武田じゅうめい 旅人は風に向かって進む

色即是空とは、すべての存在は虚無であると知る。
旗印は日本愛、 日本人にはニッポンが足りない

加藤智大の死刑台への階段

2008年06月11日 | 人生の意味
日曜日、血塗られた秋葉原惨殺事件。 
両親の会見が青森の自宅の前であった。 謝罪会見だったが、謝罪の気持ちは少しも伝わってこなかった。なぜなら、率直な感想を求められた父親は、警察との事情聴取と捜査の関係から答えを控えさせてくれという弁明に逃れて、親と子に関する一言二言の言葉すら言おうとしなかったからだ。
さて、加藤智大は、「自分は精神病である」 と訴えているという。
「自分の置かれている境遇が本当に嫌だった」 と供述しているという。 ということは冷静なる自己分析と判断能力があることを自ら証明していることになる。
加藤は、「殺意はあった」と認めているが、「自分は精神病にかかっている」と主張し、
その理由について、「子どものころ、親から『お前は必要がない』と言われてショックを受けたことがきっかけだ」 と説明したという。 そうだから7名もの人を殺す言い訳には何もならない。
弁護人の法廷戦術として、心神喪失を楯にするだろうが、実際、精神異常でなければこんな身勝手かつ無差別な大量惨殺はできない。 そういう意味では真性の精神異常者であることは間違いないが、しかしながら、だからと言って免罪する訳には絶対にいかない。
裁判官は精神疾患を厳に認めるべきではない。 あくまでも責任能力があるとして、迅速に死刑を確定し、速やかに絞首刑を執行すべきだ。
されど、本来ならば、捕捉する前に蜂の巣状に弾丸を浴びせて犯人を射殺すべきだったのだ。それが犯罪予備軍に対する警告となる。

ライブドア事件。
ついこの前のことなのに懐かしい。 在日韓国人のホリエモンはどうしているだろう。
在日中国人の村上ファンドの村上さんも懐かしい。
ホリエモンの右腕としてライブドアを仕切った宮内亮治(40)は、地裁での懲役1年8月の実刑判決が重いとして、東京高裁で執行猶予付きの判決を求めた。
宮内がやった粉飾決算は、実刑1.8年をくらうほどの内容ではなかった。
通常ならば、当局に始末書を書いて出せば済むはずの軽微だったのだが。
これは一罰百戒の意味も確かにあるが、それ以上に、事件の本質を見れば実刑は妥当だとするのも納得がいく。
事件の本質とは、ライブドアは本業のITとは関係ないマネーゲームに走り、目をつけたのは匿名組合ファンドを駆使しての錬金術、それに魔手を伸ばした闇の勢力、結果的にはホリエモンのもう一人の片腕と言われたHS証券副社長の野口英昭が、沖縄の密室カプセルホテルにおいて、暗殺者2名によって惨殺(公式には自殺認定)されたことが、この事件の内情を雄弁に物語っている。
それにライブドアは、IT企業としてのイメージが強いが、実際はサラ金をコアとしたファイナンス金融会社であったことは意外に知られていないし、事件前のライブドアのブログ関連とネット商品を見ると、ポルノ動画の商売とそれに関するCM収入であったことは有名な話だ。
またライブドアを大きくしたのは、買収における巧みな株式交換と株式の多分割という錬金術であったのだが、その手法は当時において合法であったことは明記しなければなるまい。 問題は、合法というマントの中で、異分子が異常発酵し、肥大化し、遂には、日本のエスタブである、近鉄(現・楽天)買収、ニッポン放送を支配下に置き、フジテレビを乗っ取る戦略、大手通販セシールを買収したことによる1500万件の個人情報の獲得、フジテレビ乗っ取り劇の結果、一千億円ともいわれる莫大な利益を手にし、狙った企業を獲物のように次々に襲いかかり牙を剥き出しにしていった。
ホリエモンが逮捕される1ヶ月前に行われたライブドアの年末忘年会で、ホリエモンがLDの株式時価世界NO.1を絶叫したその瞬間、権力はライブドア潰しのゴーサインを出したと漏れ聞こえてくる。
さて、裁判所は、「堀江と宮内は、自社株の売却益を利益計上し、粉飾決算を行った」と認定した。
ところが、この解釈は会計法の通説にはなっているが、一部学者は「それは合法であり、粉飾決算ではない」 とする学説があるほど、意見が分かれるところなのだ。
考えてみれば、少数派の学説とは言え、自社の株を売却した利益を、このくらい利益を確保しましたと会計報告書に利益計上するのは、経営的にも、株主への説明においても問題がないというのは合理性がある。
本来の粉飾決算とは、実際の利益がないのに帳簿をごまかし、あたかも利益があったかのように粉飾することを指すのであり、その結果、実際の「お金」は入って来ないから株主や投資家を騙したことになり、経営的にも行き詰まるというのが本当のところだ。
宮内の場合、仮に粉飾と認定されても、実刑をくらうほどのものではなかった。
ただ、本ページにおいては、ホリエモンや宮内を擁護するのが目的ではない。
さて、今や落日の夕陽を浴びて六本木ヒルズは、虚栄の残照の中、その欲望の坩堝に男達は何を見たのか、ヒルズ高層階から眼下に広がる100万ドルの夜景は、何も答えようとしない。
(ムラマサ、ニヒルだ)

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