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それでは、今日の日経1面をどうぞ。最速スパコン「京」輸出へ 資源開発・医療に活用

2011年10月09日 11時30分28秒 | 日記
まずサウジ、豪州も 官民で売り込み   文中黒字化は芥川。

政府は新興・資源国を対象に、計算能力で世界首位のスーパーコンピューター「京(けい)」の輸出に乗り出す。まずサウジアラビアやブラジルなど5力国・地域と交渉を進め、向こう5年間で2000億円の受注獲得を目指す。

高度なシミュレーション技術が必要な資源開発や最先端医療の分野でスパコンの活用を提案。新興・資源国との関係を強め、日本企業の進出やエネルギーの安定確保を狙う。(京は3面「きょうのことば」参照)

経済産業省はまずサウジ、ブラジル、オーストラリア、シンガポール、台湾の5力国・地域を対象に京の売り込みを進める。

スパコンの演算能力を必要とする最先端技術の導入を目指しているうえ、資金力もあると判断した。
枝野幸男経産相の10日のサウジ訪問の機会をとらえ、王立大学での研究などに活用するようサウジに提案する。

スパコンの演算能力を活用できるのは資源開発やバイオ・医療といった分野。例えば深海底での資源の試掘は通常なら巨額の費用がかかるが、人工的に作った揺れの波長をスパコンで分析すれば効率的に資源を探査できる。

新車開発での衝突実験や新薬開発でも、シミュレーションが欠かせない。スパコンを使えば開発の時間を短縮でき、コストを抑えられる。

新興・資源国への京の輸出では、まず政府間で産業・技術の協力協定を締結。京の開発にあたった富士通などの日本企業が現地企業や研究機関と共同でスパコンの活用を検討する。日本からの専門調査団も派遣する。

新興・資源国にはその用途に応じて、富士通が京の技術を使った輸出用スパコンを開発。価格を抑え、技術流出などにも備える。

機器本体に加え、資源開発などのシミュレーションソフトや運営・保守といったシステムも一体で販売する。製品を単品で売却するのではなくシステムとして輸出し、中長期的な収益の確保を目指す。

京をベースにしたスパコンの輸出実績はまだない。政府は2012年度中に第1号の受注を獲得する計画。成長戦略と位置付けるインフラ輸出の一環として官民協力で売り込みを進める。

政府は調査費を補助するほか、受注後は国際協力銀行 (JBIC)の融資や貿易保険などを通じて金融面からも後押しする。新興・資源国にはスパコンを有償提供する見返りに、資源の安定供給や日本企業の海外展開への協力も求める考え。

もともと富士通やNECなど日本製スパコンの国際競争力は高く、1980~90年代には輸出も積極展開していた。

最近では軍事や資源開発を中心に米国製が主流になっているが、京の演算能力が世界首位となったことで日本製の次世代スパコンに対する各国・地域の関心が高まっている。


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