思考の7割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々

一般的には遊び(趣味)と見下されがちな「旅」も、人生のなかでやるべき「仕事」である、という気概で旅する旅人の主張と報告。

好日山荘が創業90周年で、今後もお世話になります

2014-06-30 23:59:59 | 登山

タイトルどおりなのだが、普段は主に池袋西口店、新宿店、銀座店と東京都内の店舗をよく冷やかして、たまに買い物もしている、僕は大学1年のときに初めて訪れた(現在の場所へ移転する前の、まだ店名が「コージツ」の頃の)新宿店から始まって今月までに20年ほどお世話になっている好日山荘が今年で創業90周年だそうで、おめでとうございます。
今後もポイントカードありきの買い物でお世話になります。

で、今月の14日(土)と15日(日)の2日間の日程で、東池袋のサンシャインシティでこれを記念した「Mt.FESTA2014」という催しがあり、体調を整えて2日とも覗きに行ってきた。会場が普段から行き慣れた場所だったのは幸い。まあ15日のほうは、午前にW杯の日本対コートジボワールを観ていたので午後からだったけど。

主な目的は、出展のブースを覗いたりステージイベントを聴いたりということもあるが、来場者を観察しながら最近の登山者およびこれから登山を始めようかと検討中の人たちの動向を探ることもあった。
「事前予約」で今回の催しの限定品のバンダナを獲得するとか、各日の最後のイベント「お楽しみ抽選会」で何か欲しい、という物欲も多少はあったが(抽選会は両日ともに大ハズレだった……)、やはりこの催しにかかわる言わば登山のプロである出展者や登壇者、それに(登山業界人ではない?)アマチュアというか一般の目線で参加する人たちの雰囲気を掴みたかったわけで。
ウェブサイトで当日の様子が写真で軽く報告されているが、僕はいくつかのイベントを除いてほとんどのイベントとブースを覗き、最近の好日山荘まわりの事情はよくわかった。

実はそのなかで特に楽しみにしていたのは各日の登場順で言うと、鈴木みき花谷泰広四角友里、の三氏のステージイベントであった。
まあ三氏ともにここ数年の他所で催されたトークイベント的なものはそれぞれ2回ずつ聴いているが、もっと一般向けにはどんなネタを用意して臨んだのか、それに会場へ聴きに来るのはどんな客層なのかを把握できて良かった。

2日に分けてそれぞれの出番のあとに、昨年末の読書ネタでも触れた鈴木氏の『鈴木みきの山の足あと』(山と溪谷社)と四角氏の『一歩ずつの山歩き入門』((エイ)出版社)を持参していたのでサインをもらい、サインついでに、同じ埼玉県民の四角氏とは数年前の別の催しで少し喋ったことはあるが、鈴木氏とは今回初めて著書に関する少し突っ込んだ話もできた。約14年前の山と溪谷社の雑誌の登山取材モデルデビューしたての頃から活躍ぶりは知っているが、実際に話すとやはりここ数年で立て続けに出版している山マンガのとおりに独特の間を持っていて面白い方だった。
また花谷氏とも、アンバサダーを務めるパタゴニアのブースにいたところを捉まえて挨拶がてらの少し細かい話も3回目にしてようやく初めてできた。ホントは三氏ともに立ち話では済まないくらいに(不躾なことも含めて)訊きたいことはたくさんあるのだが、まあ今後もどこかしらで接触する機会はあるだろうからそれは追々ということで。

ほかにも、14日の午後にザ・ノース・フェイスのブースで当日告知で、ここがサポートしているクライマーのひとりの中嶋徹のトークイベントもあって短時間だが聴けたのは幸運であった。僕個人的には昨秋の東京国体・山岳競技の長野県代表としての決勝の活躍が記憶に新しいが、今後は国内の開拓に力を入れるそうで。

それから、4月に始まって放送分はここまですべてチェックしている『山のぼり☆大好き』の出演者も会場内でちらほら見かけ、14日のほうは撮影もしていたので、番組の近々の放送でこの催しを紹介するのだろうね。
そんな感じで、いちミーハー登山者としては登山業界の有名人とも直接触れることができて満足、そして眼福でもある2日間だった。

そんなスバラシイ機会を作ってくれた好日山荘に深く感謝したい。
ますますの発展を期待します。今後もよろしくお願いします。

FIFAの日本のランキングはあながちウソではなかった……

2014-06-25 23:59:59 | スポーツ
連日大盛り上がりのサッカーW杯ブラジル大会、12日(木)の開幕戦以降の日本以外の国の試合もなるべく録画ではなく生中継を観るようにしているので、時差12時間となると当然ながら「睡眠」というよりも「仮眠」に近い寝不足の日々だが(しかし、時期的にたまたま重なった仕事の出勤日は自重している)、もちろん特に力を入れて観た日本は3試合で1分2敗(勝ち点1)のC組4位でグループリーグ敗退に終わってしまい、意気消沈。

