ポルトガルのえんとつブログ

画家の夫と1990年からポルトガルに住み続け、見たり聞いたり感じたことや旅などのエッセイです。

K.085. 両手付き深皿 Furigideira

2018-12-31 | 飾り棚

直径24cm 高さ3.5cm

セトゥーバルの蚤の市でまた見つけた。
両手に紐が付いていたから、たぶんどこかの家の壁に長いこと掛けてあったらしい。
煤でかなり黒ずんでいたのが、ごしごし洗ったら見違えるようにきれいになった。
真ん中の鳥はバルセロスのガロ(雄鶏)かと思っていたが、ぴかぴかになったら、図柄がはっきり。
頭に冠飾りのあるヤツガシラではないだろうか。
牧場地帯などを走っていると、縞々の身体、冠を被った野鳥を見かけることがある。
大きさはハトぐらいだろうか。
ぴょんぴょんと草地を跳ねている姿は愛らしい。
MUZ 2008/02/16

 

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K.084. 角小鉢 Tigela quadrada

2018-12-30 | 飾り棚

直径7.3cm 高さ3cm Berarboz

セトゥーバルの蚤の市で見つけた小物。
手の平にすっぽりと入ってしまう。
産地はわからないが立派な署名が施されている。
細かい絵柄が丁寧に描かれ、色合いも美しいのが気に入って買った。

MUZ  2008/01/22

 

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K.083. 両手付き小どんぶり Tacho sem Tampa

2018-12-29 | 飾り棚



直径17cm 高さ6cm San Pedro Corval

蓋はないけれど、鍋焼きうどんを作るのにちょうどよい器。
でも最近、うどんだけは日本に帰った時の楽しみに取ってあるので、ポルトガルではあまり食べないことにしている。

以前は時々小麦粉からうどんを作った。
日本に帰った人から頂いた餅つき器でも巧く出来た。

でもこの頃はあまり作らない。
それどころか最近はリスボンの中華食品で真空パックうどんが売られている。
でもそれも買わない。

何故なのか?と考えてみると、以前ほど日本食品にこだわらなくてもポルトガル食品が美味しく感じるようになっているのかも知れない。

そう言えば自分でポルトガル料理をする機会が増えた。
この器は本来の使い方、ソッパ・フェイジョア(豆のスープ)が一番よく似合う。

MUZ 2007/12/15

 

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K.082. アルコバッサのオリーヴ入れ

2018-12-28 | 飾り棚

直径 14cm Alcobaça

ナザレからの帰り、久しぶりにアルコバッサに立ち寄った。
この町の中核は12世紀に建立されたサンタ・マリア修道院。
悲恋のカップル、ペドロ1世とお妃の侍女イネスの眠る石棺が今でも大切に安置されている。

修道院の右端の建物は陶器美術館になっている。
これは以前来た時はなかったと思う。町のどこかにあったものをこの場所に移動したのかもしれない。
館内のコレクションはそんなに多くはないが、古い陶器がいろいろ展示されている。

このオリーヴ入れは修道院の前にある陶器屋で買った。
陶器を売っている店は何軒も並んでいるが、この店は窯元直営で昔からここにある。
こんな感じの絵柄やもっと細かい絵付けで、小皿から大皿、大きな壷など多様な陶器を作っている。
一階の展示場もそうとう広いが、二階に上がると床から壁から天井までびっしりと飾ってあり、圧倒される。
MUZ 2007/11/20

 

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K.081. 青絵付け大皿

2018-12-27 | 飾り棚

 

直径 33cm San Pedro do Corval

この大皿はとても思い出が深い。

ポルトガルに住み始めて間もないころに、エヴォラからローカルバスを乗り継いで小さな村を見て回り、夕方暗くなってレゲンゴスに着いた。
まだ7時前だからとあまり気にしていなかったのだが、町には宿が2軒しかなく、そのどちらもすでに満室。
カフェで店の人にどこか宿を知らないかと相談したら、店のお客たちも一緒になってあれこれと話し合った結果、モンサラシュには民宿が何軒かあるから、行ってみたらどうか…という。
ちょうどそこに居合わせたタクシーの運転手が10キロほど離れた山の上にあるモンサラシュ村に案内してくれて、ようやく一部屋だけ空いていた民宿に泊ることができた。それがモンサラシュ村との初めての出会いだった。

そして翌日、モウラオン行きのバスを待っていたら、同じ民宿に泊っていた若いカップルに声をかけられて、彼らの車に同乗させてもらった。
彼らは北部のポルトから新婚旅行でアレンテージョに来てあちこちを回っていて、モウラオンに行く前に、モンサラシュの麓にある陶器の村に寄って、記念の品を買うという。
それがサン・ペドロ・ド・コルヴァル村だ。

