じょいフルデイズ

おいしいとか、いい匂いとか、手作りとか、覚悟とか

峰の原 ペンションふくなが

2016-10-07 16:54:40 | じょいフルな日々


菅平高原の峰の原に、じょいママの知り合いのペンションがあるというので、
何も知らないところで何も知らない宿に泊まるよりは
ちょっとでも見知ったところの方が安心でしょう、ということで
じょいママに予約をお願いしたら、
その場で電話をかけて「じゃぁ6人でよろしく」で決まってしまったので、
じょいフルも「ペンションふくなが」という名前を聞いた以外は
宿のホームページすら見ることなく倉敷を出発したわけですが、
結論から言うと、これがまぁ素晴らしいペンションでした。

着いたのはもう夜の8時前で、
ブリちゃんもじょいフルもずっと運転してきた上に、
峰の原に入ってからずっと霧が出ていて、
真っ白の暗闇という、なんだかもうB級パニック映画みたいな山道を
見えないー怖いーと大騒ぎをしながら上がってきたので、
霧の林の中にそれらしい明かりを見つけた時は
ああもう、どんなところでもとりあえず着いたら嬉しい、
くらいのクタクタぶりでした。
出迎えてくれたのは優しそうな女性オーナーさんで、
漆喰の壁と、柔らかい白熱灯の明かりと
重い木の扉の静かな雰囲気に救われた気持ちでした。
食事を用意してくれる部屋に降りたら、
テーブルに並んだ夕食と一緒に
生活クラブのマヨネーズが置いてあるのを見て、
ああここはいいペンションだと確信しました。
生活クラブというのは、らでぃっしゅぼうやとか大地宅配とか、
岡山 で言うとグリーンコープのような
安心安全にこだわった食材を扱う宅配サービスで、
じょいフルも、京都でリンスケのアトピーと卵アレルギーと
闘っていた頃に利用していたので、瓶を見ただけで思い出しました。
マヨネーズなんて、ペンションの売り上げを考えたら
キューピーでも何でも業務用の安いのを置いておけば済むのだろうに、
わざわざ生活クラブのマヨネーズを置いてくれるなんて、
いいペンションに違いない。

夕食はもちろん、冷凍フライとか業務用のパック詰めポテサラではなくて、
揚げたてのコロッケも豚しゃぶのサラダも、
どれもちょっとした小料理屋で出てきそうな、丁寧で優しい味付けで、
料理が好きで美味しいものを食べさせるのが好きなことが
自然に伝わってくるような食事でした。
湯船も床も全部にヒノキを張った
小さいけどとてもいい匂いのお風呂には、
我が家のアトピー体質の子供たちにも安心して使える
生活クラブの石けんシャンプーが置いてありました。
8月の真夏のはずだけど高原の冷んやりした空気が入ってくるので、
窓を閉めて子ども達には長袖を着せて寝かせました。

翌朝は、まだ霧が立ち込める中を、
ブリちゃんとアサと寒い寒いと言いながら
白樺に囲まれたペンションの周りを散策してから、
戻って暖かい朝食をいただきました。
自家製パンに美味しいコーヒーに、
デザートはこの辺りで売っているという大きなプルーンでした。
本当ならこんなペンションには、何日も長期滞在をして
高原ライフを楽しむべきなのだろうけど、
リンスケたっての希望で忍者村に行かないといけなかったので
オーナーさんとペンションの前で記念撮影をして
峰の原を後にしました。

後で改めてペンションのホームページを確認してみたら、
「こだわり食材の料理」とか「体と環境に優しい」とかいう文言は
どこにも書いていなくて、客集めとか宣伝のためではなく、
お客さんにもこういうものを食べて欲しい使って欲しいという
気持ちの詰まったおもてなしだったんだと改めて分かりました。
じょいママによると、オーナーさんはコスタリカの
自然保護活動などもしているそうで、
こういうことはあの人にとってはごく当然のことなんじゃないかと。
いつもは大規模旅館のフルサービスの宿に泊まりたがるブリちゃんが、
「ペンションをこんなにいいと思ったのは初めてだわ」と呟くくらい
気持ちのいいペンションでした。
信州ではゆっくり高原に泊まりたいなぁと思っている人で、
小さい子連れで食べ物に気を使うとか
肌が弱くて合成洗剤が合わないとか
宿は大旅館でないとと言う人とかには
ぜひおすすめのペンションです。