日本の選手では特に内田・山口・大久保の動きが良かったものの(15日の初戦までに手術明けの試合数が少なさが懸念されていたキャプテンの長谷部も結局は本番に上手く合わせて3試合すべてに出場して、案外良かったね)、ACミランやインテル・ミラノやマンチェスター・ユナイテッドなど欧州の有力チームに属する“海外組”が多数派になった日本といっても、結果は勝ち点1で、世界的な実力はこんなものだ。
FIFA(国際サッカー連盟)のランキングの46位は、(ブログとかではあまり触れないが、普段の日本代表の国際試合やW杯アジア予選などはたまに録画したりもして常にチェックしている)僕も大会前は低い評価だなあと不満であったが、実際にはかなり真っ当に付けられていることが実証された感じで……。

「たら・れば」の話はいくらでも出せるし今後も各方面から噴出するだろうが、3試合のザッケローニ監督の選手起用と采配に関して3つだけ短く挙げると、香川は(ドルトムント所属のときのように)最も活きるトップ下で起用してほしかった、(1ゴール1アシストとチーム内で最も「結果」は出していたものの後半にバテる)本田に依存しすぎ、各試合の後半の終盤はドリブラーの齋藤を出せば効果的だったのに、か。

まあ、こういう結果になってしまったのは仕方ない。僕はツイッターでよく見かけるセルジオ越後の苦言も受け止めつつ、切り替えて、来月の決勝戦までほかの試合のテレビ観戦も引き続き楽しみたい。

で、今大会を楽しむさいに個人的に信頼および重視している媒体は、文章は「Number Web」で、写真はFIFA公式サイトに絞っている。と言っても、ツイッターで流れてくる報道は他媒体もだいたいチェックしているけど。

ちなみに、今日までに観たなかで特に良かった対戦を3つ挙げると、アルゼンチン対ボスニア・ヘルツェゴビナ(2-1)、イタリア対コスタリカ(0-1)、ドイツ対ガーナ(2-2)、ですわ。特に、オシム元日本代表監督が仲介役になったおかげもあって初出場のボスニア・ヘルツェゴビナは(不安定な国の政情と他国の選手以上に背負っているもの・ことの重さを考えると)観ているだけで泣けてくるが、グループリーグ敗退は仕方ない……。

僕の今大会の優勝予想は元々は南米の国だと決めているのだが(やはり地元に近く、気候的に有利だろうから。でもよく考えると各国の主力選手の大半は欧州でプレーしているので、近年そちらの気候風土に慣れた身には実はその優位性は低いのかも……)、ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、のいずれかかなあ。チリも結構良いので、決勝トーナメント1回戦でもしブラジルに勝てたらそのまま勝ち上がっちゃいそうな気がする。
さて、どうなりますかねえ。


※28日(土)の追記
今後の日本代表に向けた、言わば“オシムの言葉”の最新版も肝に銘じたい。
【オシム分析1】 (スポニチアネックス、2と3もあり)
日本代表、まずすべてを議論せよ(オシムの目) (朝日新聞)

「慰霊の日」と沖縄戦に関する報道にも新境地

2014-06-23 23:59:59 | 普段の生活(日常)
沖縄県は69回目の「慰霊の日」だったが、今日は当初は通い仕事の予定があったのだが家庭の事情がいろいろあって休みとし、結局は在宅となったために今年も正午すぎのNHKの「摩文仁の丘」からの生中継や今日分の報道におおまかに触れることができた。ただ、今日のニュースではそれよりも東京都議会のセクハラ野次問題のほうが大きかったのが残念だったが……(それに関する、おそらく多くの視聴者が納得できない? 内容の記者会見もつい観てしまった)。

それで、今年の沖縄県と米軍絡みの報道で最も印象深いのが沖縄タイムスプラスの、

具志頭村「空白の沖縄戦」69年目の夏 戦没者の足跡をたどる

で、世界的にも最近流行りのインフォグラフィックで報じている。この手法は最近の国内では朝日新聞がよく採り入れているか。
まあこの分量的には、僕はこれまでに3回覗いている沖縄県平和祈念資料館の詳しい展示に較べたら微々たるものだが、それでも(インターネットの恩恵としての)見せ方としては文章ばかりのものよりも写真と図表も織り交ぜながら数段見やすくまとめられて、まさに新感覚である。今後もこの手法は増えそうだな。

