思考の7割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々

一般的には遊び(趣味)と見下されがちな「旅」も、人生のなかでやるべき「仕事」である、という気概で旅する旅人の主張と報告。

カレー店2007年ランキング

2007-12-24 10:24:47 | カレー
今月下旬時点での、極私的カレー店ランキングベスト30を更新する。一応、新たにランク入りした店もあり、逆に外した店もあり、諸事情により上げ下げした店もあり(その理由の大半は経営や接客の問題なのだが)、と店に再訪したり各種媒体を参考に再考したりして、毎年変動している。12月23日現在で全国371店食べ歩いているなかでのその結果が以下。またもや、近場の東京都内の店が多かったり、何年か前に1度しか行ったことのない店が入っていたりするのはご容赦いただきたい。


1 もうやんカレー大忍具(東京都・西新宿)
2 まんてん(東京都・水道橋)
3 たくま(長野県・松本)
4 共栄堂(東京都・神保町)
5 プーさん(東京都・武蔵小金井)
6 ナイアガラ(東京都・祐天寺)
7 心(北海道・札幌北18条)
8 The KARI(東京都・新橋)
9 元祖・櫓(東京都・神保町)
10 カーマ(東京都・神保町)
11 ユキさんち(沖縄県・与那国島久部良)
12 スリランカセンター(宮城県・館腰)
13 さぼうる2(東京都・神保町)
14 香鈴亭(東京都・国立)
15 ムルギー(東京都・渋谷)
16 萬吉禎(東京都・下赤塚)
17 ニューキャッスル(東京都・有楽町)
18 KuRRY LeaF(北海道・帯広柏林台)
19 まめ蔵(東京都・吉祥寺)
20 ぐゎらん洞(北海道・札幌北18条)
21 たんどーる(東京都・沼袋)
22 中村屋本店ルパ(東京都・新宿)
23 デリー(長野県・松本)
24 中栄(東京都・築地市場)
25 カレーリーフ(東京都・東中野)
26 KANCHANA(東京都・九段下)
27 すぱいす(東京都・荻窪)
28 さらじゅ(埼玉県・北浦和)
29 じゃがいも(東京都・四谷三丁目)
30 伽哩本舗(福岡県・博多川端)


今年はいろいろ遊びすぎて、カレー店巡りでの新規開拓は31店しかできなかったのはやや残念だが(一応、毎月最低1店以上は新規開拓、は今年も継続している)、そのなかでも新鮮な気分になれた地域もあった。それは東北地方。
特に今夏に青森ねぶた見物や拙著『沖縄人力紀行』(彩図社刊)の書店営業で東北を旅したさいに寄り道したなかで最大の発見が、宮城県はJR東北本線・館腰駅から徒歩で30分ほど南下したところにある「スリランカセンター」だった。位置的には国道4号沿いにあり、仙台空港にも近いところにあるために上空で航空機の離着陸の音がしょっちゅう聞こえたりする店なのだが(店の窓がその音で揺れたりする)、実際には住宅地と水田が広がるのどかな一帯にぽつんと存在している、隠れ家的な店であったりする。下の写真のような案内の看板は出ているが、初めて訪れる人は一度は必ず迷うだろうな、という場所にある。僕はこの店の存在はカレー本で数年前から知ってはいたが、関東からはやや遠いのでこれまで行けずじまいで、仙台に書店営業で立ち寄った折になんとか行くことができた。



この店、カレーメニューはスリランカ仕込みのカレー1品のみなのだが、立地環境は良く(なんせ店の真ん前に水田があるくらい)、味も一般的なスリランカカレーよりもクミンの香りは控えめでインドカレーにも近い味で(でも下手なインド料理店のようにバターを多用して脂っこいわけではなくあっさりしている)、食後のアイスクリームも良く、値段は1000円超ながらも一発で気に入ってしまった。1品に力を注いでいる、というのがよくわかるつくりであった。
ここは本場直輸入の紅茶もなかなかいけるようなのだが、今度は紅茶のみを楽しみに来るだけでもよいかもしれない。紅茶のみの販売も行なっている。(駐車場は店付近に数台分確保してあるので)クルマで訪れて紅茶だけを飲みに来る、また、東京からの(スリランカつながりの)来客も結構いるらしい。
ここの来客の大半はやはりクルマで訪れるのだが、閉店間際の中途半端な時間に行った僕がクルマではなく列車と徒歩で来た、と言うと店員さんがあら珍しい、という顔をしながらも帰りの道順を4、5分かけて懇切丁寧に教えてくれたりして、その気遣いは嬉しく、都市部の回転率重視の殺伐? とした店に比べてのどかでほんわかした雰囲気もある店だな、とも思った。こんなことも店を評価するさいの好印象につながる。立地条件は意外と重要なんだよなあ。
食べた直後に、いつかの必ずの再訪を即決した店であった。ただ、南側に隣接しているやや色褪せたテニスコートは今も使われているのかどうかが気になったが。

ただ今年はほかには、数は少ないながらも各種媒体で比較的名の通っている店に行ってみても、有名になったぶんだけ客の回転率が上がって仕事が雑になったり従業員(アルバイト?)の質が落ちたりして経営や接客に難があるなあ、という店もいくつか見かけたりして、全体的にはやや不作の1年であった。まあ僕が万年金欠病であまり食べ歩けないのがいけないんだけど。
最近話題の『ミシュランガイド東京2008』(現在3刷)で、なんでこの程度のレベルの店に星が付いているんだ? という批判の声も相次いでいるが、カレー業界? でも実際、媒体取材の印象と店を訪れたときの印象が合致せずに落胆することはよくある。ホントに「良い仕事」をしている店はやはり、あまり世間に迎合していない、有名ではない、頑固一徹な主人が切り盛りしている店なのか、もっと自分の嗅覚と足を駆使して店を探索しないといかんのか、などとミシュラン報道を見ながら、スリランカセンターに行ったことを思い出しながら、改めて考えたのであった。

来年は良い店に出合えるかな。


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