女子バレー徒然草

バレーボール(主に女子)について感じたことを書き綴った雑感記です。
※画像等の転用・転載は固くお断り申し上げます。

関東大学一部リーグ第3週 上位混戦・早稲田連勝

2007-09-30 22:24:49 | 大学バレー
関東大学一部・秋期リーグも3週が終わった。


先週、松蔭に敗れた青学は千葉さんの怪我もあり苦しい状況かと思われたが、

土曜日はチーム一丸の戦いで全勝の嘉悦を破った。

今日は筑波に敗れたものの、「上げるべきボールを上げ・丁寧につなぎ・決めるべき人が決める」バレーが観られた。

千葉さんに代わった江森さん(市立川越)、セッターの伊藤さん(文京学院)もよいが、

内田さんが大黒柱の働き。

フロントセンターでレセプションをして、レフトに移動して1.1秒の速い平行を打つが、すごいプレーだと思う。

狙ったところに打てるボールコントロール、球速・回転にも変化をつけることが出来る。これもすごい。



東京女子体育大はなんとなく元気なく連敗。

筑波戦の第2セット29―29からなんと2プレー連続でポジショニング・エラーで失ってしまう。

これが影響しているのか・・・

上位4チームはそれほど力の差はない印象、なので2敗の青学も東女もまだチャンスはあると思う。

気落ちせず来週は盛り返して欲しい。



嘉悦は何といってもブロックが良い。

バンチリードを主体とした組織ブロック。

個々人の能力も高い。

9月29日(土)現在、ブロック決定率上位10傑に4人入っている。

つなぎにもったいないプレーも散見されるが、このブロックは他チームからは脅威だろう。



筑波は全日本ジュニアの渡邉さん(世界ジュニア・セッター賞)とアタッカーの呼吸が合ってきている。

ここが春との違い。

レフトへの速めのトスや、Bキャッチからでもコンビを使えるのが良い。

OPに入った中村さんも攻守にいい味を出している。

今日は4セット目に皆本さんが足を痛めてしまったが、そのことでチームが奮起したのか、

交代で入った飯田さん(大阪国際滝井)の頑張りもあり青学に逆転勝ち。

大きな1勝だが、この先まだ一山ある。

あと2週間・頑張ってほしい。

しかし皆本さんが心配だ。とても贔屓にしている選手だし、、、、、。

無理せずしっかり直してください。




早稲田は昨日・今日とストレート勝ちの連勝。

特に今日の松蔭戦は、サーブで攻め・センターの中央突破あり・苦しいところでエースが決めるといった素晴らしい試合。

なので実に気分がよろしい(単純だね・笑)。

勝ったからこそ少し言わせてください。


恩田さん(セッター)が前衛のとき連続点を取れ、バックに下がるとローテが回らない。

攻撃者が3人いるのに、なかなかブロック1枚にならないのは・・・


ライト攻撃の時は、センターはブロードに入るのではなくAかBに入ったほうがいいような(ただし、相手がマン・ツー・マンブロックの場合)。

センターがワイドに走って、ライトからCセミに入るのも有効かもしれません(Aセミに入るフェイクが出来ればなおよし)。


オフ・ブロッカー(ブロックに跳ばない選手)の位置取りを徹底させましょう。

フェイントカバーなのか、強打を拾うのか。


色々言ってすみません。

本当に今日はいい試合でした。

来週も精一杯の戦いを期待してます。


今日の試合結果→http://www.volleyball-u.com/kanto/h19/autumn/results/0930.html

関東大学リーグ・第2週

2007-09-25 23:56:28 | 大学バレー
22日(土)・24日(月)行われた試合。

結果は関東学連のHPをご覧ください→http://www.volleyball-u.com/kanto/


早稲田は嘉悦・筑波に力負け。

バレーを観ていて「やられたー」という印象が強いプレーといえば、

ブロックのドシャット、ノータッチエース、ノーブロックで決まったコンビ、絶妙なフェイントなどだが、

ずいぶんとやられてしまった。


スコアを見るとワンサイドゲームではないのだが、

試合が進むにつれ、相手もアジャストしてくる。

それについて行けてないような…


森田さん・高橋さんも得意なコースなど、相手チームに研究されてしまっている。

この壁を破って欲しい。



昨日は正直・更新する元気がなかった、、、、、。


コンディションを整え・気持ちを切り替え、また頑張ってください。




嘉悦は失セット0。多少もたつく点はあっても両センターのブロック力と岳選手の個人技はやはりすごい。


筑波はライトに中村さん(島田商)が入ってからチームがうまく回っているように感じる。


東京女子体育大はレシーブ・つなぎの良い粘りがあるチーム。セッターの斉藤さんがうまい。


青学は松蔭に敗れ手痛い一敗。らしくない細かいミスが気になります。

がっかりした話・3題&シャープが…

