博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『宝蓮灯』その1

2008年03月03日 | 中国古典小説ドラマ
実はこの作品のDVD、随分前に上海新天地で1980円という安値に釣られて衝動買いしていたのですが、1月の関西幇会でえまのさんから面白いと聞き、見てみることに。今回は全40話中第1~8話までを鑑賞しました。

物語は玉帝の姪の三聖母と秀才の劉彦昌とが出会ったところから始まります。二人は夫婦となって男児沈香を儲け、幸せなくらしを送っていましたが、神仙と俗人との結婚は天界の掟に反するということで三聖母の兄の二郎神(すなわち『封神演義』の楊戩)によって二人は引き離されしまいます。

それから16年後、父とともにくらす沈香少年に突然法力がめざめ、おまけに単なる親戚のおばさんだと思っていた四姨母が実は東海龍王の四公主であることが発覚したりして(三聖母の友人で沈香の成長を見守っていたらしい)、何が何やらと混乱状態に。父親から母の三聖母の素性と、彼女が二郎神によって華山に幽閉されていることを知った沈香は、母の遺した宝蓮灯を手に母を救出するために旅立ちます。

その行く手を阻むのが二郎神とその僕の哮天犬というわけで、下の画像が二人(というか二柱?)のツーショットです。



京本政樹似の白衣を着た方が二郎神。下界に降り立つ時はシンボルマークの第三の目が消えてしまいます。これを演じているのが『碧血剣』の金蛇郎君役でお馴染みの焦恩俊です。以前紹介したアニメ映画版とは違って単純な悪役というわけではなく、天の掟と妹への情の板挟みとなって悩んだり、甥の沈香が俗人として平凡な生活を送るよう願ったりという一面も見せます。

で、黒衣のチョビ髭生やしたおっさんの方が哮天犬であります(^^;) その正体は普通の黒犬なんですが、物語中ではおおむねこのおっさんバージョンで活躍してくれます。犬なだけにデカい骨を武器としており、「天地無極 万里追踪~~~ン!」という呪文で嗅覚がアップし、沈香の行方を突き止めます。……まあ何というか、アニメ映画版の二郎神以上に我々の持っているイメージをぶち壊してくれるキャラではあります(^^;)

沈香少年はこの哮天犬や牛魔王に追われたり(妻の鉄扇公主が二郎神に人質に取られています。酷い……)、あるいは味方となる神仙に出会ったりし、そして沈香を慕う狐狸精の小玉(両親が昔孫悟空に殺されたらしい)と、東海龍王の八太子(四公主の弟にあたります)が旅の道連れとなります。


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3 コメント

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哮天犬‥‥ (ぐんまま)
2008-03-04 00:47:50
>哮天犬
 いやぁぁぁぁ!
 普通の犬に吹き替え使ってくれい!
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Unknown (飯香幻@デスマ中)
2008-03-04 01:45:06
>まあ何というか、アニメ映画版の二郎神以上に我々の持っているイメージをぶち壊してくれる

いぢられ役もいいところだなー。二郎。
とりあえずは、こんなおっさんだと、誰も「食う・食われる」ネタにしないんだろーなー。哮天犬。
返信する
Unknown (さとうしん)
2008-03-04 21:07:13
>ぐんままさま
哮天犬はそこそこ実力はあるものの、いつも沈香にしてやられるというボヤッキーみたいな役所になってます(^^;) 

>飯香幻さま
デスマ、乙です……

二郎神よりは哮天犬の方がいじられキャラになってますね。沈香の陰謀で知らず知らずのうちに犬の肉を食わされたりとか。酷い……(^^;)
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