43マイクロワールド

1/43スケールのカーモデルキットの製作を中心に、模型の話・レースの話・クルマの話・なぜかサッカーや映画の話題など。

ENTERBAY

2011-01-31 | 模型

祝!サッカー日本代表、アジア制覇!!
川島がMVPでしょ、常識的に考えて。
選手の頑張りも素晴らしかったけど、ザックの采配には今までの監督にはない切れ味を見たね。
やはり、大物監督というのはひと味違います。
個人的には香川の怪我が痛かった…。ブンデスリーガ見る楽しみがなくなっちゃったじゃないか。

さて、全国的に寒波に見舞われてますが、当地にもとうとう大雪がやってきました。
自分とこは豪雪地域とされる場所ですから、多少の雪では騒ぎませんし騒がれることでもありません、正月前からずっと雪の日が続いてましたが積雪はそれほどでもなく例年並みといったところでした。
しかし落ち着くこともなく迎えたこの週末の寒波で、さすがに雪の量が尋常でなくなってきた。
すでに何回か屋根雪を下ろしているのですが、下ろした雪が1階の屋根の高さを越えてます。ここへ来て更なる積雪は正直困りものですね…。

そんなこんなで、今月は仕事も忙しいうえに雪にも対応しなきゃいけないというわけで時間的・精神的に余裕がなくてゆっくり模型に取り組めないでいます。
それじゃブログ更新も全然できないし、ってことで、以前書きかけてほっといた「ENTERBAY」のキットのネタを買いときます。

今、ヤフオクなどでたくさん売り出されてされてますからすでにご存知のかたも多いかと思いますが、「ENTERBAY」というメーカーから1/43スケールのフェラーリのセミアッセンブルキットが発売されてます。
「ENTERBAY」というメーカーは、おもにフィギュアの完成品を発売している中国(香港)のメーカーのようですが、かなり気合いを入れてモデルカー市場に参入したようです。
最初に発売されたのが確か3年ほど前で、まず599GTBフィオラノが、その後F430クーペ、スパイダー、チャレンジなどが発売されました。さらにエンツォが出るという話もありましたが、販売が思わしくなかったか、シリーズの続きは立ち消えになってしまったようです。
販売価格は当初5000円台と、ミニカー並みかそれ以上の設定だったようですが、現在では投売り状態の価格で売られています。

何?このモノリスw

これが箱です。

ガチャ

パカ

フタを開けるとこんな感じで、CDの歌詞カードのような上品なインストが付いてます。
CADのような線画による美しい図面が印刷されてます。実際のパーツのディティール以上に精密だったりしますw

パーツはブリスターケースに整然と収められてます。
このままディスプレーしても絵になるような…

プラスチック製のパーツ類はそこそこ精密。
塗装も丁寧で、自分では頑張ってもここまで出来ないかもと思う。

デカールだか印刷だか分からないけど、こんな小さなロゴまで…
ちなみにこの599GTB、ボンネットは開けられないのになぜかエンジンまで精密再現してます。

さすがに、このへんになると中国の職人さんにも辛いかも。しかしFerrariのロゴはここにも。
(画像で気づいたw)

ステアリング。ピンボケで分かりづらくてスマンソ
ホーンボタンの跳ね馬マークにはクリアー盛りまでしてあります。
シフトパドルはエッチングっぽい。

ボディーもプラスチック。インジェクションによるシャープなモールドが売りらしい。
けど、塗装が厚くてモールドは埋まり気味。
塗料は、実車に使われているものと同じものを使用している、とある。
模型やってる人なら知ってると思いますが、実車と同じ塗料を使用するのはメリットよりもデメリットのが多い。しかし、マニア心を刺激する要素かも知れません。

一見美しい塗装ですが、どうやら磨き仕上げしてあるようで、磨き傷やらコンパウンドの粉みたいなのが残ってますよ?
ちなみに、F430になると磨き跡はなくウレタン吹きっぱなしのようなキレイな面質でした。
パーティングラインは消してあるようですが、完璧じゃないかも。

シャシーはダイキャスト製で、ずっしりと重い。
タイヤ/ホイールは組み込み済みで、重要な工作はしなくてすみます。
前輪はわずかだがステアリング機構があり、前・後輪ともサスペンション機構があります。

裏面も精密なモールドがあります。
ボディーとの接合は、はめこんだのち前方にあるネジ穴1箇所でとめます。
ちゃんとスクリュードライバーまでセットされてます。ただし、締め込みには相当チカラを入れて回さなきゃいけないので、この小さなドライバーでは役に立ちません。

ホイールはややもっさりしてますが、タイヤは秀逸です。
F430になるとホイールも秀逸なものになります。タイヤももっと良くなります。
ホイールは固定でなく回転します。なんと、ブレーキローターも回転します。最近のミニカーについては良く知らないんですけど、みんなそうなの?

