女子バレー徒然草

バレーボール(主に女子)について感じたことを書き綴った雑感記です。
※画像等の転用・転載は固くお断り申し上げます。

全日本女子12名が決まる

2008-04-28 22:31:52 | 全日本
北京五輪の最終予選を戦う12名が決まりました。

コチラ→http://www.jva.or.jp/world/2008/oqt/women/list.php

WS4名、MBが4名、セッター2名、レシーバーが2名。


候補に名前があがっていたらしい内田選手(パイオニア)と有田選手(NEC)が外れたこと、本当に残念です。

お二人がいれば違うバレーが観られたのに、と思います。


河合選手は良い選手だと思います。が、竹下選手とタイプは似ているのではないでしょうか。

横山さん(デンソー)という選択もあったのでは、と思います。


狩野美雪選手は大いに期待できますが、

180㎝以上あるWSが栗原・木村選手だけということに寂しさを感じます。

選手・指導者の皆さんにはもう少し考えていただきたく思います。

ビジョンが無い・ノウハウがが無い、といわれても仕方がないのではないでしょうか。


最終予選、たとえホームでも楽観視は出来ません。

良い調整をして5月17日を迎えて欲しいと思います。

叱ったらいけないの?

2007-12-03 23:49:52 | 全日本
12月3日の産経新聞【日本よ】~叱らないで下さい~

という石原慎太郎氏の論文は興味深かった。

Web上には無いので、勝手に要約・紹介させていただきます。


==ここから要約==

定年を迎えた旧友から聞いた話だが、

ボランティアで地元の中学校などで英語を教えることになったが、

最初に校長から「生徒を絶対に叱らないで下さい」と言われるそうだ。

しかし”叱る”という行為を欠いた教育なるものがこの世に有り得るのだろうか?


以前・私(石原)も、

国立研修センターでバレーボールの女子チームの監督に請われて、

選手たちに40年前の東京オリンピックで、

鬼と言われた大松博文監督に率いられた東洋の魔女たち日本チームが、

ソビエトを遂に倒して優勝した時の感動を話した。

ところが・談話が終わった後エレベーターまで送ってきた監督が

「おっしゃることはよくわかりますが当節はなかなかあの頃のようにはいかないのですよ。

今の選手は強く叱るとすぐに泣く、すねる、やめるという者までいるのでしてね」

と言ったのには驚いた。


しかしある時そのことを名誉都民であり、

日本男子バレーボールをミュンヘン・オリンピックで優勝させた松平康隆さんに話したら、

言下に「だから駄目なんです!そんなことで優勝出来る訳がない!

監督が選手に好かれようとするのは絶対に間違いだ!

叱られて、すねてやめるという選手がいたらやめさせたらいい」

と言われ「得たり!」と思った。


監督が選手に好かれようとしたり、

教師が生徒に愛されようとしたり、

親もまた子どもにただ愛されようとするのは、

所詮はその場しのぎの保身でしかない。

動物行動学者のコンラート・ローレンツも、

「幼い頃・肉体的な苦痛を味わったことの無い者は・長じて不幸な人間にしかならない」

と言っている。

暑さ・寒さを我慢する、つらい作業で苦労する、

そうした試練の堆積こそが大脳生理として・人間の脳幹を鍛え、

正当な喜びや悲しみ・怒り・発奮をそなえたまともな強い人間を育てるのだ。

==以上・要約終了==


松平氏に対しては、色々好き勝手に言わせていただいてきたが、

上の発言はその通りだと私も思う。

(尚、雑誌「正論」の2008年1月号に石原氏と松平氏の対談が掲載されており、上記の内容も掲載されています)



