今夜行われるフクアリでのジェフ戦を前に、
印象深いジェフ戦を「読解」してみたいと思う。
2002年ワールドカップの興奮冷めやらぬ2003年、
ジェフは、現日本代表監督イビチャ・オシムを監督に迎え、
「走るサッカー」を標榜して、快進撃を続けていた。
原監督をして、「いま一番勢いのあるチーム」と言わしめた当時のジェフ。
私の印象としても、本当にやりたくない相手だと思っていました。
オシムの言う「走るサッカー」を私は、
一番前に位置するフォワードと、一番後ろに位置するディフェンスとの距離を
短く、10人全員で守り10人全員で攻めるサッカーだと解釈していました。
ボールを中心に、選手がコンパクトに密集して、上下動を繰り返すのです。
選手同士の距離を短くすれば、パスも通りやすいし、
スペースが狭くなるぶん、相手はドリブルもしづらい上に、モタモタしていると
すぐに囲まれボールを奪われてしまいます。
ただし、このコンパクトな陣形を保つためには、
全員がサボらずに、「走る」必要があります。
ですから、このサッカーを実現するためには、
90分間走り続けるスタミナが必要になってきます。
それを、高いレベルで実現しはじめたのが、この年のジェフでした。
ただ、このサッカーにも弱点があります。
全員攻撃で10人が前がかりになり、ディフェンスラインが高い位置にある時に
ボールを奪い、ディフェンスラインの裏にロングボールを蹴る。
すると、ジェフの10人は、コンパクトな陣形を崩さずに後戻りをします。
執拗にそれを繰り返せば、ジェフの選手は素直に、行ったり来たりを
繰り返すでしょうから、途中から疲れが出るでしょう。
疲れが出れば、コンパクトな陣形にも綻びが生まれ、
攻撃しやすいスペースも出来るはず。
試合前、私がイメージした「ジェフ攻略法」です。
これを実現するためには、前線でディフェンスの裏を狙い続け、
ロングボールにいち早く反応し、飛び出しを続けられる、
スタミナのある選手が必要です。
当時、東京には、ジェフとの走りくらべに負けない選手がいました。
戸田光洋です。
彼は、東京一走れる男でした。
90分間、ピッチを縦に走り続けられるのです。
愚直なまでに走り続ける姿に華やかさはないものの、
相手ゴールラインまで、一度もボールに触れることなく走っても、
攻守が切り替われば全力で戻ってくる。
当時の東京は、左の戸田、右の加地、両選手の「無駄走り」なくして語れません。
彼らが攻撃サッカーを支えていたのです。
戸田はこの日も、走り続けました。
81分に交替するまで、愚直にタッチライン際を走り続け、
ジェフに走り負けなかったばかりか、
58分にはついに、ジェフのゴールネットを揺らすシュートを放ちます。
惜しくもオフサイドでノーゴールになりましたが、
ピッチを去るまでの間、ジェフの脅威であり続けました。
もしオフサイドでなかったら…
「いちばん勢いのある」ジェフに走り勝つことが出来た、
原さんと私の思惑通りのサッカーになったのですが。
試合はこのまま、0対0の引き分けに終わりましたが、
価値ある勝ち点1だったと思います。
昨年のワールドカップ緒戦オーストラリア戦でも、
この戦い方は有効だと思っていました。
戸田のような選手が走り続け、
ジェフの選手ほど走れないはずの大柄なオーストラリア人を疲れさせれば、
後半、間延びした陣形を縫うように、優秀な中盤選手が
決定的な仕事をしてくれるだろう、そう思ったのですが、
ジーコはそのようにはしてくれなかったですね。
オシムの考える「いいサッカー」
原さんが考える「攻撃サッカー」が、真正面からぶつかりあって
緊迫感のある勝負が、この日市原臨海競技場で繰り広げられました。
原さんのFC東京が見せたベストマッチのひとつだと思っています。
今日はどうなるでしょうね。
2003年頃から躍進を遂げ始めた東京とジェフ。
2007年は、仲良く前半戦を低迷していましたが、
これまた仲良く、一緒に息を吹き返しました。
先手はいつも、東京でした。ナビスコ杯をはじめて取ったのも東京が先ですもん。
じゃあ、今日の「前半イマイチ後半巻き返し」対決
