霊界の門 ・見えないものの力

霊界や因縁から、現在の自分をみつめ、「見えないものの力」を味方にしましょう。

落ちている言葉を拾う

2013年05月02日 | 心霊現象
TV画面の向こうで、「吉 幾三」がこう言った。
「言葉は落ちているもの。それを拾って歌になる」と。

そうか、そうなんだよなぁ、かしましく口から言葉を出しまくる事を一時止めて、静かに耳を澄まして
巷から聞こえてくる言葉が何か、心にため込むのも実に深い趣があると思った。
そして人はどのくらいの言葉を拾い集めて、今を生きているのだろう。
作家や作詞家ではない「わたし」でも、その言葉が胸に刺さり、忘れられないものとなって言葉の引き出しが増えていく。それって、ステキな財産と呼んでもいい。わたしと一緒に人生を歩いてくれた「相棒」といってもいい。また、それを拾いに街へ出かけることも「小旅行」の趣を持つ。
金をかけずに楽しむ最高の「趣向」になるのでは・・・。

そこで気になった言葉や感心した言葉をば、ご披露しょうかと・・・。


上野駅の新幹線乗り場にある「女子トイレ」にね、早く行くと手に入るもの。
手洗い場に置いてある「元気になる一言」。
小さなカゴに入っていて、先着4、50人くらいが手に入る「とった者勝ち」の小さな袋がある。
ビニールに小分けされている。中には、折りたたんだ言葉と季節の折り紙が入っている。
持っている方もいらっしゃるでしょうね。
私は新潟行きの新幹線に乗る時は、必ずトイレをのぞく。
もうすでに遅し?か、あるいはこれから運んでくるのか、頂きそこねる時のほうが多い。
朝、6時14分発の新潟行き新幹線である。(だから、これから運ばれてくるのだろう・・・)
私がその「言葉のカゴ」に気が付いたのが、遅かったのかもしれない。
二回だけ運よく「ありつけた」。
金色の針金でゆわえてある小さな袋を開けると、「おひなさま」の折り紙に混じって「おみくじ」のように
折りたたんだ小さな紙が入っている。
その言葉は「くじけないで!前だけを向いて歩くこと。今はそうすること」と書いてある。
東日本の災害のキャンペーンらしいが、カゴは「がんばれ日本!」というメッセージとして、多分その言葉であふれているのではないかと思われた。
人生の言葉としても前向きでいい。
「くじけないで、前向きで行け!」と背中を押されて、もう一度前を向いた人もきっといるだろう。
私も前を向いた。子供だましではない、暖かい想いが伝わってきた。
一つだけもらうのが鉄則のようにも思われた。だから、一つだけその言葉をもらって、噛みしめていた。
それを胸に叩き込んで、私はその小袋を、スーパーのレジ係りの女性に渡した。
上野駅の新幹線からのプレゼントです、と言って。新潟に住むレジ係りの女性は、「えっ、いいんですか?」
といって、うれしそうにしていた。言葉は拾ったら、次は人に渡せばいい。そうして輪が広がっていくのもまた、楽しからずやである。

二つ目は、何か月も過ぎた日、午後に拾った。
前もこの度も「吉」と書いてある。ナンバーがうってあるのにも気が付いた。NO48だった。
「熱を出すなら『情熱』、クシャミをするなら『パッション』でGOGO!」
語呂合わせのようでもあるが、「どうせするならこっちよ~」という想いが伝わってほほえましかった。
この中にはいっていた折り紙は、五月の節句の「かぶと」だった。

どこのボランテアの方々が、こうして各駅に配り続けているのだろうか。
私は一つの楽しみとなった「トイレ通い」が、待ち遠しいのです。



いつも通う?近くのクリニックの前で、処方箋の薬を出してくれる「おやじさん」がいる。
店に入ると何十、ともすれば何百?の「ふくろう」の置物がある。
時刻を刻んだり、目が光ったり、小さすぎて分からないくらいの物まで、全国いや世界を回って集めた物
らしい。
なぜ「ふくろう」なんですか?と、聞くと。
「ふくろう」はね、苦労がないという意味。「不苦労」(ふくろう)ですよ。
だから病気も早く治って幸せになってね、というメッセージを込めて、たくさんの「ふくろう」を置いて、
そのパワーに預かろうと思って・・・。(なるほど、なるほどおやさしい・・・)


「八重さん、何やってるんですか?刺繍ですか?・・・、南天ですね。弟さんに?」
「んだ、なんてんは「難を転ずる」と言うでげしょ。無事でお勤めを果たせるように、これを持たせてやらんば・・・」
『八重の桜』の一場面。八重夫婦の会話でした。
そうか「南天」は、難を転じるのか。無事で、という祈りなのだと知らされる。


こんな事は、ほんの一部でしかないことは分かっているが、自分が拾った言葉であるところに意義がある。

私が持つ「言葉の引き出し」に、またいくつか集まって、その数が増えていくことがたのしい日々もまた
かけがえのないものでありましょう。
みなさまの引き出しの中は、どんな言葉がどんな風にして収められているのか、覗いてみたい私でもあります。