国立研修センターで合宿をしているチームといえば、全日本のことだろう。

WCが始まる前『僕らの時代』(フジテレビ系・日曜7時30分)に中田さん・吉原さん・竹下選手が出演しフリートークをしていたが、

「アジア選手権後、休みは10日あった」

「食事を残す選手もいます」

という竹下選手の発言に中田さんは呆れていたが、

私も呆れ果てた。


大松監督の手法は現在通用しないだろうし、

精神論が全て(必要かつ十分)とは思わないが、

それにしても叱らないとはどうしたことか。

プレーをサボる選手も出てくるわけだ。

まあ、叱り方というのも考えなくてはならないのだろうけれど。



野球の日本代表の戦いには本当に胸が熱くなったが(ブラジル戦と『ガリレオ』は録画したものをこれから観ようと思う・笑)、

全日本女子の戦いぶりに心が動かされることはなかった。


「しょーちゃん」などと言われているようではダメだな。

やっぱり7位か、と思いつつもガッカリ

2007-11-17 10:56:18 | 全日本
全日本女子、過去最低の7位ですか。

アジア選手権で中国を倒し、24振りに優勝したのも事実なんだけど、

アジアのレベルは世界からかなり離されている、ということなんでしょう。

この辺も男子とダブってきていますね。


「中国に勝った」「アジア選手権で優勝した」

ということで、油断というかこのままのチーム作りで十分いける、

という錯覚があったのではないかと想像してしまう。


NFL(アメフト)の何人かのヘッドコーチなどは、相手チームを研究した上で、

最初の十数プレーをあらかじめ決めておき(通常はワンプレーごとにQBにインカムで指示を出す)、

徹底してその練習をする、という話を聞いたことがある。

日本のバレーはその場その場の思いつきだもんな。

即興が悪いとは言わないが、それにしてもデザインされたプレーがなさ過ぎるという印象が先にたつ。


選手個人の即興プレーにも傾向があり、

相手チームには完全にお見通し、といった感が強かった。

いくら頑張って・気合を入れて・集中してパーを出しても(監督の○○○がパーという意味ではない・笑)、

相手がチョキでは勝てるわけがない。


しかし、全日本女子の監督ともあろう者が、

「ガンバレ」「集中!!」という言葉ばかり、というのも情けない。

NumberPLUS&すぽると&男子12名決定

2007-11-12 23:48:29 | 全日本

9月12日に「アジア選手権 対中国戦~さらにスピードを」(http://blog.goo.ne.jp/wataridori-1959/e/0ed7534488ab8c84e570847277253e17) を書いたが、

相変わらず栗原選手へ上がるトスは噴水のようでガッカリさせられる。

「栗原選手はもっと速いトスを打てるようになるべきだ」と考えるのは間違い。

パイオニアで栗原選手は今より0.2秒ほど速いテンポでアタックしている。

わからん・・・・・

 

『Number PLUS 全日本女子バレー完全読本』のP34に

ヨーコ・ゼッターランドさんの「今こそ方向性の確認が必要」という提言があるがその中に次の一節がある。

“全日本の特徴に「スピード」が挙げられるが現段階では海外のチームと比較してプレーの中の球質が速いとは考えづらい。データの解析と数値化で差が分かるはずで・・・”

バレーの専門家でなくとも、セットからアタックまでの時間などストップウォッチやビデオのコマ送りなどですぐ導き出せる。

動作解析ソフト(簡単なものは1万円もしない)を使えばさらにさまざまなデータが出せるだろうし、

他チームとの比較など容易に出来るはず。

本当にわからん・・・・・

 

金曜日のフジテレビ系「すぽると」にラグビートップリーグ、サントリー・サンゴリアスの清宮監督が出演、 フローレンス・ダバティ氏のインタヴューを受けていた。

その中で印象に残った発言があったので勝手に要約・紹介させていただく。

「私はサッカーや野球をやっていたが、高校に入ってラグビーというスポーツを選んだ。

今、体がでかい・背が高い・足が速い、こういった子供たちの選択肢にラグビーはない。

皆、他のスポーツに流れてしまう。ここをどうにかしないと。

具体的にはメディアに育ててもらいたい。

今までメディアが育てたスポーツというのは確かにある。

次はラグビーをお願いしたい。」

スカパーではラグビー中継が多く私などありがたく思っていたが、それでもこういった意見が出る。

地上波のゴールデンタイムに中継があるというのは、本当にすごいことなのだ。

このありがたい状況を関係者がどこまで生かそうとしているのか。

まあ知る由もないが、しっかり頼みます。

 

 

