。かねてから杜充とは距離のあった岳飛は前線から外されてしまいますが、その間に澶州も金軍によって陥落。焦った高宗は建康から臨安への遷都を検討する一方で、兀朮率いる「鉄浮屠」を沈めるために黄河の堤の決壊させようという杜充の献策を受け入れることにしますが……

ということで尊敬する上官の死、家族との離散と、岳飛にとっては辛い展開が続きます……

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