最近ほかに気になる報道は、20日(金)に名護市辺野古の抗議テントが荒らされた件で、僕はここは05年と06年に2回観に行ったことはあるが、04年から始めてもう10年になるのね。ただ、移設に関して賛成派か反対派かの立場でせめぎ合いは今も続いていて、これまでに何もなかったのが意外だと思ったりもする。

また、これは数か月前に週刊誌の報道で初めて知ったのだが、一昨年から普天間飛行場周辺で「基地反対」派と「基地反対に反対」派の活動がそれぞれ続いているそうで、2年ほど前からのこういう新たな動きも気になる。
辺野古の一件もそうだが、反対派の活動内容が本土からの雇われの活動家? を交えて年々過激になっているというかマナーの悪さなどいただけない点が多い状況のようで(活動中に出たゴミの放置、所構わずの用足しのまずさ、基地外側の金網に抗議の意味で結わえた赤色のリボンにガラス片を混ぜて外されないようにする、とか)、沖縄県は一昨年の2月以来ご無沙汰だが、次回の再訪のさいは普天間の両派の睨み合い状態? も重点的に観に行きたい。
拙著『沖縄人力紀行』(彩図社)に書いたように、02年に初めて沖縄県を訪れたときと変わらず、米軍基地に経済的に依存している(と言うよりも、依存せざるを得ない)県民も多いだろうし。

それから、逆に明るい話題としては、昨年も触れたが昨年同日の「沖縄全戦没者追悼式」で安里有生(あさと・ゆうき)くんが朗読した詩が好評だったが、それを基にした絵本が出版されたそうで、これは近々チェックしておきたい。『へいわってすてきだね』と、昨年の詩の題名のままなのね。

沖縄県へは、ここ1年は大手航空会社よりも格安のLCCの運航の影響もあって観光客数の伸びも良くなってきたようなので、年内は厳しいが来年以降に早めに再訪したいものだ。県内で行きたいところはまだまだたくさんある。

映画『春を背負って』はもちろん観ますとも

2014-06-13 23:45:59 | 登山
09年公開の映画『劔岳 点の記』に続く、明日に全国公開の木村大作監督の2作目の監督作品『春を背負って』の宣伝に、監督や主演の松山ケンイチと蒼井優が奔走している(取材を受けまくっている)のを最近、テレビ番組でもインターネット上でもよく見かけるが、『劔岳』のように山が舞台だから面白いというか“本物”の映画であることはわかっているので、もちろん観ますとも。公開前の試写会はいくつか応募したがすべてハズレだったので、僕はまだ観ておりません。
3月に文庫化の、奥秩父が舞台の原作を読もう読もうと思っていたが、舞台を立山に変更した映画のほうが先になっちゃいそうだな。いち埼玉県民としては比較的慣れている奥秩父のほうが興味深いのだが。

もちろん、YouTubeの東宝の公式動画も観ている。メイキング映像は興味深い。

で、最近ネット上で、というか主にツイッターで拾って特に良かった記事は、

再び日本映画に“喝”! 邦画界の重鎮、木村大作が吠えた 「春を背負って」公開(上) (msn産経ニュース)
木村監督がこだわった蒼井優の“山頂シャンプー” 「春を背負って」公開(下) (msn産経ニュース)
松山ケンイチ&蒼井優 ただただ感じていただけ――歩もうとしている道の向こうの光 (オリコンスタイル)
【インタビュー】松山ケンイチ×蒼井優 標高3000mで全てを捨てて向き合った“いま” (シネマカフェ)
松山ケンイチと蒼井優が語る、木村大作監督から教わった大切なこと (ウォーカープラス)
松山ケンイチ&蒼井優、いっぱいいっぱいだった山岳ロケ撮影秘話を明かす! (シネマトゥデイ)

以上の5媒体か。明日以降もいくつか出てくるだろうね。
テレビ番組で毎週欠かさずチェックしている番組では、明日の『王様のブランチ』の映画コーナーにも監督と“松ケン”が出演するようで。

そういえばテレビ番組というと先日観たなかで特に印象深いものでは、監督が2本の自前の映画を創る前の話だが、(黒澤明のDNAを受け継いでいるとよく言われる仕事には厳しい体の影響で?)キャメラマンとして現場でもよく「吠えて」いた影響なのか56歳のときに仕事が途絶え、仕方なく生活のためのアルバイトを探すときにfromA(フロムエー)をよく買ってバイト探しをして、面接に臨んでも(生来の口の悪さが災いして?)よく落とされていた、というどん底の時期があった話まで披露していたのは面白かった。面白がってはいけないような気もするが、宣伝のためにネタにしていたのだから仕方ない。
というか監督はいま74歳だから18年ほど前というと、僕も大学時代にフロムエーを頻繁にチェックしていた時期なのでかぶっているではないか。日本の映画界を代表する名キャメラマンでも(我が強すぎるせいの?)そんな苦労もあったとは、とバイト探しの点はやや共感する……。
そこから這い上がっての『劔岳』と今作なので、やはり凄いなあと改めて敬服である。監督は(昨夏に他界した)ウチの父と同世代だが、それを考えると以前にモンベルの催しでちらっとお見かけしたときと同様に相変わらずお元気でなにより。