全日本男子の12名が決まったそう→http://www.jva.or.jp/world/2007/worldcup/men/list.php

齋藤選手・阿部選手は残れませんでしたか、、、

それにしても順当な人選だと思う。女子とは大違いですね。

タイプの違うセッター。

WSの控えには信頼のおけるベテラン。

勢いのある若手もいる。

男子大会が楽しみです。


スパイクの違い 日本とイタリア

2007-11-09 19:14:13 | 全日本
私がスパイクフォームにこだわるのは、ゴルフをやっていたせいだろうと思う。

全てとはいえないだろうが、多くのゴルファーはスイングにこだわり研究するものだ。

ゴルフ雑誌には毎号トッププロのフォームの分解写真が掲載されているし、

練習場やゴルフコースには分解写真を撮ってくれるサービスを実施している所もある。

以前某ゴルフ場でそのサービスを利用し、出来上がった写真を見てビックリそしてガッカリした。

右手のコックが早く解け、タメのないスイングになっていた。

「これじゃ飛距離は出ないなー」と思わされた。


とにかく間違ったスイングをしていては、それなりの結果しか出ない。

飛距離は稼げないし・あらぬ方向に飛んでいってしまう。


バレーボールでもパフォーマンスが上がらないのはフォームに原因があるのでは?

とは考えられないだろうか。




前置きが長くなってしまったが、前々回に続き日本人選手と外国人(イタリア)選手のスパイクフォームを比べてみたい。

画像が不鮮明で本当に申し訳ないです。



デルコーレ選手
対日本戦立ち上がり早々の場面。レセプションをこなし(バックレフトの位置)

右足がアタックラインのすぐ前あたりで踏み切り

右肘はやや高い位地にあるが、掌は下向きで体もほとんど後傾していない

このスパイク、セッターのセットからヒットまで0.9秒であった
荒木選手はつけきれていない

スパイクはクロスコートに決まった
不鮮明で分かりづらいと思うが、前腕は回内運動をしながら内側(左股関節の方)へ振り切っている
多くの日本人選手は体の外側へ振っているが、、、外側へフォローを取ると振り切ることが出来ないと思うのだが
デルコーレ選手はFIVBのHPによれば、180㎝/73kg・最高到達点は296㎝
日本人選手と大して変わらない数字なのに、スパイクのキレは段違いに感じられる




韓国戦における木村選手のバックアタック
見事に体が弓なりになり、右ひじも耳の所まで上げられている
日本の教科書に書いてある通りといっていい

フォロースルー、右手は外側へ
木村選手のアタックは巧さは感じられるが、もっと爆発力があってもいいと思う
ガモワ選手やルイザ選手と比較して言っているのではない
ブラジルの選手やデルコーレ選手と体格的にはさほど差はないのだから・・・
なぜなのか、やはり打ち方が違うからなのでは
「日本の教科書」に書いてあることに疑問を抱いてしまう




バラッツァ選手のAクイック
右足はセンターラインとアタックラインの中央あたり

右肘は両肩の延長線上・右掌は下向き・体もそれほど反っていない

バラッツァ選手のフォームでは「腕を振り回し過ぎるので、早い攻撃は出来ない」
というのが一般的な「日本の教科書」の解釈だが
ブラジルやイタリアの選手はWSもMBもスパイクフォームはみな同じといってよい
ちなみにこのアタックはセットから0.3秒でヒットしている




タイ戦における杉山選手の一人移動時間差
とても良い攻撃だと思うが、ジャンプがちょん飛びになっているのが残念

かぶり気味だったため着地後転んでしまった・・・
しかし日本の選手はよく着地後転びますね
アクシデントを避けるためやむを得ず、というのなら分かりますが、野球でも投手は投球後5人目の内野手としてすぐ守備体勢をとるのは当たり前
バレーでも同じでしょう
自分でブロックフォローしたり、リバウンドを処理したりとか、、、




