じょいフルデイズ

おいしいとか、いい匂いとか、手作りとか、覚悟とか

ブリちゃんの一人酒

2006-10-24 21:59:45 | 愛する人たち
電話をかけると、
ブリちゃんの様子が
何だか変です。
珍しく一人でお酒を飲んでいるらしい。
どうかしたのかな?

「あのねぇ」と、ブリちゃん。
「うちのアトリエに
 東京のお寺を作る話がきた」
お寺って、ブリちゃんのとこは
そんなものも作れるの。
「いや、うちでもお寺は初めて」
あら、それは楽しみだね。
「多分、一生に一度あるかないか」
へぇ、それってすごいチャンスじゃん。
チャンスチャンス、
がんばれブリちゃん。
「それが、完成期限が6年先」
ああそう、6年も先なの。
…え、6年?

最初に会った時から
30歳には独立しないといけないって
聞いていました。
そのために一級建築を受けて、
年明けには倉敷に帰って来て、
建築事務所を作る予定、
のはずなんだけど。
なんだけど…?

それって…間に合わないね。
「そう、間に合わない」
でもお寺、作りたいよね。
「作りたい」

…それで一人でお酒飲んでたの。
一生を左右するかもしれない選択だもんね。
「キミはどう思う?」
そりゃ、
あなたが一番したいように
するのがいいと思う。
「キミにも影響することかも知れないよ」
いやいや、
あなたは自分の仕事のことを
考えて下さい。
男の人が仕事以外に
何が出来るっていうんですか。


ブリちゃんは
妻にも母親にもならないから、
仕事が人生に対する責任の
ほとんどを占めてしまう。
そのプレッシャーに
耐えているということだけでも
敬意を感じます。
そりゃ一人で
お酒も飲みたくなるでしょう。


お寺でも独立でも、
一所懸命考えて出した答えなら
それでいいと思う。
その他のことは
どうしたらいいか
私が考えてあげるから。





白神こだま酵母

2006-10-23 23:14:28 | じょいフルの台所
もともとマメな性格ではないし、
手間も時間もかかる
天然酵母パンだけは
手を出さないと決めていました。
大体じょいフルがパンを焼くのは
自分が食べる主食のためであって、
そこにこだわりがあるわけでもなくて、
要はご飯を炊くのと同じであって、
凝ったパンが食べたくなったら
パン屋さんに買いに行けばいいんです。


ところがこの白神こだま酵母
「白神山地で眠り続けていた酵母の強い生命力」で
おいしいパンが焼けるんだなんて
じょいフルはそういう
ロマン溢れるフレーズに
弱いのです。
ためしてみたいけど
高価でなかなか手が出ません。
200gが2200円って、
普通のドライイーストの8倍近く。
これはさぞやすごいパンが出来るに違いないと
じょいママに力説したら、
案の定、その気になったじょいママが
あっさり買ってくれたので
ホクホクと持って帰って来ました。
ラッキー。


かくして
初めての天然酵母パンが焼けました。
白神こだま酵母の味や香りが強いので
卵も油脂も入れなくてもいいとのこと。
本当に粉と塩と砂糖だけのパンです。
それも塩も砂糖もほんの少し。
白神こだま酵母はトレハロースが豊富で
それだけで充分おいしいのだと。


さっそく食べてみて
びっくり。
ふんわりしているのに
弾力があってしなやかで、
しっかり食べごたえがあります。
口に入れた瞬間は
普通のパンほどの味はなくて
小麦粉の香りがするのだけど、
モグモグと噛んでいると
柔らかい甘みがしてきます。

すごく、おいしい。
小麦粉の味がよく分かるから
おいしい小麦粉を使ったら
もっとおいしくなりそう。
こんなパンを知ってしまうと
普通にイーストのパンが
焼けなくなるよ。
それどころか
もっといい小麦粉で
ためしてみたくなる。


これからしばらく、朝ごはんは
白神こだま酵母パン。
酵母がなくなったらどうしよう。
またじょいママに
買ってもらうかな。
とにかくしばらく
イーストのパンは
焼く気にならないなぁ。





玄関の組み木

2006-10-22 23:52:43 | じょいフルな日々
仕事が終わって
倉敷に帰ると、台所で
小黒三郎さんと山本美文さんが
ごはんを食べていました。
お二人で静かに背中を並べて
じょいママの煮イワシを
つついています。
倉敷の「幹」で
二人展をされていたとのこと。
組み木デザイナーの小黒さんは70歳で
木工作家の山本さんは47歳。
お二人とも、若い
というか年齢不詳。
なんでしょう、
少年みたい
と言いますか。
じょい家の玄関に
季節ごとに飾られている組み木も
実はこの少年のような人の
作ったものなんですね。


