新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

加湿するとインフル予防になるの?

2009-01-23 15:46:39 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

町田の(ヒト)インフルエンザ集団感染を受けて、東京都から「マスク」と並んで「湿度を上げることが不十分」と発表し「病院に責任押し付け」の動きが各方面の頭の中に?マークを醸しだしています。

従来、そのような指導が(咳エチケットの如く)繰り返し成されていたのなら、そりゃあダメでしょうが、この報道(たとえばhttp://www.asahi.com/national/update/0119/TKY200901190131.html)見て当管理人とてエエッツ!と思った次第。「湿度何%なら良くて湿度何%ならダメ」という指導・通達も聞いた覚えなし。

で、論文をあたってみると、
Lowen AC, Mubareka S, Steel J, Palese P:Influenza virus transmission is dependent on relative humidity and temperature.
.PMID: 17953482

というのに、guinea pigでは湿度50%か80%で感染が最も予防できる・・とはあるようです。 あくまでもの話で人間様のデータは無い模様。

管理人の前職は、許認可権の無い役所だったので、たとえばNGOの皆さんとも膝つきあわせ、緊張感をもってお付き合いさせていただいていました。 でも、こういう発表を報道各社にがんがんやって「病院のせい」に出来ちゃったりするのを見ると、許認可権持ってる処は良いなあと。東京都福祉保健局の皆はん、ええ商売やってはりまんな~と感想です。

あっ、そうそう、fluウォッチャー達がみんな??な、
http://blog.goo.ne.jp/tabibito12/e/a2f1bf8c547d51c5c56d7fd19075d0e4
も誰か答えてくれるとすっきりするのですが・・


 

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2 コメント

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Unknown (拡大しませんように)
2009-01-24 00:36:30
はじめまして。
厚労省のHP「今冬のインフルエンザ総合対策について(平成20年度)インフルエンザQ&A Q.7:インフルエンザにかからないためにはどうすればよいですか?
インフルエンザを予防する方法としては、以下があげられます。
1) 流行前のワクチン接種
2) 外出後の手洗い、うがい
3) 適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、十分な湿度(50-60%)を保つことも効果的です。
と記載されています。
ただ、実際問題として施設等で、室温を確保して、この湿度に達するまで加湿するのは難しいようです。
返信する
湿度だけ? (カラフルコップ@携帯)
2009-01-24 10:30:03
若かりし頃、冬場に新生児室で湿度を60%にするのは、困難でした。ぼろい病棟でしたが…
今回は15%位だったらしいので、低いとは思いますが、これでは加湿器メーカーが喜ぶだけに終わってしまいそうです。
自分たちの指導の効果が出ないから、その理由を病院に押し付けた?
でも、保健所の会見した方も、湿度だけのせいで感染が防止できないと言いたかったようには、私は受け取らなかったのですが。
ニュースでは、そのせいでと言う言い方でしたね。
返信する

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