夢枕

一匹でも多くのワンちゃんに優しい飼い主さんを!
世界中、たったひとつの命との出会いをサポ-トいたします

《一期一話》小沢蘆庵

2022年12月31日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》小沢蘆庵(おざわ・ろあん)

水とりのつばさの霜をはらふまにうきねの床やかつ氷るらん

水鳥が翼に降りた霜を払う間に水は氷となってしまうでしょう。それ程底冷えのする今夜です。『六帖詠草』江戸中期の歌人、国学者。
※「うきね」とは水鳥が浮かんだまま寝ること



《一期一話》白居易(はっきょい)

2022年12月30日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》白居易(はっきょい)

夜深くして雪の重きを知る
時に聞く折竹(せっちく)の声

深夜、いつの間にか大雪になっているらしい。竹の雪折れの音も響いて来ます。雪の夜の静寂が良く伝わって来ます。
唐代中期の漢詩人(772-846)
白楽天のこと。


《一期一話》夢窓疎石

2022年12月29日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》夢窓疎石(むそう・そせき)

はなむけに何をかなとは思へども本来空(ほんらいくう)の一物(いちもつ)もなし

疎石は鎌倉・南北朝時代の禅僧。足利尊氏を討つため都から鎌倉へ下った新田義貞に贈った餞別の歌。一切空の世界に住んでいるので、差し上げるものは何もありません。『新撰狂歌集』所収。


《一期一話》深草にすみたる女

2022年12月28日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》深草にすみたる女

野とならば鶉(うずら)となりて鳴きをらん かりにだにやは君は来(こ)ざらむ

業平が女に別れの歌を贈るとこの歌が返ってきた。私はこの地で鶉になって鳴いています。あなたが狩に来るかもしれませんから。

《一期一話》山口素堂

2022年12月26日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》山口素堂(やまぐち・そどう)

ほぞ落の柿の音聞く深山哉(みやまかな)

「ほぞ落の柿」といえば、柿が熟れて蔕(へた)ごと落ちること。食べる人も無くぼたぼたと落ちる柿。深山暮らしの静けさと人恋しさが詠まれています。『素堂句集』所収。



《一期一話》新倉一光

2022年12月25日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》新倉一光(にいくら・いっこう)

木枯の体当りせし山の音

冬ごもりしながら、山を伝う木枯に耳を傾けていると、突然ど〜んとただならぬ音が。これを「木枯の体当り」と観たところに、作者の鋭い感性が見て取れます。
『不老』所収。


《一期一話》近藤勇(こんどう・いさみ)

2022年12月24日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》辞世/近藤勇(こんどう・いさみ)

孤軍援(たす)け絶えて俘囚(ふしう)となり 君恩を願念して涙更(また)流る 快く受く電光三尺の剣ただ まさに一死をもつて君思に報(むく)いむ

囚われの身となったが幕府への義の為、斬首の太刀を快く受け様ではないか。


《一期一話》誹風柳多留

2022年12月24日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》誹風柳多留

片棒をかつぐゆふべの鰒(ふぐ)仲間

昨夜まで元気だった呑み仲間が棺桶で運ばれている。担いでいるのは昨夜一緒に河豚を食べた呑み仲間。ギョッとするブラック・ユーモアの世界。
昔から命を賭けてでも食べてみたいのが河豚。


《一期一話》辞世/吉田松陰

2022年12月23日 | 〈我が家のARCHIVES〉

《一期一話》辞世/吉田松陰(よしだ・しょういん)

身はたとひ武蔵の野辺に朽(く) ちぬとも留め置かまし大和魂

私の身が武蔵の地に朽ちてしまおうとも、大和魂だけは留めておきたいものだ。

※老中暗殺計画の罪で1859年11月21日獄内斬首、享年30歳。


《一期一話》格言

2022年12月22日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》格言

初物七十五日(はつものしちじゅうごにち)

江戸時代、その季節に初めて採れた野菜や果物、魚を食べると寿命が七十五日延びるといわれました。初鰹、初鮭、初茄子、初茸が「初物四天王」といわれ、なかでも初鰹は「見栄の食べ物」といわれ高値が付きました。



《一期一話》金子敦

2022年12月22日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》金子敦

セーターの胸にトナカイ行進す

楽しいクリスマスも寂しいクリスマスも瞬時に切り取ってくれる句です。「胸にトナカイ行進す」、この一言で全てのクリスマスが眼の前に浮かびます。『シーグラス』所収。



《一期一話》小林一茶

2022年12月21日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》小林一茶

栃(とち)の子やいく日転(ころ)げて麓迄(ふもとまで)

無骨な栃の実が山奥からごろごろと転がって、やっと麓(ふもと)までたどり着きました、という一茶の遊び心ある一句。
『版本題厳』所収。



《一期一話》格言

2022年12月21日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》格言

帯(おび)に短し襷(たすき)に長し

帯にするには短すぎ、襷に用いるには長過ぎる。中途半端で役に立たないことの例へ。タスキは本来神事の際に使用するものでしたが、江戸時代には家事、農作業等日常的に使用される様になり、ハレ用品ではなくなりました。



辞世/日野俊基

2022年12月20日 | 〈我が家のARCHIVES〉
《一期一話》辞世/日野俊基(ひの・としもと)

古来の一句死も無く生も無し 万里 雲尽き長江 水清し

北条政権を倒し「建武の中興」を成しとげたのが後醍醐天皇。その大事の中心にあって働き斬首されて果てたのが俊基。その彼の辞世の一句です。生死をも超越した境地が詠まれています。


ペット販売士ぽ-太郎

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