じょいフルデイズ

おいしいとか、いい匂いとか、手作りとか、覚悟とか

シュシュと餃子

2010-02-21 22:56:00 | 愛する人たち
じょいフルの実家にて。
じょい兄一家と、シュシュも呼んで
みんなで晩ごはん。
お刺身を食べないシュシュのために
前から作り方を教えて欲しいと言っていた餃子を用意しました。
天ぷらもお好み焼きも海苔巻きも
日本の食べ物はほとんど何でも食べているシュシュも
餃子はまだ1回しか食べたことがないのだそう。
理由は、お店の餃子はほとんど中身が豚肉だから。
もちろん、この日シュシュ(イスラム教)と一緒に作ったのは、
鶏ひき肉の餃子です。

ヒダを作りながら皮を包む、というのを教えたら
「ウーン、僕ノ作ルノハキレイジャナイネー」とか
「他ノ包ム方法ハナインデスカ」とか
ブツブツ言いながら、せっせと餃子を包んでいました。
ラー油が「辛い油」だと説明したら
どのくらい垂らすかで大騒ぎをして、
酢醤油のことを「餃子ソース」と呼んで、
「マスタードクリームト同ジ味ガシマス」と言ったのは練り辛子のことで、
餃子を作って食べるという当たり前のことも
チュニジア人には珍しいことだらけのようでした。
たくさん食べていたから、気に入ってくれたのだと思うのだけど。
来月久しぶりに国に帰ると言っていたから
せっかく教えた餃子、向こうでも家族で作って食べてね。
シュシュの家は大家族で
しかもみんなチュニジア人(当たり前!)だから、
包むのも食べるのも、たぶん大騒ぎだと思うけど。












夢の食べ放題

2010-02-16 18:56:30 | じょいフルの台所
花畑牧場の生キャラメルを初めて食べて以来
すっかり生キャラメルファンになったブリちゃん。
花畑牧場はなかなか手に入らないし、
けっこう高い上に、すぐになくなってしまいます。
毎晩ごはんの後にひとつずつ、
大事に大事に食べるブリちゃんを見て、
好きなだけ食べさせてあげたいなぁと思っていました。

バレンタインの前日、ブリちゃんの仕事が遅いのを見計らって
夜中に生クリームと牛乳をつきっきりで煮詰めること45分。
まだブリちゃんには内緒だったので、
ブリちゃんが帰ってくる前に、型に流したキャラメルを
家の外のみかん箱の上に置いて冷ましたり、
台所中の甘い匂いを必死で消したり。
噂には聞いていたけど、煮詰めるのと同じくらい大変だったのが
一つ一つキャラメル包みにすることでした。
溶けるわくっつくわの大騒動の末、
タッパーいっぱいの生キャラメルができました。
今年のじょいフルからのバレンタインは、
夢の、生キャラメル食べ放題でした。










おべんとうはハンバーグ

2010-02-14 23:33:33 | お仕事ですよっ
副院長に、土曜日が人手が足りないから
臨時で仕事に来て欲しいと頼まれました。
今はなるべくリンスケと一緒にいられるよう
仕事は週2回だけと決めているのだけど、
仕事でお世話になっている副院長が困っているなら
もちろん力をお貸ししたい。
お貸ししたいところなのだけど、土曜日は一時保育が休みなので
すみません一時保育が…と断ろうとしたら、
「またうちで坊ちゃんを預からせてもろたらあかんでしょうか」と副院長。
前にリンスケを、病院の中の院長のお宅で見てもらったのは
もう一年近く前になります。
でも前とは違ってもう2歳半で、しっかりやんちゃですし、
かなりご迷惑になるんじゃないかと…
「そしたらシッターさんにもう一人来てもらいますわ、
いつもは○○ちゃん(1歳半の院長の娘さん)に
一人シッターさんが来てくれてはるんですけど、
その日だけもう一人来てもろたら、ね、どうですやろ」
リンスケのためにベビーシッターをもう一人!
そんな贅沢をさせてもらえるなんて
そりゃもうもちろん、お仕事、行かせて頂きます!