韓国戦の荒木選手のAクイック

キム・セヨン選手に1枚でシャットされる
もう少しネットから距離のあるところでヒットできれば、ブロックをかわしやすいと思うのだが

せっかくゴールデンの放送なのに・・・

2007-11-08 23:50:57 | 全日本
イタリア戦の視聴率ちょっと低めに10%としても、

単純計算で1千万人以上の人が観ていたことになるのか、、、。

勝つのが難しいと分かっていても、あの試合ではガッカリしただろう。

日本バレー界全体が深刻なことと受け止めて欲しい。

特に女子強化委員の皆さんには。


何と言うか、覇気とか一体感とか体の切れがあまり感じられないのは心配。

アジア選手権の中国戦がピークだったのかな・・・・・


全日本女子、今シーズンの最大の目標はどこにおいていたのだろう。

1.中国戦なのか

2.ワールドカップのメダル(=北京五輪の切符獲得)なのか

3.その両方なのか


「3」だったとすれば調整も失敗したのでは。

来年は最終予選と五輪という、大きな山を二つ越えなくてはならない公算が大きいのだから、

その辺の反省点はしっかり洗い出して欲しい。


今のままでは、最終予選でアジアのチームに足元を救われるような気がしないでもない。


CSのブラジルvsキューバの解説をしていた真鍋監督(久光)が

「レベルの高い試合ですねー」と思わずうなっていたが、

地上波のゴールデンタイムの放送なのだから、

質の高いバレーを見せてください。


まぁそんな急には変われないか、、、、、。

パウラ・栗原・ファビアナ・荒木選手

2007-11-05 22:12:35 | 全日本
ワールドカップ2007が始まった。

全日本は、、、まぁ勝手に「心中」してくれという気分。

昨日の様な試合を見せられると、そんな投げやりな気分に。

それに相変わらずオフェンスのテンポが遅すぎる。


今まで、日本の選手はスパイクフォームが悪いとか色々言ってきたので、

今回はブラジル選手との比較をしてみたい。

現地で撮影したものを使用するのが当たり前だが、

それが叶わないので、録画した画像を使用するという苦し紛れの手段を用いた。

知識不足・並びに画像の見難さをお許しください。



ブラジルのパウラ選手


右肘の位置(両肩の延長線上)と角度(90度)
分かりづらいが掌の向き(下向き)
骨盤の向き(ネットに対して90度に近い)
ここがポイント


日本の教科書では「体を反れ」といっているが、体軸は真直ぐ立っている




このレフト平行はセットからわずか0.9秒もかからずヒットしている。
一見すると腕を振り回しているように見え、「速いトスは打てない」と思われがちだが、実際は違う。



栗原選手
肘の位置・角度、掌の向きがパウラ選手とは違う。
体幹も後傾している。



素人が偉そうに言って誠に申し訳ないと思うが
「後傾→前傾」を意識するより、「体幹の回旋」を意識したらどうだろうか。
腰を痛めていることがとても気になる。

今回は栗原選手を例にしたが、彼女だけでなく日本の女子選手はほとんど同様です(成田・仁木選手は例外)。





上;ファビアナ選手  下;荒木選手
踏み切りの位地の違いに注目。荒木選手はネットに近い。
日本のMB全般(男子も)に言えることだが、ネットに近すぎる位置でのジャンプがある。

ヒットポイントがネットに近すぎると、打球にアングルをつけにくい。
腕も振り切れず「叩く」というよりも「落とす」感じに。
勝負所で「落とした」スパイクでは頼りにならないと思うのだが、、、
昨日の4セット目の終盤のように。

もうすぐWC、なのに・・・

2007-10-29 15:29:59 | 全日本
WC開幕がいよいよ4日後に迫ってきた。

TVスポットや、プロモーション番組(今夜のネプリーグには中田久美さんが出演される)など何度も目にしたが、

私自身、どういうわけかまったく高揚したものがない。

理由は二つ。

私事都合のため生観戦を断念せざるを得なかったこと。

もう一つは内定したといわれる全日本12名の顔ぶれである。


バレーファンが10人集まれば、10通りの全日本が出来るかもしれない。

だからあの選手が良いとか悪いとか言うつもりはない。

選ばれた選手・全員が活躍して欲しいと願っている。

が、それにしても疑問が残る。


私は今から勝手に

「点を取る時はこういうパターンで・やられるときはこう」

と想像してしまっている。

その後のマスコミの反応も大体あんなものかと考えてしまう。


頭の中の全日本は、何と言うか躍動感もインテリジェンスもないんですよね、、、。


あくまで不遜な輩の想像であることを願っていますが。

WCの組み合わせ決まる

2007-10-03 23:46:43 | 全日本
ワールド・カップの出場国も決まり、日程も発表された。
http://www.vbworldcup.jp/2007/jp/women/schedule/
(このページ上部の「10月2日、対戦カードが…」をクリックしてください。PDFファイルが開きます)