「いつですか?」と聞かれたので
来年の春です、と答えたら、
小黒さんは鞄をゴソゴソして
「今日会場で彫った新作です」と
可愛らしい組み木を
取り出しました。
「ブタ、タヌキ、キツネ、ネコ…」
と、積み上げて
「あなたに差し上げます」って。
まぁ。
初めてお祝いを頂きました。
組み木ならじょい家には
たくさん並んでいるけど、
自分のものというのはこれが初めて。
私の組み木、と思うと
なんだか一番
かわいく見えてきます。



来年の春、
私も玄関には組み木を
飾ることにしましょう。






じょいフル恋愛相談所

2006-10-20 22:30:29 | 愛する人たち
オトコの人が
「真面目な話もしたい」って?
しかも一カ月先って、
かなり本気に真面目じゃないの。
その「真面目な話」はどうやら、
それなりに長いスパンな内容ってことだね。
誰なのよ、
サッカー観戦なんて
粋な誘い方をする殿方は。


もし私がブルマーちゃんなら、
多分行く。
サッカーなんて観たことないし
いいチャンスだもん。

それに
大の大人が
覚悟を決めて
何かをしようとしている姿を
見てみたい。
客観的に。

それにそれに
もし自分が超好きな人が出来て
その人に想いを伝えようとしていたら、
例え断られるにしても
自分の真剣な気持ちを
知った上で断られたい。
そのくらいの負担を
相手に強いることくらい、
自分の純粋な気持ちからしたら
あってもいいことだと思う。
(じょいフルがそう思って告白した人は
 後日プロポーズをしてくれた)



ブルマーちゃんが
そのサッカー観戦の日に
告白を受けるんだったら、
例えそれがどんなに気に食わない人でも、
その人の
誰かを想う純粋な気持ちには
敬意を払うべきだ、と思う。


どーんと受けて
バッサリ返すのが
マナーです。



以上。




りんごのハンコ

2006-10-17 07:32:54 | じょいフルの台所
実はあの時
時計の話をしながら
手元でりんごのハンコを
彫っていたのだ。
この人は私がこうして
サプライズの準備をしてることを
まだ知らないんだわ、と
ニヤニヤ。

実はあの時
私が電話をしていたあの部屋は
甘いケーキの匂いで
いっぱいだったのだ。
二人で喋っていてもこの人は
この幸せな匂いには
気が付いてないんだわ、と
しょんぼり。


今日あたり
りんごのラベルと
いい匂いは
届きましたか?



お年頃の夜

2006-10-15 19:19:53 | じょいフルの台所
今の病院は仕事が終わるのが遅くて、
夜道をチャリチャリ帰っていると
研修医の頃を思い出します。
あの頃は日が変わっていても
それから飲みに行ったりしてたけど、
最近はもう仕事の後は
のんびり好きなことをして過ごしたい。
いやいや別に、
歳を取ったからじゃなくて。
体力が落ちたからでもなくて。


秋の夜長にしたい
じょいフルが好きなこと。

昨日はホウレン草のサラダを作って
自家製くるみパンに乗せて食べました。
メインイベントはサラダじやなくて、
ほうれん草を和えるためのマヨネーズ作り。
オリーブオイルを使って
ほんのりと風味のいいマヨネーズになりました。
じょいフルは売ってるマヨネーズの
常温でも腐らないところに不信感いっぱいで
あんまり好きじゃなかったのだけど、
卵の代わりにお豆腐を使ったマヨネーズは
クリーミーで
キューピーよりもずっとおいしい。

その前は
栗は茹でるのと蒸すのと焼くのと
どれが一番おいしいのかを確かめたくて、
一袋を三つに分けて
それぞれの方法で食べてみました。
実験の結果、
焼くのが一番時間がかかって甘くなるけど
結局、栗はどうやってもおいしいという結論に到達。

どちらも
秋の夜長には
ぴったりの過ごし方ですね。


こんなことを
仕事から帰った夜中にのんびりとやるのが
至福のくつろぎの時間です。
飲みに行くより
そういう方がいいなーと
思うようになったっていうだけで、
べつに歳を取ったからじゃありません。

お年頃になると
そんな風に
夜を過ごすものなんです。






定期出張

2006-10-08 00:48:16 | お仕事ですよっ
転勤して一週間。
ようやく週末が来たと思ったら、
今週末はさっそく定期出張。
朝6時前に起きて
朝日を浴びる瀬戸大橋を渡って
やって来たのは
愛媛です。
これから毎月一回、
週末に当直をしに通います。
思わずプチ旅行のような
気分になってしまうけど、
残念ながら
当直なんだよね。