2007-09-21 00:18:46 | バレーボール全般
その一

西東社より大林素子さん監修の「DVDでよくわかる!バレーボール」という本が出版された(1,400円+税)。

さっそく私も読ませて(&見させて)いただいた。

まず実技モデルが嘉悦大学の皆さんというところがカレッジファンの私としてはうれしいし、

永富有紀さんも出演されている。

板やバケツを使った練習、ブロードに入るときのフェイクの入れ方などなど「なるほどなー」と思わされる。

が、「スパイクの基本・空中で体を弓なりに」はどうなのかなー。

結果として弓なりになるだけであって、初心者が勘違いして後屈・前屈でスパイクを打つことを覚えてしまったら。

良くて腰痛・悪ければ腰椎分離…

大林さん、あなたの期待されている高校の後輩もそうだったんじゃないかと思うのだが。

「クイックの基本・コンパクトにスイング」これもどうかなと、、、。

この本だけじゃなく、本当に多くの入門書がこういった書き方をしているのは疑問。




その二

月刊バレーボール10月号・P86『松平康隆と語るバレーボール・パッション』

松平さんと・京都橘高校監督の三輪先生が「日本が世界と戦うためには守備が大切」との共通認識を示している。

大変失礼だが素人だってそう思う。

問題は大型選手にどうやってレシーブ力をつけさせるか。

そのノウハウは?

小学生のフリーポジション制はやっぱりダメでしょう?

なぜそこまで言及してくれないのか…





その三

JVAのHPに

JVA貝塚アカデミー生徒の受入高校公募について(http://www.jva.or.jp/information/20070919001.html

が出ていた。

結局ユース・ジュニア育成の柱は学校教育だからなー。

仕方がないとはいえ、なんか限界を感じさせるな。




シャープとパイオニアが資本提携、共同で製品開発(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070920-00000875-reu-bus_all

『エレクトロニクス企業の中では苦戦を強いられているパイオニアを救済する意味合いがあるのでは、との質問に対し、片山社長は明確に否定。会見後に記者団に対し「パイオニアのすぐれた技術を評価しており、こちらが助けてもらう側」と語った。ただ、パイオニアの須藤社長は「買収防衛的な胸算用はあった」と述べた。』

だそうです・・・・・

早稲田、あと一歩届かず

2007-09-20 00:17:05 | 大学バレー
17日(月)の関東一部、早稲田はインカレ2連覇中の青学にフルセット負け。

春季2位の東京女子体育大学・同1位の青山学院大学に対して連敗したものの、

よく食い下がっていると思う。

ラリーを続けよう・全員でボールをつなげようという必死さが伝わってきた。

そのことで相手があわててミスを出してくれれば早稲田のペースだが、

上位校はイージーミスはそんなにしない。


どう点を取るか。

点取りゲームのバレーボールなのだからこの点も大切。

特にこの日なかなかサイドアウトが取れなかった、

第1ローテでの攻撃の組み立てを詰めてくれれば…と思います。

序盤に捨てプレーでも良いので、浅熊さんのAクイックを見せておく

というのもアリかと。


レセプション(サーブレシーブ)が連続して乱れたときは、

フォーメーションを変えてみてもいいのでは。


スタート・ローテーションも含めて、早稲田は挑戦者の立場なのだから

時に思い切った手を使ってみてもいいと思う。


次節は高さとパワーが持ち味の嘉悦・筑波との戦いになる。

東体・青学とはチームカラーが違うだけに、どんな戦いを見せてくれるか楽しみにしている。




この日、会場で元韓国ナショナルチームのエースで、早稲田OBでもある「アジアの大砲・姜萬守(カン・マンス)さん」をお見かけした。

いやー、やっぱり大きいなー。

榛澤選手・久光へ 鶴田さんはバンブー入り

2007-09-17 00:47:57 | V・プレミア
皆さん周知のことと思いますが、

元パイオニアの榛澤舞子選手が久光製薬スプリングスへ入団し、

久光の元セッター鶴田桂子さんの武富士バンブー入りが決まったとのこと。

久光HP→http://www.springs.jp/

鶴田さんの記事→http://kyushu.yomiuri.co.jp/sports/spomain/sp_07091502.htm


バンブーの「伊豫谷選手が勇退」したことを知ってから、

セッター二人(春山・平井選手)ということはあるまいと思い、

何かアクションを起こすだろうと思ってはいた。

9月5日(http://blog.goo.ne.jp/wataridori-1959/e/32e88a2ccf9048182728c96dd4c72712)はその想いから書かせてもらったのだが、