とは言えリンスケの方も、前よりずっとモノが分かるようになって、
ほんとなら家でじょいフルとのんびりしているはずの土曜日に
突然見知らぬ場所に連れて行かれて
知らない人と一日過ごせと言われたら、困るだろうなぁ。
じょいフルなら困る。
リンスケに負担をかけてまで仕事に行くことを
ちょっと申し訳ないなぁと思いつつ、
さてどう言い聞かせて連れて行こうかと考えているうちに
当日になってしまいました。
「朝バタバタして大変やろし、坊ちゃんのお昼も
厨房で用意してもらいましょか」と言われたのを
「いえいえ、お弁当を持っていきますので」と答えてしまったので、
いつもの、冷蔵庫のおかずとか朝の残りを詰めただけのお弁当では
格好がつかない気がして、柄にもなくハンバーグなど作ってしまいました。
あとはカラーピーマンと、ほうれん草と、ハッシュドポテトと、
いつもの茶色い地味弁当と違って
洋風のお弁当なんて滅多に作ることがないので、
なんだかちぐはぐな感じのお弁当です。
あとは、おやつにこの間の水菜とりんごのお焼きをふたつ。
お弁当を詰めているのを見てリンスケも
「ハンバーグ?!」とびっくりしていたから、
いつもとは違うただならぬ空気を感じたに違いない。
「今日はお母さんのお仕事に一緒に行こうね」と説明すると、
「おしごといく」「おべんとうは?ハンバーグ!」と独り言を言いながら
大張り切りで地下鉄に乗りました。
いざ病院に着いてみると、
一年近く前に会った副院長を憶えているのかいないのか、
あっさりと副院長に手を引かれて行ってしまいました。
「おべんとうは?ハンバーグ!」を繰り返しながら。

じょいフルはというと、予想はしていたけど
普段していない曜日の外来はなかなか大変です。
じょいフルの外来の日に来る患者さんと違って
いつも院長に診てもらってます、という人とか、
初めての患者さんも多くて、そういう患者さんにも
「院長以外にもいい先生がいるんだ」と思ってもらうべく
いつもの2割増しくらいのニコニコで診察をしていたら
お昼の休憩の頃にはかなりグッタリになってしまいました。
土曜日は特に受診が多くて、朝から夕方まで患者さんが途切れないので、
途中で副院長が、お昼食べてきてください、と交代をしてくれました。
「坊ちゃん、部屋でいい子に遊んでますよ」と言われて見に行くと、
部屋というのは、院内の会議室を改装して院長の娘さんの遊び部屋にした場所で、
広くて日当たりのいいその部屋に、巷の託児所やリンスケの一時保育をはるかにしのぐ
ものすごい数のおもちゃや本が置いてあって(それが全部娘さんのための!)
その中で、院長の娘さんとリンスケがシッターさんと一緒にお昼ごはんを食べています。
じょいフルが行っても平然としていて、「ハンバーグたべたよ」と
自分もこの部屋にいるのが当たり前というような顔をして報告してくれました。
シッターさんは「ずっと機嫌よくおもちゃで遊んでいて、いい子でしたよ」と。
そりゃまぁ、これだけのおもちゃがあれば
子どもなら誰でも機嫌よくなりそうです。
じょいフルが心配することは何もなさそうなので
安心してお昼を食べて、またニコニコ2割増しの午後の外来に戻りました。

その日は、夜寝るときにも「ちがうせんせい」としきりに言っていて、
保育園とは違う先生だったけど楽しかった、と言いたいみたいでした。
リンスケに負担、どころか、
おもちゃも本もいくらでも置いてあって
シッターさんが自分につきっきりで一日遊んでくれて
じょいフルと家で一緒にいるよりもリンスケにとってはよかったみたいで、
ホッとするような、少し口惜しいような。
院長の娘さんは毎日あの部屋で暮らしているのかと思うとびっくりするけど、
まぁリンスケには、たまの機会に一日体験させてもらえるくらいでちょうどいい。
あれは普通のことではなくて、
ああいう家もあるんだよという社会勉強くらいで。
お弁当がハンバーグでびっくりするくらいで、ちょうどいい。










雨の日

2010-02-12 00:38:01 | じょいフルの台所
雨で、ブリちゃんは現場に出勤で、
リンスケと二人で家で過ごす一日でした。
絵本も木のレールもピアノも
太鼓を叩くのもCDをかけるのもボール投げも、
家の中ですることはあらかたしてしまったので、
二人でおやつにお焼きを作りました。
水菜とりんごを蒸し煮にして
じゃことお味噌とピーナツペーストを混ぜたあんを、
地粉と熱湯と油をこねた生地で包んで焼きます。
リンスケが生地を延ばして
じょいフルが包んで焼きました。

お茶は、ブリちゃんのお父さんが庭で作っている
どくだみ茶です。
水菜とりんごのお焼きと、どくだみ茶。
雨の日に家で食べるのおやつにふさわしい。
明日は雨が上がるといいね。