院内に当直室がないので、
宿泊は病院のすぐ近くのホテル。
ビジネスホテルではなくて
格式張った立派なホテルです。
フロントの横の「愛媛観光マップ」を
手に取りそうになって、
違う違う、
当直しに来たんだった。


食事はホテルで取って下さい、とのこと。
いつ病院に呼ばれるか分からないから
早めにごはんは済ませておこう。
いくつかレストランがあるみたいだけど
あっさり和食にしましょうか。
秋刀魚定食、とか食べたいわ。

なんか物々しく
「日本料理」って書いてある。
琴の音楽、流れてるし。
ええっと、定食は…
ないな…。
「~御膳」に「~懐石」ですか。
そりゃ観光で来てるならいいけど
当直のごはんのラインナップじゃないぞ。
でも途中で呼ばれたら困るし、
まとめて出てくる御膳にするか。
「~御膳」、下さい。
「申し訳ありません、~御膳は2名様から承っております」
そうだった。
じょいフルはおひとり様だった。
ホテルの日本料理店で
一人注文をするじょいフル…。
いやいや、
当直中なわけだし、しょうがないか。
じゃぁこの「~懐石」を。
あの、順番とかいいんで、
全部いっぺんに出して下さい。


炊き込みご飯を片手に
お造りと焼き物をパクパク。
これも当直中なんだから
しょうがない。
それにしても
病院食堂で一人当直食を食べるのは
慣れっこだけど、
ホテルで一人で懐石を食べるって
どうなのかしら。

お腹いっぱいになったら
部屋に上がって待機です。
夜中に病院に呼ばれたら
あの広いロビーを突っ切って
出ていかないといけません。
夜中にホテルを何度も出入りする客。
それも途中からスッピンです。
怪しさこの上ないですね。



これから毎月
この定期出張。
…これはホテルに
顔を憶えられるのも
時間の問題です。
むしろ早く憶えてもらって
「当直中だからね」って
思ってもらえたらいいのだけど。




最後のおやつ

2006-10-06 22:51:27 | じょいフルの台所
見た目は無骨で
あんまりヨソイキな
感じじゃないけど。
電話口で「栗、食べたい」って
呟いてたから。
甘栗を
ラム酒とアーモンド粉の
生地で包んだ素朴なおやつ。

長い長い受験生活も
いよいよあと数日だね。
応援おやつを送るのも
これが最後かな。



ほらほら、
試験が終わったら
やることは山積みなんだよ。
両親の顔合わせもいいけど、
とりあえず私たちは
もう何か月
会ってないのだ?



アタマ煮

2006-10-04 22:59:27 | じょいフルな日々
転勤初日。
ちょうど一年ぶりに
帰ってきました。
看護婦さんも上の先生も
「お帰りなさい」「また頑張ってね」
と声を掛けてくれるので、
私もやる気のあるところを
アピールしたかったけど、
相変わらずの頭痛のせいで
アピールどころか、
勤務をこなすので精一杯です。
初日でテンションは上がっているのに
フットワークは重いじょいフルは
周りからはさぞちぐはぐに
見えたことでしょう。

初日から当直だったので
スゴスゴと病院に泊まったその翌朝、
当直室で目を覚ますと

頭痛は
なくなっていました。

どうであれ
痛くなければいいんです。
あれはなんだったのかと思うくらい
ケロッと治ってしまって、
初出勤の二日が
無事に終わりました。


まさか頭痛で
あんなに苦労するとは。
あれでは仕事にならないよ。
再発予防のおまじないに
アタマ
食べときますか。
しっかりほじって
平らげておきましょう。


よく見ると
メデタイ感じが
転勤のスタートにふさわしい。
明日から
頑張れそうです。





寝転び食

2006-10-01 22:10:14 | 私のカラダ
相変わらず頭痛が続いています。
起き上がると痛いけど
横になると痛みはなくなるので、
とにかく横になって
一日を過ごすほかありません。

お昼ごはんも
頭が痛いと食べる気がしないので、
できれば起き上がりたくない。
入院中の患者さんの治療食には
「流動食」とか「きざみ食」があるんだから
「寝転び食」があっても
いいんじゃないかな。
起き上がれない患者さんが
寝転んだまま食べる食事。



302号室のじょいフルさーん、
「寝転び食」お持ちしました。
ベーグルだから食べやすいですよ。
かぼちゃサラダは
中身も落ちてこないし。



かぼちゃですよ。
それとレーズンとアーモンド。
あとはタマネギが少しです。
え?
付け合せもサラダもないのかって?

…ぜいたく言わないで下さい。
作る方も
頭痛で大変なんですから。