今では道路の両側に立派な店がどうどうと並んでいるが、そのころは道端に数軒の店しかなく、暗い土間でひっそりとロクロをまわし、絵付けをし、軒先に焼きあがった壷や皿を並べて売っていた。
新婚カップルはいくつかお土産の絵皿を買い、私たちは彼らにお祝いの絵皿を贈り、それと同じものを自分たち用にも買った。
そしてリュックに入れて大事に持ち帰ったのが、この大皿である。

レゲンゴスで宿が見つからずに心細い思いをした時に、みんなが心配してくれたことや、暗闇の中、タクシーで山道を上って行くと、霧に包まれた砦の村モンサラシュの大きな石門が突然現れた驚き、タクシーの運転手が民宿に掛け合ってくれて、やっと泊る部屋が見つかった時の嬉しさ…など、この大皿を見ると、鮮やかによみがえる。
MUZ 2007/10/15

 

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K.080. 素焼きオリーヴ入れ Azeitoneira

2018-12-26 | 飾り棚

直径 15cm


以前に我が家で2番目に素朴なオリーヴ入れというのをご紹介しましたが、お待たせしました、これが1番素朴なオリーヴ入れです。

ロクロ成型は完璧なのに、間仕切りを手捻りで入れる際に思いっきり歪んでしまっている。
この歪み具合がなんとなくユーモラス。
絵付けも大雑把。

筆をさっと握ってテンテンテン…。

露店市でこれを見つけた時は、思わず笑ってしまった。
でも気がついたら買っていた。
あまりにも素朴過ぎて笑ったのだけれど、その単純明快なところがいいのかもしれない。

いったいどんな人が絵付けをしたのだろうか~と眺めている。

MUZ 2007/09/15

 

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K.079. おもちゃの笛と手編み闘牛帽子デザインカバー

2018-12-25 | 飾り棚



帽子の房までの長さ 10cm


闘牛の開催日。闘牛場の前でおばさんから売りつけられた笛とカバー。
何人かのおばさんが売っているが、おばさんたちの手作りでそれぞれ個性的。
その他にもペラペラの薄い座布団を大声を出して売る人もいる。
なにしろ観覧席はむき出しの硬いコンクリートの段々だから、座布団でも敷かないとお尻が痛くなる。

これは闘牛観戦の際、フォルカドスを応援する笛と、フォルカドスの帽子を真似たカバー。
本物の帽子は牛を押さえつけるフォルカドス(農民)の帽子で、頭を守るヘルメット代わりにもなる。
8人のフォルカドスの先頭に立つ男が、手負いの牡牛と対峙する時、「よし来い!」とこの帽子を目深に被り直し、気合を入れる。

このおもちゃの笛や座布団は闘牛運営の寄付金にもなっている。

MUZ 2007/08/16

 

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K.078. 雄鶏型小皿

2018-12-24 | 飾り棚

横 17cm  縦 15cm

なんとたくましい表情。
これは雄鶏に違いない!
農家の庭先には、放し飼いの鶏たちがしきりに餌をつつきながら歩き回っている。
たいていは雌鳥が数羽と雄鶏が一羽。
雄鶏は身体も大きく、歩き方もどうどうと威厳がある。
雌鳥たちを後ろに従えてじつに威張っている。

この雄鶏は華やかな祭りの衣装で着飾って、パレードの先頭を歩いているのだろう。

食器として作られた焼き物だろうが、我が家では玄関の靴箱の上に置かれて、クルマの鍵入れとして使っている。
出掛ける時に鍵を持ち「行って来ます。」と呟き、帰ってきたら「ただいま」とこの皿に戻す。
何となく交通安全のお守りの様な役割で、道に迷うこともなさそうに思う。
又、出掛けている時も家を守っていてくれている様な気もする。

とにかく我が家の物は気持の持ちようでガラクタにもなり神にもなるのだ。
MUZ 2007/07/20

 

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K.077. カタプラーナ Cataplana

2018-12-19 | 飾り棚

直径 29cm  高さ 14cm  打ち出し銅製

とても変な形の鍋である。
鍋本体と蓋の部分が全く同じ形。
これではどちらを上にしても下にしても同じようなものだが、そうはいかない。
両端にひとつずつ留め金がある。
これを下から上に向けてカチッと留めて蓋を押える。
そうすると圧力がかかった状態になる。
カタプラーナは簡単な仕組みの圧力鍋だ。
料理はとても簡単で、手間いらず。
ちょっとした煮込み料理に最適。