まさか鶴田さんとは…


スプリングスにとって鶴田さんは大功労者だと思うのだが、

なんとも複雑な気分。

とはいえ、鶴田さんのトスをエステス選手や吉澤選手がスパイクするシーンを想像しただけで、

なんともうれしくなってしまう。

観戦が楽しみ。





昨日(16日)から、関東大学女子一部・秋期リーグが始まった。

早稲田は黒星スタート。

何とか入替戦だけは、、、。


早稲田の恩田さんをはじめ4年生の皆さんにとっては、

とうとう最後のリーグ戦となってしまった。

悔いの残らないよう思いっきり戦ってください。


9月16日の結果はコチラ→http://www.volleyball-u.com/kanto/h19/autumn/results/0916.html

祝!優勝 コンビの確立を

2007-09-14 19:35:49 | 全日本
アジア選手権での金メダル。

本当に素晴らしい。おめでとうございます。


テレビ中継で何度も「24年ぶり」とアナウンスされていたが、

24年前は決勝で中国に完勝した。

が、その敗北が中国を何倍も強くする要因となったのは間違いないだろう。

中国は必ずリベンジを果たそうとするだろう。

結果に満足することなく、日本はさらに進化しなくてはならない。


前回セットからアタックまでのスピードをさらに上げるべきと言ったが、

それは手段であって、

目的は「いかに相手ブロッカーの枚数を減らすか・無力化するか」である。


カザフスタン戦を観ていると、竹下選手にAランクの返球が返っているのに、

ブロックが2枚ついてしまういつもの光景が繰り返されていた。



第1セット立ち上がり、荒木選手が一生懸命おとりに跳んでいるのに

相手MBは全く惑わされることはなかった。

木村選手への「平行」トスに2枚ブロックがつき、フェイントをせざるを得なかった。

トスが上がった時点で、荒木選手は打てないとすぐ分かるからだ。

トスの軌道が悪い。


同じく1セット目・5―4の場面、チャンスボールからの栗原選手のバックアタックが止められた。

日本の前衛は、竹下・杉山・高橋選手。杉山選手はライトへ走り・高橋選手はレフトで高速平行を待っている。

カザフスタンのブロッカー陣、レフトサイドのブロッカーは杉山選手のブロードを警戒したのかやや左サイドへ動く。

ライトブロッカーは高橋選手の速いトスに対応するためアンテナ寄りに立っている。

竹下選手のトスは中央に山なりに上がった。栗原選手のバックアタックだ。

MBだけでなく、ライトブロッカーもヘルプに入る。2枚ブロックの完成。

中央からのバックアタックの場合、杉山選手はAかBクイックのおとりに入らなくてはならない。

ただしそれでも1.2秒もかかるバックアタックでは2度飛びで対応されてしまうが、少なくともライトへ回ったのではフェイクにはならない。


チャンスボールからの展開で2枚ブロックがつく、これがコンビバレーといえるだろうか!?


ブロードも高橋選手の高速平行(この試合は0.9秒というトスもあった)も個人技。

この試合の流れを変えた荒木・木村選手のサーブ、当然個人技。

個々の力は当然必要だが、それだけではダメだろう。

コンビバレーの確立を望む。

アジア選手権 対中国戦~さらにスピードを

2007-09-12 15:07:32 | 全日本
日本はいいバレーをした。

素直にうれしいです。

優勝まであと2勝。取りこぼしのないよう願ってます。


しかし中国はどうしたのだろう。

周蘇紅選手まだ老け込む年でもないのに、ここ数シーズン不調に思えるし、

楊昊選手もまったくダメだった…


この日の日本はまずブロックが良かった。

荒木選手、横への移動がなかなか速かった。

全体的に今シーズンの成果は出ていたのでは。


攻撃も局面・局面ではスピード感が感じられた。


私が計測した値ですので、あまりアテにはならないかも知れませんが、

この日のセットからアタッカーがボールヒットするまでの所要時間は以下の通り。

敬称は略させていただきます。


レフト平行 
  日本 1.0~1.1秒(高橋・木村)1.3秒(栗原)
  中国 1.2秒
  *ライト側への平行トスも、おおむね同じ


バックアタック(センター)
  日本 1.3秒(栗原)