コチラはF430。Ferrariのロゴやプランシングホースはインレットシール。
599GTBでは開口部のメッシュはモールドでしたが、こちらはエッチングによるメッシュが全ての開口部に貼られてます。
やはり後発キットにはずいぶん改良が加えられてるように思います。

組み立ては、模型作りに慣れてる人なら20分ぐらい、そうでなくてもそれほど手間は多くないです。
完成すると、先の箱がディスプレー台になります。台座のプレートは片面がブロックパターン、片面がメッシュパターンになってます。
クリアーケースではないので、このまま飾っておくと埃だらけになっちゃいますね。
それがイヤなら、台座に固定して裏返して片付けておけばいいですね。

 

・・・と、ここまで、けっこう褒めてきました。
読んでいただいたかたは、良い商品だと思ったんじゃないでしょうか?

確かに、良い商品です。数々の工夫もなされてるし、マニア受けしそうなアイデアも盛り込まれてます。なにより、フェラーリらしいスタイルが良く表現されてます。
ミニチャンプスやマテルのミニカーはフェラーリのカタチをしていても、何かしら違和感感じたりしますし、BBRのフェラーリだって美しくはあるんですがレジンキットの限界を感じる部分もあります。(特に、無理窓w)
このF430なんか、なかなかのスタイルですよ。抑揚が効きすぎず抑えすぎずのライン、車高やタイヤとのバランスも絶妙。

企画した人の、商品への愛情も感じる。ほかの43プラモ(バンダイ、童友社、エレールまで含めて)が、やや投げやりな部分を感じたのに対して、このキットは隅々まで気を使っているのが分かるんです。こんな風に、提供側の愛情を感じた商品には久々に出会ったような感覚さえあります。

では、なぜ売れなかったのか。何か問題があったのか。

ひとつには、詰めの甘さがありますね。普段あまりキットを作らない人にも自分で組み立てる、という楽しみを提供していますが、精度が高くなく、キチンとはめるのが実は難しかったりします。
バンダイや童友社のキットが恐ろしいまでの精度で接着剤無しでも見事に組み上がるのに対して、このキットはかなり無理矢理なはめ込みをしなきゃ組めません。

無理矢理ボディーを広げてシャシーにはめ込もうとしたら、フェンダーにヒビが…(涙
こうゆうのは困りますよねー。

一般的なディスプレーケースじゃないというのも、実はモデルカーファンには問題。
しかも悲しいことに、このキットのシャシーには台座固定用のネジ穴もなく、硬いダイキャストには穴を開けるのも容易ではないのだ!

でも、一番大きな問題はそうゆうことではなく、結局このキットはターゲットになる購買層が曖昧だったのでは?と思います。

プラスチックによるシャープなモールドを目指した、ということですが、実はここが問題。
基本的にはプラモデルファンでなく、ダイキャストミニカーファンをターゲットにしようとしていることは、設定価格やらキットフォームから明確なんですが、そのターゲットにプラボディーというのは、実は致命的なのでは…。

私もダイキャストミニカーを買ってたことがあるので少しは分かるんですが、あの金属ボディーの質感が重要なんですよね。実車と同じく金属であること、そのためならモールドやディティールが犠牲になっても構わない、ミニカーのファンというのはそこにこだわってるんだと思うんですよ。

だから、このキットを発売するのであれば、むしろ本格的なキットフォームだったほうが良かった。
ボディーのプリペイントぐらいはしてもいいかも知れないけど、精密な塗装や細かいパーツの接着なんかは客に任せて、余計な箱を無くして価格を抑えたら、フェラーリだしそれなりに売れたんじゃないか。
あながち、自分の願望だけではないと思います。

