言葉って面白い!

この日本語、英語でなんていうの?その奥に深い文化の違いが見えてきませんか。

新ジャガのおいしい季節に、ジャガイモのお話

2007年04月14日 | 食の話し
新じゃがのおいしい季節です。
皮のついたままほくほくにゆでた新じゃがに塩をかけて食べると春の香りが漂います。

ところで…

ジャガイモは英語でpotatoです。
サツマイモは、sweet potato。
では単にイモって英語で何といいますか?

・・・

思い当たりますか?
思いつかないでしょう。
それもそのはず。
そんな単語はないんです。

あえて言えば、tuberという言葉が植物学の用語で「地下茎」をさすんですが、日本語で日常的に使う「芋」というのとは、ずいぶん言葉として使われ方が違います。

イギリスでは、サツマイモはあまりお目にかかりません。
日常生活で出会う芋といえば、ジャガイモしかないんです。
だからイモをあらわす言葉はpotatoがあれば十分。

日本では、ジャガイモとサツマイモ、さらには山芋やら里芋やらいろいろな種類がありますから、それらを総称する「芋」という単語がないと困るんですね。
食材の分布の違いは、言葉の分布にそのまま表れます。

ちなみに、ジャガイモは南米原産の芋で、大航海時代にスペインにもたらされ、ヨーロッパに広がりました。
それがインドネシアを経由して、日本へ。
インドネシアのジャカルタから輸入されたので、「ジャガタライモ」。
それが「ジャガイモ」になりました。

ところで、笑い話がひとつ。
日本にやってきたイギリス人が、食べ物の話をしている日本人の会話を聞いていました。
まだ日本語が堪能ではなかったので、よく聞き取れなかったのですが、会話の中で何度も「ミック・ジャガー」という単語が聞こえてくる。
なぜ食べ物の話なのにミック・ジャガーが関係あるの?
不思議に思っていたら・・・「肉じゃが」だったそうです。


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