こたつ布団カバー

2010-02-07 23:12:05 | 手作りが好きなのよ
なかなか手がつかなかったこたつ布団のカバーが、
ようやく完成しました。
布は、IKEAで1メートル1700円くらいで売っているものです。
見つけてて一目で気に入って、
ええまぁ、じょいフルは実はこういうのが好みです。
我が家のこたつは大判の長方形で、全部を覆う分の生地を買うと
けっこう高くついてしまうので、
真ん中に別の布を縫い込んでみました。

見覚えがあると気がつく人はいないと思いますが、
真ん中の布は、披露宴をしたアイビースクエアの、
会場のクロスがどうしても気に入るのがなくて、
思い余って自分で縫って持ち込んでしまった、
披露宴の時のテーブルクロスの布です。
披露宴が終わるともちろん手元に返ってくるので、
厚手でけっこういい生地のダークブラウンの布が
細長く何十メートルと家にあって、
捨てるに捨てられず、かといって使い道もないまま置いてあったものが
ここへきてようやく、再活用されることになりました。
何十メートルもある中のほんの一部分だけど、
あの時お祝いに駆けつけてくれた人達のうちの
誰かの前に敷かれていた布が、
我が家のこたつ布団のカバーになりました。

気がつけばもう立春を過ぎて
冬物のバーゲンも終盤になってしまったけど、
まだまだ寒い日は続きそうだし、
これから、リンスケが飛ばすミカンの汁とか
じょいフルのおやつの食べこぼしとかを
しっかり受けて働いてもらいます。











「流行りモノ好きですよ」

2010-02-03 13:24:03 | じょいフルな日々
じょいフルは、生田斗真が
まぁ、割と好きなわけだけど、
ジャニーズなのに俳優というのが面白いし、
お芝居や仕事に真面目な人の感じがするし、
カッコいい顔をしているし、
まぁ、けっこう好きなわけです。
もともと俳優さんが好きなので、
週末に倉敷に帰っていた時に
イオンの本屋で「日本映画magazine」をパラパラ見ていたら、
生田斗真が「人間失格」で主演するという記事を読んで、
見ると生田斗真が表紙の「人間失格」の単行本を売っていたので
買って帰りました。
じょいフルは文学少女でも何でもなくて
読んだことがあるかどうかも憶えていないのだけど、
興味を持った時が読み時だし
わずか300円で名作と言われる作品を楽しめるわけだし
それに、表紙が生田斗真だし。

レジで、カバーをお付けしますかと聞かれて
いえ結構ですと答えました。
電車の中で、誰かがじょいフルが読んでいる本の中を見て
「うわーこの人この歳で人間失格読んでるわ」と思われるのは抵抗があるけど、
表紙に生田斗真が載っていたら
「ジャニーズ好きが流行りに飛びついたのか」と思ってくれると思うので。

家に帰ってじょいママに見せたら、
「人間失格なら家にもあるよ」と。
いやいや、家の文学全集ではだめなのよ。
生田斗真が表紙のこれでないと。
好きな俳優が出ている映画の原作が読みたいだけなのに、
文学全集なんて読んでたら、文学好きの人なのかと誤解されちゃう。
「どうして、別にそれでもいいじゃない」
だって、この歳で真面目に人間失格を読んでるのも恥ずかしいしさ。
そうじゃなくて、ちょっと生田斗真が好きなもんだから
柄にもなく太宰治なんて読んじゃって、っていうのがいいのよ。
「これもファッションなのよと言いたいわけだ」
うーん、だいたい私は文学少女じゃないから、
そういう、文学とか読む人に劣等感があるというか、
読まない人のことを下に見てるんじゃないかと思ってるのよ。
で、私はそうではないですよ、私も文学少女じゃないですよ、
ただの流行で読んでるだけですよ、って言いたいというか。
「ふーん、どうかなぁそれは、あんたにちょっとエリート意識があるんじゃないの
こういう、流行とかバカなことも出来ちゃうのよっていう」
そんなことないって、いやーそうなんじゃないの、いやいやいや…
とかいうじょいママとのやり取りもありつつ、
「こういうのは高校生くらいで読むから色々感じることがあるのよ
今のあんたが読んでももう遅いんじゃないの」とか言われながら、
じょいフルは、この歳で「人間失格」を読み始めました。


実際読んでみると何となく憶えがあって、
どうやら昔読んだことがあるみたいだけど、
どちらにしても、印象に残っていないということは
その時は全然興味を持たなかったということだと思います。
今読み始めると面白くて、京都に戻ってから通勤電車の中で
けっこう真剣に読んでいます。
もちろんカバーは付けずに、
ただ生田斗真が好きな流行りモノ好きですよ、という顔で。