暑さに負けていられないと、よっこらしょと行った先は京都博物館。いつのまにか駐車場が有料になっている。
《特別展観 遊び》 中学小学生向けワークシートが置いてあったので、夏休みのファミリー向けの企画だったのかもしれない。(中学小学生は無料)。外国の博物館等では子供向けのプラスアルファをよくみるので(ワークシート・低位置に子供向けの説明・踏み台など)京博の取り組みはとっても良いと思う。tesyukeも1枚もらったが、今回の展観のヒットはこのワークシートだった!
「神仏に捧げた音楽や踊りに始まり、酒宴、月見、花見、船遊び、演劇の鑑賞、囲碁や双六、歌合わせ、貝合わせ、香合わせ、子どもの乗り物や人形遊びまで、京都国立博物館が収蔵する多彩な美術品のなかに「遊び」の姿を追いかけます。」ということで、展示品は自前のものが多く、割と気楽な企画だったのでは、と思われる。
ワークシート1ページ目(写真)。踊りの絵の余白に『・・何で踊っているのかって?それは・・神様を楽しませるためじゃよ。もともとは、神様に捧げる歌や踊りを≪神遊び≫と言ってたんじゃ。ワシらは何に描かれているのかな?会場で見つけてくれ。』子供じゃなくても、神遊び?おっそうなんだ!で、この絵が描かれていたのは旭焼の鹿島踊図皿。展示品の中では珍しく明治時代のもの。何がびっくりと言って製作者はゴットフリート・ワグネルというドイツ人!もうひとつびっくりしたのは、京都・岡崎公園にある記念碑のレリーフがこの人だったこと!この外人は何者?と碑の横をいつも通っていたが・・・・。明治期日本で活躍、旭焼を創設した方なのだ。
ワークシート2ページ目。貝合わせに描かれた、遊びの場面に使われている道具を見つけましょうというもの。展観には江戸時代のものではあるが貝合わせ一対三百組が展示され、これは壮観だった。
ワークシート3ページ目。≪絵巻の中の物語を楽しもう≫と、福富草紙(室町時代・重文)を取り上げている。福富草紙は、おならにまつわる愉快な話。当時の人には漫画みたいなもの・・見ながらゲラゲラわらったんだろう。そんな楽しい絵を見ながら、セリフを考えて書き込んでみようというのが子供への課題。草紙と対話してみるという発想はすばらしい。大人はいつも見るだけの一方通行。うーんこんな楽しみ方を大人にも広げよう!
《絵巻を繰り広げると、絵や言葉で描かれた物語が現れます。お話は右から左へ進んでいくよ。会場で実際に見てみよう》とキャプション。おなら芸を身につけた秀武さん。おならで音楽を奏でては、ごほうびをもらう。羨ましがった福富さんが真似をして大失敗。そんな解説が・・
ワークシート4ページ目。会場の出口にある模型を動かしてみよう。と、豊臣秀吉がわが子にこしらえた玩具船が展示。最近の新聞に、ちょっとした仕掛けが解明されて、船が波に揺られているように動くことが分かったとのっていたが・・・。
会場をくまなく見なくても、このワークシートで親子の会話が弾んだら・・・楽しく時間をすごせたら・・よい企画ということで・・・。