それから、限定的な媒体だが、今作の撮影の道具面などで大きく協力しているモンベルの会報誌『OUTWARD』でも、最新号のNO.64で松ケンと辰野勇会長の対談記事があり、遡るとNO.62では監督と会長の対談記事もあり、それらも漏れなくチェックしているが、実は松ケンは青森県からの上京以降はずっと(登山などの野遊びとは関係なく)モンベル製品の愛用者であることが判明している。

今日からサッカーW杯が始まって来月上旬まで寝不足生活に陥ることが確定したり(開幕戦で話題になった日本の審判団はおおむね良かったね)、しかも久々の大きな仕事が来週と再来週にあったりもして、たまたまこの先しばらくは自由な時間が取りにくくなってどのタイミングで観るかはわからないが、まあ間違いない作品なので、なるべく早めに観ますわ。


※23日(月)の追記
映画、19日(木)に観た。立山周辺を切り取った木村監督らしい相変わらずの映像美はたしかに良かったのだが、予想よりも粗いというか違和感のある点も結構あり(松ケンの山小屋主人らしからぬ連日の顔の肌のツルツルぶり、歩荷の荷物が重そうに見えない感じ、これは致し方ないが装備面というか特に各登場人物の服装はモンベル製品が目立つ、などなど……)、泣くくらいに感動するというほどでもなかった。これは最近のテレビドラマを観すぎであることも仇となったのか。と言うのも今クールのドラマで、『極悪がんぼ』で小林薫、『リバースエッジ』と『花子とアン』で石橋蓮司、『MOZU』で池松壮亮、を観ているので、それぞれ個性の強いキャラクターを演じているドラマの印象が強いから。たまたま映画の公開時期とかぶったのだろうが、ドラマの観すぎはいかんね。
それから、早くも『劔岳』のような撮影のメイキングを観たいなあ。むしろこちらのほうが興味がある。

夏以降の『岳人』は検討中

2014-06-06 23:59:59 | 出版・言葉・校正
春から気にし続けている月刊誌『岳人』の発行元が東京新聞からモンベルの関連会社の株式会社ネイチュアエンタープライズへ移行、の件の続き。
先月下旬から、9月号以降の年間購読の受付が始まっているのね。

で、僕としては今年は『岳人』の節目の年なので、1月号から毎号を所有・保存しておこうと決めていて今日までに1月号から6月号まで6冊すべて所有しているので、軽く特集の予告が出ている12月号まで入手して12冊を揃えるつもりだが、9月号以降は年間購読に応じるか(=来年の1月号以降も買うか)否かはちょいと検討中。金欠でまだ申し込めないからということもあるが。
でも、現行の雑誌からページ数は減って寸法もB5判に縮小することもあっての新価格が税込734円であれば、思ったよりも入手しやすいかも。

内容については、ひとまず現行の連載で僕好みのものでは「スーパー(超)・登山論」(現行の連載のなかでも特に校正に注力したほうがよい気が……)と、「登山クロニクル」と「アルパインクライミングのプロファイル」(この2本が現在の『岳人』の胆だと思う)の継続が決まったようでなにより。

あとはほかの読み物と、いったい誰が作るのかが最も気がかりなんだよなー。ほかにも、(今年、毎号を校正者目線で例年以上に精読すると疑問点が結構多いことを個人的に憂慮しているが)雑誌の質の良し悪しを左右する校正も引き続き(山岳書の翻訳家としても有名な)海津正彦氏が担当するのかどうか、も注視したい。

そういえば、9月号以降の表紙に使わせてもらうという畦地梅太郎の作品だが、愛媛県宇和島市の「畦地梅太郎記念美術館」へ観に行くのは距離的に厳しいので、そこよりも行きやすい東京都町田市の「あとりえ・う(畦地梅太郎ギャラリー)」のほうはやや変則的な開館日を狙って年内に一度は覗きたいものだ。

まあとにかく、東京新聞版の7月号と8月号の残り2冊の発行を期待しながら、モンベル版の続報を待つ。


※15日(日)の追記
畦地作品、「あとりえ・う」からも近い、町田市内の「町田市立国際版画美術館」にもコレクションの一部として所蔵しているそうだが、ここは企画展を催してくれないとそれらを拝むことはできないようなので、今後はここの展示に関する情報も注視したい。