中国とロシアが参加しないのは残念だが、

日本としては何とか上位3チームに食い込み、

北京への切符をもぎ取って欲しい。

なんだかんだ言っても、全日本は応援したいんですよ。

日本人ですから、、、。


3位以内に入るために2敗までが限度と仮定すると、

ブラジルはともかく、キューバ・アメリカ・イタリア・セルビア・ポーランド戦のうち、

2つ以上の負けは許されない(それ以外の国に負けるのは論外)。

そう考えるとチト厳しいな。


ブラジルはよほどのことがない限り切符は確定。

残り2枠をヨーロッパ勢とキューバが争うといった構図だろうか。

日本・アメリカはちょっと苦しいかもと予想。



日本としては11月4日のセルビア戦、11月7日のイタリア戦

この2試合とも勝利を得られれば、と思う。

1勝1敗では厳しくなる(2敗するようではダメ)。

イタリアに勝って開幕5連勝。何とかたのみます。

非国民の予想を裏切ってください。




ところで出場候補選手19名も発表されている。(http://www.jva.or.jp/world/2007/worldcup/women/list.php

東龍の河合選手は確かに良い選手と思うが、他にもセッター候補いるのでは。

さすが「竹下・高橋選手と心中」する覚悟の柳本監督ですな。

祝!優勝 コンビの確立を

2007-09-14 19:35:49 | 全日本
アジア選手権での金メダル。

本当に素晴らしい。おめでとうございます。


テレビ中継で何度も「24年ぶり」とアナウンスされていたが、

24年前は決勝で中国に完勝した。

が、その敗北が中国を何倍も強くする要因となったのは間違いないだろう。

中国は必ずリベンジを果たそうとするだろう。

結果に満足することなく、日本はさらに進化しなくてはならない。


前回セットからアタックまでのスピードをさらに上げるべきと言ったが、

それは手段であって、

目的は「いかに相手ブロッカーの枚数を減らすか・無力化するか」である。


カザフスタン戦を観ていると、竹下選手にAランクの返球が返っているのに、

ブロックが2枚ついてしまういつもの光景が繰り返されていた。



第1セット立ち上がり、荒木選手が一生懸命おとりに跳んでいるのに

相手MBは全く惑わされることはなかった。

木村選手への「平行」トスに2枚ブロックがつき、フェイントをせざるを得なかった。

トスが上がった時点で、荒木選手は打てないとすぐ分かるからだ。

トスの軌道が悪い。


同じく1セット目・5―4の場面、チャンスボールからの栗原選手のバックアタックが止められた。

日本の前衛は、竹下・杉山・高橋選手。杉山選手はライトへ走り・高橋選手はレフトで高速平行を待っている。

カザフスタンのブロッカー陣、レフトサイドのブロッカーは杉山選手のブロードを警戒したのかやや左サイドへ動く。

ライトブロッカーは高橋選手の速いトスに対応するためアンテナ寄りに立っている。

竹下選手のトスは中央に山なりに上がった。栗原選手のバックアタックだ。

MBだけでなく、ライトブロッカーもヘルプに入る。2枚ブロックの完成。

中央からのバックアタックの場合、杉山選手はAかBクイックのおとりに入らなくてはならない。

ただしそれでも1.2秒もかかるバックアタックでは2度飛びで対応されてしまうが、少なくともライトへ回ったのではフェイクにはならない。


チャンスボールからの展開で2枚ブロックがつく、これがコンビバレーといえるだろうか!?


ブロードも高橋選手の高速平行(この試合は0.9秒というトスもあった)も個人技。

この試合の流れを変えた荒木・木村選手のサーブ、当然個人技。

個々の力は当然必要だが、それだけではダメだろう。

コンビバレーの確立を望む。