バックアタック(ライト)
  日本 1.3秒(栗原)
  中国 1.2秒(楊昊) 


ブロード(ワイド=セッターとライト側アンテナの中間ぐらいの位置からの攻撃)
  日本 0.6秒
  中国 0.6秒


ブロード(L=ライト側アンテナからの攻撃)
  日本 1.0秒

Aクイック
  中国 0.3秒


アテネ五輪の決勝戦での中国は

レフト平行とライト側からのバックアタックのそれは、

0.1秒速い1.1秒だったので、馮坤選手の穴はスピード面にも現れている。


日本のバレーを観ていて、攻撃にテンポが感じられないことが多いのだが、

レフト平行にブロードのL、バックアタック全て1秒以上かかっている。

ワイドの0.6秒が唯一速い攻撃なのだから、そう感じていたのかもしれない。


中国のAクイックは0.3秒。

本当に速くて・高くて、そして力強い。

トップ・アスリートでも全身反応時間は0.2秒程と言われているので、

コミットでなければワンタッチも取れないだろう。

こういった攻撃が日本には必要。

杉山選手が2セット目に見せたCクイックも0.3秒だったが、

肘が曲がり高さも強さもなかった。


しかしその杉山選手、第2セット25―25から見せたワイドは0.5秒で高さもある素晴らしい攻撃だった。

中国のMBもついて行って2枚ブロックだった。あとコンマ1秒遅かったらブロックにかかっていただろう。

あの場面、竹下・杉山・高橋選手がフロントで苦しい場面だっただけに、本当にファインプレーである。

が、コンビという面では栗原・木村選手がバックアタックのアプローチもしていないというのはまずい。

その素振りを見せていれば、簡単に2枚つかれることも無いのでは。

日本のバレーはコンビになっていない、というのはこんな場面を指して言っているのだ。




最後にブラジルのセット→ヒットまでの時間を

レフト平行 1.0秒

Bクイック 0.5秒

バックアタック(センター) 0.8秒

バックアタック(ライト) 1.0秒


日本とブラジル、体格・体力でそう差があるとは思えないが

この攻撃の速さ。そして組織的ブロックにおいてまだまだ差がある。


ブロードだけでなく、0.3秒以内のAと、0.5秒以内のBクイックが打てること(高さ・強さも必要)。

両サイドからの攻撃は1秒以内。

バックアタックも1秒以内。

全日本の目標数値として欲しい。

ハンドボールを観て浜田理論を再認識

2007-09-06 23:47:38 | バレーボール全般
愛知県豊田市で行われていた、ハンドボール(男子)の北京五輪アジア予選。

日本は韓国に敗れ、20年ぶりの五輪出場の夢が絶たれた(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070906-00000135-jij-spo)。


テレビ中継は少ないが、観るスポーツとしてのハンドボールは好きである。

バレー馬鹿の悲しい性で、見聞するものをすぐバレーに結び付けてしまう癖があるのだが、

日韓戦のビデオを観ながら、往年の名プレーヤーで現KUROBE監督・浜田勝彦氏の

「スパイク動作=野球の投球動作」という理論を思い出した。
http://www.jsvr.org/index_j.html 
このページの「EVENT」の「研究集会」→
「2002年第2回バレーボールミーティング」を開き
PDFファイルを開いてください)

ハンドボールのシュート動作も正に投球動作と言ってよい。


体幹の回旋を使わなかったら、スピードとコントロールが両立したシュートを放つことは難しいだろう。

バレーのスパイクも同様。



バスケットもハンドボールも男子は五輪への切符を取れなかった。

植田JAPAN、たのんまっせ。

サプライズはまだありそうな予感

2007-09-05 22:26:51 | バレーボール全般
相変わらず古い話題で申し訳ないですが、

高橋みゆきのNECレッドロケッツへの復帰と(http://www.necsports.net/w_volley/news/archive/index.php?filename=070904_01.html

成田郁久美選手の入団(http://www.necsports.net/w_volley/news/archive/index.php

が発表された。


さらに、仁木希選手が久光製薬スプリングスへ入団(http://www.springs.jp/


これは個人的な・希望も多分に含んだ予想なのだが、

更なるサプライズ(高橋・成田選手については驚きはないが)があと一つ・二つあるのでは。



選手のプロ化、大いに結構。

次はスタッフのプロ化、そしてリーグのプロ化。


人的交流も大いに結構。

むしろまだまだ足りないくらい。

選手・スタッフの海外も含めた交流拡大に期待。