勝つのは東京でしょうね♪
マサト
印象深いジェフ戦を「読解」してみたいと思う。
2002年ワールドカップの興奮冷めやらぬ2003年、
ジェフは、現日本代表監督イビチャ・オシムを監督に迎え、
「走るサッカー」を標榜して、快進撃を続けていた。
原監督をして、「いま一番勢いのあるチーム」と言わしめた当時のジェフ。
私の印象としても、本当にやりたくない相手だと思っていました。
オシムの言う「走るサッカー」を私は、
一番前に位置するフォワードと、一番後ろに位置するディフェンスとの距離を
短く、10人全員で守り10人全員で攻めるサッカーだと解釈していました。
ボールを中心に、選手がコンパクトに密集して、上下動を繰り返すのです。
選手同士の距離を短くすれば、パスも通りやすいし、
スペースが狭くなるぶん、相手はドリブルもしづらい上に、モタモタしていると
すぐに囲まれボールを奪われてしまいます。
ただし、このコンパクトな陣形を保つためには、
全員がサボらずに、「走る」必要があります。
ですから、このサッカーを実現するためには、
90分間走り続けるスタミナが必要になってきます。
それを、高いレベルで実現しはじめたのが、この年のジェフでした。
ただ、このサッカーにも弱点があります。
全員攻撃で10人が前がかりになり、ディフェンスラインが高い位置にある時に
ボールを奪い、ディフェンスラインの裏にロングボールを蹴る。
すると、ジェフの10人は、コンパクトな陣形を崩さずに後戻りをします。
執拗にそれを繰り返せば、ジェフの選手は素直に、行ったり来たりを
繰り返すでしょうから、途中から疲れが出るでしょう。
疲れが出れば、コンパクトな陣形にも綻びが生まれ、
攻撃しやすいスペースも出来るはず。
試合前、私がイメージした「ジェフ攻略法」です。
これを実現するためには、前線でディフェンスの裏を狙い続け、
ロングボールにいち早く反応し、飛び出しを続けられる、
スタミナのある選手が必要です。
当時、東京には、ジェフとの走りくらべに負けない選手がいました。
戸田光洋です。
彼は、東京一走れる男でした。
90分間、ピッチを縦に走り続けられるのです。
愚直なまでに走り続ける姿に華やかさはないものの、
相手ゴールラインまで、一度もボールに触れることなく走っても、
攻守が切り替われば全力で戻ってくる。
当時の東京は、左の戸田、右の加地、両選手の「無駄走り」なくして語れません。
彼らが攻撃サッカーを支えていたのです。
戸田はこの日も、走り続けました。
81分に交替するまで、愚直にタッチライン際を走り続け、
ジェフに走り負けなかったばかりか、
58分にはついに、ジェフのゴールネットを揺らすシュートを放ちます。
惜しくもオフサイドでノーゴールになりましたが、
ピッチを去るまでの間、ジェフの脅威であり続けました。
もしオフサイドでなかったら…
「いちばん勢いのある」ジェフに走り勝つことが出来た、
原さんと私の思惑通りのサッカーになったのですが。
試合はこのまま、0対0の引き分けに終わりましたが、
価値ある勝ち点1だったと思います。
昨年のワールドカップ緒戦オーストラリア戦でも、
この戦い方は有効だと思っていました。
戸田のような選手が走り続け、
ジェフの選手ほど走れないはずの大柄なオーストラリア人を疲れさせれば、
後半、間延びした陣形を縫うように、優秀な中盤選手が
決定的な仕事をしてくれるだろう、そう思ったのですが、
ジーコはそのようにはしてくれなかったですね。
オシムの考える「いいサッカー」
原さんが考える「攻撃サッカー」が、真正面からぶつかりあって
緊迫感のある勝負が、この日市原臨海競技場で繰り広げられました。
原さんのFC東京が見せたベストマッチのひとつだと思っています。
今日はどうなるでしょうね。
2003年頃から躍進を遂げ始めた東京とジェフ。
2007年は、仲良く前半戦を低迷していましたが、
これまた仲良く、一緒に息を吹き返しました。
先手はいつも、東京でした。ナビスコ杯をはじめて取ったのも東京が先ですもん。
じゃあ、今日の「前半イマイチ後半巻き返し」対決
勝つのは東京でしょうね♪
マサト