元々は猟師が腰にぶら下げて野原に持参した鍋で、現代の物より簡素なものであった。
獲った獲物をその場で料理するのに使った携帯鍋。
圧力がかかるので手早く食べられるという訳。

豚肉と野菜の煮込みを作ってみよう。
まずいちばん底に玉ねぎの輪切りをたっぷりおいて、次にジャガイモやニンジンを1センチ幅に切ったものを上に並べ、その上に豚肉の細切れを置き、その上に完熟トマトをつぶしたのをばらまく。
マシュルームやピーマンを加えても良い。
上から白ワインをふりかけ、塩コショウ、好みの香辛料を入れて、ローリエを1枚。
最後にオリーヴ油を全体にかけてから蓋をする。
初めは強火、2分ほどで弱火にして約30分ほどで出来上がり。

タイマーで時間を計ったら、あとはベルが鳴るまで自由です。
でも大事なことは、その間決して蓋を開けないこと。
蓋をあけるのは必ず食卓で…。
それがカタプラーナ料理の秘訣です。

MUZ 2007/04/14

 

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K.076. 素焼き偏形深鉢

2018-12-18 | 飾り棚

横幅  13cm  高さ 5cm


 これを買った時はいったい何に使う物なのか判らなかった。
 それでも形がなんとなく面白いのでつい買ってしまい、その中に鶏型タイマーを置いたらぴったりと収まったので、そのままずっと台所のテーブルの上に飾ってある。
 サイズが小さいので飾り用に作られたものだろう。
 実用品はいったいどんな使い方をするのか、ずっと不思議に思って眺めていたが…

 ある日、ポルトから内陸に入ったリオ・タメガ沿いにあるアマランテに泊った。
 リオ・タメガはたっぷりの水量とゆったりした流れの川で、両岸の間にはがっしりした石造りのローマ橋が架かっている。
 対岸の崖の上には赤瓦で葺かれたドーム屋根のゴンサロ教会がどうどうとそびえ、橋のこちら側には参道沿いに土産物屋やレストランが並んでいる。
 そのうちの一軒に入ると、いちばん奥は川の上に突き出るように作られたベランダ席だった。
 そこからローマ橋と教会と、ずっと下に見える川の流れを楽しみながら食事ができる。

 メニューの中から「鶏のオーヴン焼」と「赤豆と豚肉の煮込み」を注文。
 煮込み料理はレストランではめったにお目にかかれない。
 店の外に張ってあるメニューの中に「豆と豚肉の煮込み」を見つけたので、「ここで夕食をしよう」と決めたのだ。

 やがて運ばれてきた料理は、期待どおりの味と量。
 赤インゲンと豚肉とチョリソなどをふっくらと煮込んだ家庭料理だ。
 そして「鶏のオーヴン焼き」といっしょに出てきたバターライス、それが入れられた器を見てびっくりした。

 長い間使い方の判らなかった、不思議な形の茶色の土器。
 その実用品が目の前にあった。
 これはご飯を入れて出す器なのだ!

 と思っていたら、「豆の煮込み料理」でもこれが出てきた。
 要するにしゃもじですくって皿に盛り付ける料理などに使われるようだ。
MUZ 2007/03/15
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K.075. 彩色水甕

2018-12-17 | 飾り棚



San Pedro do Corval 高さ18cm

 この形は水甕特有のもので、左の口から水を入れて右の口からコップに注ぐ。
 本来は素焼きで、中に入った水が表面に染み出て気化する時に甕の表面の熱を取ることで、中の水を冷たく保つことになる。
 私たちもかつてキャンピングカーでギリシャを旅している途中で、大きな水瓶を買って、中に水を入れておいた。するとほんとに、いつでもひんやりとした水を飲めた。
 もちろん冷蔵庫で冷やした水のようには冷たくないが、それでもギリシャの猛暑の中で飲む水は美味しかった。
 今のようにいつでもどこでもペットボトルの冷たい水が売っているわけではないので、ヒンヤリした水甕の水はとても有難かった。

 この甕は素焼きではなく、水を冷やす効果はないが、ワインを入れて卓上に置いたら、ちょうど良さそうな大きさだ。取っ手が丈夫だから注ぎやすい。すると、ワイングラスではなく、やはり陶製のコップが合うと思う。
MUZ  2007/02/15


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K.074. 花模様のオリーヴ入れ Azeitoneira

