厳密にどこでボーリング調査をしているか確認していないが、早川町新倉の標高は600m、大鹿村釜沢の標高は900m、その間の距離約20kmだろうか。「南アルプスNET」によれば、「調査地域は、トンネル両端の有力な候補地とみられる」という。そうなのだろうか、と?を付すとともに、本当にそうだとしたら、やはりこの計画にとって地方は都会の踏み台ということになるのだろう。ちなみに標高差からみると、ちょっと勾配きつすぎる。
「伊那谷自然友の会報」の最新号である137号の「自然通信」の欄に、「リニア中央新幹線計画に想う」という投稿を読んだ。この伊那谷自然友の会は、単純な自然保護団体だと、わたしは思っていない。それはこれまでこの会の会長を務められた北城節男氏にしても堤久氏にしても、話を聞いたかぎり、単純に自然保護を主張しているわけではなく、現在の社会の実情、とくに地域の実情を理解した上で、どう自然と付き合っていくべきかというところを自ら悩みながら研究されていた。明確な答えを大声で主張されないあたりに、そんなお二人の人柄のようなものも見た。それだけ地域の実情にも悩んでおられると感じたわけだ。とはいえ、こうした団体には自然保護一点張りの人がいないわけではないだろう。さまざまな人たちが会話を続ける。それで良いはずだ。そんななか、前述した投稿には、リニア構想によるボーリング調査が始まったことに触れ、疑問を呈している。その疑問とは、
①この狭い日本列島でなぜ時速500kmの超高速列車が必要なのか。
②停滞する経済の中で膨大な建設費を生み出すことに疑問。
③沿線地域の自然破壊。
④電磁波・騒音の問題。
⑤沿線地域の開発が望めない。
⑥地方財政が逼迫している中、リニア飯田駅をつくる余裕があるとは思えないこと。
以上6点をあげている(投稿者 飯田市片桐晴夫氏)。
中央リニアについては、「中央新幹線建設報道にみる」でも触れた。造るなら直線、それはごく普通の考え方である。そして今回の投稿を見て改めて調査ボーリングの位置関係をうかがったものが冒頭のものである。そこから改めてこの計画を考えてみよう。投稿にある6項目は、こうした流れから指摘するには問題外のものがある。それは①②⑤⑥である。①に関しては基本的な構想の原点に、大都市を結ぶ交通として現在の「東海道新幹線に代わるものが必要」という主旨があるだろう。災害時の対応というものはとくにその原点にあるだろう。②に関しては採算性、経済性があると判断してJR東海が自ら進めるというのだから問題はないだろう。⑤に関しては、①と同様であって、沿線の開発などは必要ないのである。あくまでも大都市を結ぶ、それが原点。⑥は⑤の観点でいけば、造る側はどうでもよいことである。ということで答えは見えてくる。③と④という公害的なものが問題になるだけなのである。早川町新倉、そして大鹿村釜沢、どちらも山間の奥まったところである。ここにトンネルの口ができたとしたら、確かに自然環境に対しては負荷が大きい。本気でこんな計画をするというのなら、考え物である。それを長野県内の多くのリーダーが望んでいるルートに当てはめたら、そんなルートは辞めた方がよいに決まっている。まじめにそれが良いと思っているリーダーたちの頭の中は、まともとは思えない。
ということで、この構想が実現するとなれば、直線になる可能性が高い。それでもって③と④を解決するには、南アルプス市あたりの標高300m地帯でトンネルに入り、恵那市あたりの標高300m地帯でトンネルを出るという長大トンネルで建設してもらうのが最良の策と思うが違うだろうか。もちろん長野県内はすべてトンネルである。どうしても駅が欲しいというのなら地下トンネル駅である。そのくらいのことを頭に入れてどこかの市長は期待しているんだろうなー、などとわたしは考える。違うとしたら「人の血を吸って〝環境都市〟なんて言うな」なんて言いたくもなる。投稿された方も、推進しようとする方も、わたしの構想をJRに陳情する方がよいと思いますが・・・。
