時間は遡るが21日(日)の午後、毎秋の10月中旬に川越市で2日間の日程で催される「川越まつり」を、20年ぶりに観てきた。だから観に行ったのは高校生のとき以来で。
なぜこんなに時間が空いてしまったかというと、さすがに地元沿線の祭事なので情報は毎年よく入ってくるし、川越はウチからも電車1本で40分くらいで行ける近場なのでいつでも行けるから今年もいいや、と回避してしまい(人間、自分の生活圏である近場のほうが案外出かけるのが億劫になることもあると思う)、それが続きに続いて結局こんなに空いてしまったという感じ。
7年前に国指定重要無形民俗文化財に指定されて、それに埼玉県内、とりわけ東武東上線沿線住民にとっては小学生の頃から学習して刷り込まれて? お馴染みの江戸時代の川越藩主・松平信綱にかかわる祭事なので、もちろん毎年気にしてはいますけれども。
それでまあ、この祭事で主にやることというと市内各地域が所有する山車を曳くことなのは変わりないので(あえてざっくり言うと「山車曳き祭り」で。でもこういう体の祭事は全国各地に多いはず)、久々に観に行っても違和感なく入り込めた。
しかし、今年の日程は土日なのでそのぶん見物客もやたら多かった。この日は天気も日中は半袖でもまだ大丈夫なくらいに最高で、さらには今年は川越市の市制施行90周年に合わせて山車が29台すべて出るということで(例年はこの半分くらい。全部いっぺんに出すのは10年に1回のみ、だそうで)、もろもろ重なっての今回の混雑ぶりはここ20年くらいで過去最高だったのではないかね。
この混雑は前夜、テレビ『出没!アド街ック天国』で本川越を特集した影響も多少あるのかも。
だから、午後の4時間くらいかけて東武東上線・川越駅から市内中心部の名所のひとつ「時の鐘」を経由して川越市役所あたりまで行って往復して祭りの雰囲気を見回っただけでも疲労困憊であった。川越駅から西武新宿線・本川越駅にかけての商店街も含めて、祭りの混み具合がすんごい苦手で20年も回避してきたということもある。
沿道の数々の屋台の食べ物も興味深かったが、このときは金欠だったのでいろいろ断念した。
以下に追加で写真を。
祭事中の川越駅から市中心部へ通じる商店街「クレアモール」はいつにも増して混み合い、通過するにも平時の5倍以上の時間を要する。日中は特に凄い。
本川越駅に近い、埼玉県内でも結構な有名ラーメン店「頑者」では、祭事限定の特別メニューを提供しているらしく、行列ができていた。まあ普段から人気店なので、普段の土日祝日の昼間もこんな感じで行列になっているけど。
観覧席。おそらく地元民向けに設置されているもの。数か所あった。
ひょっとこ踊りと囃子もそこかしこで観られる。時折、子どもが握手を求めたりもしていた。縁起物なのだろうか。
山車の上は人形とともに、電線除けの棒を持った役割の人も。
ある屋台で焼きそばのところが隙ありだったもので、1枚。もちろん、大人なのでつまみ食いなんてしませんよう。
本部。
獅子舞。山車に乗りながら舞うのはちょっと狭いので動きはあまり大きくなくて迫力に欠けるのは仕方ないが、各所で頑張っていた。
山車がすれ違うときに向かい合って囃子の競演をする「曳(ひ)っかわせ」。これは間近で観ると面白いのだが、すんごい混み合うので、接近するのはなかなか難しい。うーむ。
山車を曳く氏子では喫煙者は思ったよりも少なかった。見物客のほうで歩きタバコでガラの悪い輩はちょいちょいいたけど。
山車を曳くとき、山車は車輪付きなので他所の祭りの山車よりは曳きやすいと思う。そのためか、携帯電話を片手でいじりながらもう片方の手で綱を引くというよりは持っている人もいたのは今どきやねえ。
天狗様。扮装もいろいろ。まあ江戸時代っぽいものが多かったが。
山車の真ん中の彫り物は芸の細かいものも多い。御伽話とか江戸時代モノとか十二支とか、山車によっていろいろ。
車輪止め。よく一時停止するので出番は多い。
曳行コース各所にある「会所」に正面を向いて囃子で挨拶? する。観覧席に向かって同様のこともやる。
蔵造りの町並みにある「川越まつり会館」。普段はここでこの祭事について案内していて、まつりについて理解を深めることができる。山車の展示もあるそうで。実はまだ覗いたことがないので、近々行ってみるか。
川越市役所前。
川越市役所の入口付近も祭事中は憩いの場となる。
薄暮時の「時の鐘」。
山車が祭事中に格納されるとこんな感じ。
ホントは日中のあとにひと休みしてから夜の曳行も少しはあるのだが、この日は川越市役所まで行っただけでも疲れちゃったので、夜の部の見物はまたの機会に。
たぶん、再訪は数年後だろうなあ。