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4月25日の社説は・・・

2017-04-25 05:34:53 | 社説を読む
全社フランス大統領選でしょう。
読み比べのチャンスです。

朝日新聞
・ 仏大統領選挙 国際協調の針路を問え
・ 銀行ローン 過剰融資に踏み込むな

読売新聞
・ 仏大統領選 社会の疲弊と分断を露呈した(2017年04月25日)
・ 原発新検査制度 より重くなる電力会社の責任(2017年04月25日)

毎日新聞
・ 動きが急な北朝鮮情勢 日本の外交力が問われる
・ ルペン氏2位の仏大統領選 決選へ世界の注目は続く

日本経済新聞
・ 仏国民は開かれた経済・社会を守れるか
・ 「常識を越す万博」に肉付けを

産経新聞
・ 仏大統領選 統合の理念を再認識せよ
・ 大阪万博の誘致 まず夢ある世界像を語れ

中日新聞
・ 仏大統領選 EUは警鐘ととらえよ
・ カジノ解禁法 本当に合法なのですか

※ 仏大統領選が並びました。

朝日です。
「国際社会と協調して繁栄を目指すのか。それとも自国第一主義を掲げて国を閉じるのか。

 フランス大統領選挙は、グローバル化時代の国の針路を問う選択になりそうだ。

 前者を訴えるのが中道・独立系のエマニュエル・マクロン氏。後者が右翼・国民戦線のマリーヌ・ルペン党首である。

 5月7日の決選投票は、正反対の立場をとるこの2人によって競われる。」

読売です。
「 今回の選挙は、フランス政治の重要な転換点と言えよう。

 これまで交互に政権を担ってきた中道右派と中道左派の既成政党の候補はそろって、決選に進めなかった。現在の選挙制度が実施された1965年以来初めてだ。

 欧州連合(EU)の要であるフランスで、「反EU」対「EU重視」が争点となった。EU統合推進の是非を巡って国民の分断が進行していることの表れだろう。

 ルペン氏と、急進左派のメランション氏は、EUが低所得層を中心に国民生活を圧迫しているという主張では軌を一にし、離脱の是非を問う国民投票を提唱した。

 半世紀以上、EUの屋台骨を支えてきた既成政党の凋ちょう落らくの背景には、近年、フランスが直面する険しい現実がある。

 ギリシャに端を発した欧州財政・金融危機で、EU主導の緊縮財政を強いられ、失業率は10%前後で高止まりしている。

 2015年のパリでの大規模テロ以来、非常事態宣言が出されたままだ。イスラム過激派の暴力は根絶できていない。投票日直前には、首都のシャンゼリゼ通りで警察官射殺事件が発生した。」

毎日です。
「フランスはドイツとともにEUの中核である。ルペン氏が大統領になれば、フランスはEUに背を向け、欧州は統合から分断へ転じかねない。英国のEU離脱の動きに輪をかけて、欧州は混乱に陥るだろう。」

日経です。
「 欧州では6月の英総選挙、9月のドイツ総選挙と、重要な選挙が続く。英国のEU離脱交渉もこれから始まる。フランスが次の大統領のもとで過激で内向きな路線にかじを切れば、欧州は深刻な混乱に陥りかねない。

 EUとグローバル化を重視する現実的な道をフランスは堅持してもらいたい。有権者の冷静な判断が期待される。」

産経です。
「フランスはドイツとともにEUの核となってきた。ロシアや中国などを相手にする場合でも、EUの結束と影響力行使に欠かせない存在だ。安全保障の観点からも、国際秩序の維持に大きな役割を果たすべき立場だ。

 今回の大統領選の特徴として、二大政党である社会、共和両党の候補が、いずれも決選投票へ駒を進められなかった点がある。既存政治への不満である。移民問題を含め、極論に走らず冷静に議論することこそ重要だろう。

 テロが相次ぎ、非常事態宣言下での選挙となったが、民主主義の維持へ賢明な選択を求めたい。」

中日です。
「 国際政治においてグローバル化と国家主権、民主主義の三つは同時に成り立たないトリレンマ(三律背反)といわれる。とりわけ超国家連合体であるEUは、国家主権との相克が起こりがちなのだ。

 焦点は親EUを掲げ右派から左派まで幅広い支持を目指すマクロン氏が優勢を守れるかだ。だが第一回投票で反EU票は合計で50%近くに達したもようだ。再びテロの脅威が高まればルペン氏に追い風との見方も根強く、予断を許さない。

 中核国フランスが離脱となればEUは瓦解(がかい)の道を歩むだろう。EUは、なぜこれほど反EUの声が強いのかを警鐘と受け止め、早急に変革の姿を示すべきである。」


国内問題は主張が大きく分かれるのに、国際問題となるとほとんど同方向の内容です。
読み比べはかえって難しいのかも。

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