「伊那谷自然友の会報」の最新号である137号の「自然通信」の欄に、「リニア中央新幹線計画に想う」という投稿を読んだ。この伊那谷自然友の会は、単純な自然保護団体だと、わたしは思っていない。それはこれまでこの会の会長を務められた北城節男氏にしても堤久氏にしても、話を聞いたかぎり、単純に自然保護を主張しているわけではなく、現在の社会の実情、とくに地域の実情を理解した上で、どう自然と付き合っていくべきかというところを自ら悩みながら研究されていた。明確な答えを大声で主張されないあたりに、そんなお二人の人柄のようなものも見た。それだけ地域の実情にも悩んでおられると感じたわけだ。とはいえ、こうした団体には自然保護一点張りの人がいないわけではないだろう。さまざまな人たちが会話を続ける。それで良いはずだ。そんななか、前述した投稿には、リニア構想によるボーリング調査が始まったことに触れ、疑問を呈している。その疑問とは、
①この狭い日本列島でなぜ時速500kmの超高速列車が必要なのか。
②停滞する経済の中で膨大な建設費を生み出すことに疑問。
③沿線地域の自然破壊。
④電磁波・騒音の問題。
⑤沿線地域の開発が望めない。
⑥地方財政が逼迫している中、リニア飯田駅をつくる余裕があるとは思えないこと。
以上6点をあげている(投稿者 飯田市片桐晴夫氏)。
中央リニアについては、「中央新幹線建設報道にみる」でも触れた。造るなら直線、それはごく普通の考え方である。そして今回の投稿を見て改めて調査ボーリングの位置関係をうかがったものが冒頭のものである。そこから改めてこの計画を考えてみよう。投稿にある6項目は、こうした流れから指摘するには問題外のものがある。それは①②⑤⑥である。①に関しては基本的な構想の原点に、大都市を結ぶ交通として現在の「東海道新幹線に代わるものが必要」という主旨があるだろう。災害時の対応というものはとくにその原点にあるだろう。②に関しては採算性、経済性があると判断してJR東海が自ら進めるというのだから問題はないだろう。⑤に関しては、①と同様であって、沿線の開発などは必要ないのである。あくまでも大都市を結ぶ、それが原点。⑥は⑤の観点でいけば、造る側はどうでもよいことである。ということで答えは見えてくる。③と④という公害的なものが問題になるだけなのである。早川町新倉、そして大鹿村釜沢、どちらも山間の奥まったところである。ここにトンネルの口ができたとしたら、確かに自然環境に対しては負荷が大きい。本気でこんな計画をするというのなら、考え物である。それを長野県内の多くのリーダーが望んでいるルートに当てはめたら、そんなルートは辞めた方がよいに決まっている。まじめにそれが良いと思っているリーダーたちの頭の中は、まともとは思えない。
ということで、この構想が実現するとなれば、直線になる可能性が高い。それでもって③と④を解決するには、南アルプス市あたりの標高300m地帯でトンネルに入り、恵那市あたりの標高300m地帯でトンネルを出るという長大トンネルで建設してもらうのが最良の策と思うが違うだろうか。もちろん長野県内はすべてトンネルである。どうしても駅が欲しいというのなら地下トンネル駅である。そのくらいのことを頭に入れてどこかの市長は期待しているんだろうなー、などとわたしは考える。違うとしたら「人の血を吸って〝環境都市〟なんて言うな」なんて言いたくもなる。投稿された方も、推進しようとする方も、わたしの構想をJRに陳情する方がよいと思いますが・・・。
この記事はとても面白かったので、勝手に紹介させていただきました。
静かな山の暮らしを求めて外から移り住んできた方たちの中には、引っ越し先を探し始めている方もいるようです。
音はしないといっても巨大なものが動くわけですから風の音がするはずです。