2018-12-16 | 飾り棚


San Pedro do Corval 横幅 10.5cm

先日久しぶりにモンサラシュに行ったのだが、村中があたり一面、濃い霧に覆われていた。
お昼をとっくに過ぎたというのに、太陽がぜんぜん姿を現さず、裾野に広がるダム湖も全く見えなかった。
白い霧にすっぽりと覆われたモンサラシュの村はすごく幻想的で、今まで見たこともない景色を味わった。

その帰りにふもとの陶器の村に立ち寄り、このオリーヴ入れを見つけた。
手の平にすっぽり収まるほど小さな物だが、山頂の白い静寂な村から降りてきたせいか、このカラフルで賑やかな雰囲気が目に飛び込んできたのだ。
MUZ 2007/01/15

 

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K.073. 両手付き甕 pote

2018-12-15 | 飾り棚

高さ36cm 幅26cm

 オリーヴの塩漬けを作る甕なのだろうと思う。露天市で見つけて、私は味噌を造ろうと買い求めた。
 味噌は良い色、素晴らしい味でみごとに出来上った。その後、もっと大量に造りだしたのでこの甕では用を足さなくなってしまって、ひとまわり大きいオリーヴ甕を使っている。
 今、この甕は味噌の香りを撒き散らしながら、部屋の片隅に収まっている。
 頭に蓋を乗せて、両腕を張った姿はなんとなく可笑しい。ちょっと太ったポルトガルおじさんを思い浮かべてしまう。
MUZ  2006/12/13

 

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K.072. ボルダロの木の葉皿

2018-12-14 | 飾り棚

幅15.4cm  Bordallo工房

 昔、風邪をこじらせてオビドスに一週間ほど滞在したことがあって、バスに乗ってひと駅のカルダス・ダ・ライーニャに温泉があると聞いて、やってきた。
 ところが温泉といっても病院温泉だった。そうとは知らずに、受付で、「風邪を引いたので温泉に入りたいのだが…」と尋ねると、「医者の処方せんがないとだめだけど、見学だけならどうぞ」と係りの女性は言ってくれた。
 ローマ風呂のような広い大浴場を想像していたのだが、中は薄暗くて、太いパイプが走り、その片隅で数人の患者がお湯の中で掛け声に合わせて体操をしているのが見えた。
 たぶんリュウマチ患者のリハビリをしていたのだろう。風邪ぐらいで来る所ではない!と、早々に退散した。

 せっかく来たのだからと、町をぶらつくと、数軒の店先の棚に奇妙な陶器が飾ってある。中でも印象的だったのが、縮めんキャベツをかたどったもの。葉脈のひとつひとつがとてもリアルに作られている。お皿や壺などがしわしわのキャベツでできていて、それはとてもシュールで独特だった。
 それがボルダロ工房の陶器だというのは、だいぶ後で知った。ボルダロは19世紀に活躍した風刺画家で、陶芸家だった。

 先日、ナザレに行く途中、カルダス・ダ・ライーニャに久しぶりに寄った。
 あんまり久しぶりなので町の様子もすっかり変わっていて、昔の閑散とした面影は全くないので戸惑った。とにかく車が多くて停める所もないので、ボルダロ工房を探すのはあきらめて、町を出ることにした。ところが道を間違えて、こんもりと木の茂る道を走っていると、偶然ボルダロ工房に出くわした。
 ボルダロの美術館は昼休みで閉まっていたので残念だったが、展示即売場でこんな食器を見つけた。
 どぎつい食器の多い中で、こんな小皿が片隅にあって、色の渋さといい、形といい、なんと控えめで和風なのだろう!
 ちょっとしたつまみを入れて、日本酒…といきたいが、ここはぐっと我慢をしてビールでもいいかな。…と2個も買ってしまった。
  MUZ 2006/11/18

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K.071. 17世紀図柄の平皿

2018-12-13 | 飾り棚



直径19cm 高さ2cm Conimbriga

 コインブラの南に位置するコニンブリガの産。17世紀図柄の陶器はいくつか持っているが、この皿の模様がいちばん細かい。
 城の周辺で貴族たちが狩りを楽しんでいた光景が目に浮かぶ。犬に追いかけられている兎は本当は命がけなのだろうが、花咲き乱れる野原でのんきに戯れているような雰囲気だ。

 コニンブリガにはずっと大昔に栄えたローマ時代の大規模な遺跡がある。たぶんポルトガルでは最大級ではないだろうか。発掘された邸宅には色石を敷き詰めたモザイクの床がいくつも残っている。併設の博物館は発掘品の展示が充実して見応えがある。
MUZ  2006/10/14

 

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