では、作りたい模型ファンには良いキットなのかというと、窓や小物パーツはガッチリ接着してしまってあるし、スナップキットではないので完全にバラすのは難しそう、当然塗り直しも困難。
ダイキャスト製のシャシーは加工も容易じゃないですしね。
まあ、その気になれば作り直しの素材にはなりますが、積極的にそうしようと思わせる商品ではないですしね。

そんなこんなで、この商品はブレイクすることもなく見捨てられ、今超安値で投売りされて、最後の需要を待つ運命。というわけです。

コチラは黒のF430スパイダー。埋まり気味のモールドも黒なら目立たないかもと思って買ってみた。

しかし、どこが干渉するのやらボディーとシャシーがうまくフィットしない。押したり捻ったりしてるうちにサイドシルのパーツはすでに取れちゃってます。リアのFerrariのインレットも剥がれてクシャクシャになっちゃったよ;;

まあ千円以下で買ってるので、いざとなればドナーとしての運命が待ってます。

あ、今、コレに手を付けちゃってますw
当初、コイツのホイールがデカ過ぎるのでF430のBBSを…とも考えましたが、オフセットが違い過ぎるしイマイチ似合わないので、このまま行くことに。
かなり車高を落として、フェンダーのアーチも広げてます。
詳細は To be Continued!

そらまめちゃん?誰それ

 

 

 

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そらまめ号、再スタート

2011-01-17 | MAZDA 717C

2011年、初の更新となります。うっかりしてたら松の内も終わってしまい、今さらにも程がありますがみなさん今年もよろしくお願いします。

毎年、正月は模型三昧して過ごすのですが、今年は久しぶりに模型を離れてのほほんと過ごすつもりが、色々用事に追われたり、正月明けの仕事が忙しかったりで特に出掛けたりも出来ず過ごしてしまい、これだったら腰を据えて模型してたほうがもっとはかどったかもなーって後悔。
みなさん、やっぱり正月は模型に限りますよ…

さて、昨年大晦日から持ち越した課題のスリット穴。
気を取り直してそれなりに見えるようにと思い、

こんなふうに真鍮板で修正したりしてあがいてましたが、どうにもこうにも見苦しい仕上がりになりそうなので、

埋めちゃいました。わはは

前回、プレゼン仕様はスリット無しだったと書きましたが、そうするとロゴなどのマーキングもルマン仕様とは違ってて色々問題ありそうだったのですが、資料画像見返してたらルマン仕様でスリット無しの画像がありまして。
果たして、どうゆうタイミングの画像だか分からないけど、ルマンのプレートも貼ってあるし、場所も現地のようです。さては予選仕様?
とにかく、実戦でスリット無しの状態もあったのなら、埋めちゃっても全然問題ないですー。
厳密に言えば細かいディティールの違いもあるのかも知れないけど、この717Cに関してはそもそも資料画像が非常に少なく、ディティールの追求なんかできっこありません!
ということで、1枚の画像を頼りに「スリット無し仕様」にすることにしました。

いやー、逆に考えればレア仕様ってことで、いいじゃないですか…。
717Cの模型というと、ネットで探してもスパークだかフォーサイトだかの完成品しか見当たらないんですが、当然いずれもスリットありです。そこらへんの完成品よりはいいモノ作りたいって気持ちはありますからね、しかもレア仕様なら存在感もあるでしょ?
なんてね、言い訳ですけど、まあ人間、時には楽な方向に逃げてみるのもいいんじゃないですかね。

ちなみに、スパークだのフォーサイトだのの完成品はディティールも甘い上にスタイルが最悪なので、いずれにしてもこのプロバンスのキットを完成させる意義はあると思います!

というわけで、懸案事項がひとつ片付いたのでどんどん進めますが、モールド掘り直しとかの地味な作業が意外と時間かかる…。スリット以外の開口部は全て抜き、ヒンジやゼッケン灯などのモールドは切り飛ばし、給油口や電源接続ポイント(?)なども大穴開けて別パーツ化の予定。

ヘッドライトもモールドされてて、透明樹脂盛りした反射板を貼る方式でしたが、ここも大穴開けときます。(この位置に穴開けるのは難しかったぞ…手持ちのドリル刃では径が足りないのでリューターで広げましたがボディーを傷つけると修正大変ですからね)

ここは別売りのレンズパーツ仕込むかな…。

 

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