古森義久氏は産経新聞に「緯度 経度」のタイトルで連載コラムを書いている。
以下は今朝の産経新聞に、反トランプ・反安倍ありき、の見出しで掲載された論文からである。
私は、このワシントン・ポストの記事が掲載された時NHKが待っていましたとばかりに報道したのを偶々観ていた
一体、何の話で、何で、そんなわけのわからない事を、今、放映しているのだと思ったのだが、即座に、自民党の総裁選挙のためにする、ためだなと思って、NHKの報道部を支配している連中の悪辣さを思ったのである。
文中強調と*~*は私。
米国のワシントン・ボスト紙が8月末に「トランプ・安倍両首脳衝突」説を報道した。
緊密な日米両首脳が不仲になったという趣旨の記事で、日本側では公式に否定された。
だがその影響は屈折した波紋を広げる。
米国発の日本がらみのこの種の報道はこれからもあるだろう。
だからこの記事の解析を試みた。
その結果、浮かんだのはまず反トランプ、反安倍ありき、という政治的な偏向だった。
ワシントン・ポストで国務省などを担当するジョン・ハドソン記者が中心になって書いたというこの記事は8月28日の同紙ネット版で流された。
*ニューヨーク・タイムズで反日記事を書き続けていた大西哲光などと共に日本国民にとって要注意人物なのだろう*
9月3日には少し短縮され、同紙の一般紙上に掲載された。
長文の同記事の第1の特異点は冒頭のトランプ大統領が口にしたという「私は真珠湾を覚えている」という言葉である。
記事によると、同大統領は6月の首脳会談で安倍晋三首相にこの言葉をぶつけたという。
安倍首相はその「発言」自体を否定したわけだが、米側一般での真珠湾への言及は文章では命令形で「真珠湾(への日本軍攻撃)を覚えていろ(忘れるな)」が普通である。
トランプ大統領は自分が「覚えている」と述べたのだとすれば、命令形の敵意の表現とは意味が異なってくる。
事実、同記事も同首脳会談にかかわった「外交官」が「大統領の真珠湾への言及の意味は説明できない」と述べたと記していた。
ところが記事全体では大統領が日米戦争での反日標語まで使うほどの敵意を安倍首相に示したという印象だけが残るわけだ。
第2の特異点は日本政府代表が7月に北朝鮮高官と拉致事件に関して会談したことを米側に隠したので、トランプ政権がいらだった、という記述である。
拉致問題での日米間のやりとりは幅広く、この一件で両首脳が不仲になるという構図はまったく浮かんでこない。
それよりも懸念されるのはこの日朝高官接触の情報は明らかに日本側のどこからかのリーク(意図的な機密漏洩)であることだ。
*それが朝日新聞か、彼らに同調している人間からのリークであることは言うまでもないだろう。彼らは国連等を舞台にして韓国の告げ口外交とそっくりの活動を繰り広げている、その態様とそっくりだからである*
同記事の偏向を印象づける第3の特徴はトランプ・安倍関係の悪化を示唆する情報源はすべて匿名なのに、実名を出す情報源としては日米交渉とは遠い距離にある特定の日本人研究者単独の見解に大幅に依存している点だった。
同記事はワシントンの半官の研究機関ウッドロー・ウィルソン・センターの上級研究員、後藤志保子氏の「安倍首相は対米関係の強化には経済、安保の両面で挫折した」とか「トランプ大統領の世界観は第二次大戦時のそれと同じだ」という糾弾的な言葉を再三、引用して「両首脳の衝突」の論拠としていた。
後藤氏はワシントン在住の長い有能な研究者だが、日米交渉や日本政治にかかわった経歴は知られていない。
ただそのコメントは反トランプ、反安倍の記事の基調にはまさに沿っていた。
*この後藤志保子なども林陽子等と同等の、実態は反日プロパガンダを世界を舞台にして繰り広げている、売国奴、或いは国賊と言っても全く過言ではない人間として、要注意人物の一人なのだろう*
ワシントン・ポストは一貫してトランプ政権攻撃の評論や報道を続けてきた。
この記事もトランプ外交の成果とみなされる対日関係の強化にも水をかけるという姿勢が露骨なのだ。
日米関係に長年、かかわってきたバンダービルト大学のジム・アワー名誉教授はこの記事を「推測に基づきトランプ政権の外交を悪く描くフェイクニュースだといえる」と論評した。
(ワシントン駐在客員特派員)