文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

背景には「黄色い日本と支那が手を携えたら白人支配が危なくなる」(ムッソリーニ)という危惧もあった

2017年11月25日 12時07分46秒 | 日記

以下は前章の続きである。 

マッカーサーは着任するなり「戦犯39人を吊るせ」と言ったと半藤は書く。 

リンカーンはスー族を殲滅した後、酋長39人を同時絞首刑にした。それが数字の根拠なのは百も承知しているが、正義と寛容の人マッカーサーがそんな人種偏見男では都合が悪い。 

「悪いのは日本人」に徹する半藤はだから一切、不都合を書かない。 

この朝日での語りも同じだ。

半藤は「勇ましい安倍」を見て「昭和史にも似たようなことがあった」と続ける。

「日中戦争が始まった後、ドイツが和平工作に入った」いわゆるトラウトマンエ作に日本は応じなかった。 

軍を進め南京を落として近衛首相は「蒋介石を相手にせず」と勇ましく言い放った。 

それで「蒋介石を怒らせ戦争は泥沼化した」「勇ましい言葉で台無しにした」というのだ。 

一見まともそうだが、「日中戦争が始まった」という言い方はヘンだろう。 

戦争は桜の開花とはわけが違う。

誰かが仕掛けるから始まるのだ。 

あのときは独が蒋の軍に武器と訓練を施し、米ソも空軍作りを支援して支那と日本を戦わせた。

背景には「黄色い日本と支那が手を携えたら白人支配が危なくなる」(ムッソリーニ)という危惧もあった。 

日本に負けた独の根深い嫉妬もある、アジアに出遅れた米の思惑もある。 

それをすべて無視して「近衛の傲慢な一言がいけなかった」にしてしまう。

朝日新聞と全く同じだ。 

半藤さんちの月刊「文藝春秋」が売れなくなったのも分かる気がする。


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